日本でも一二を争う難コースを征服したのは、ツアー3連勝を狙ったイ・ボミ選手をプレーオフで
下した笠りつ子選手でした。
小樽市と札幌市の境界にある小樽C・C銭函コースは、日本海の海岸線に設けられた難コースで
2015年からこのコースを使用しはじめ、昨年の優勝者は賞金女王に輝いたイ・ボミ選手でした。
スコアは奇しくも今年と同じー7でした(昨年は3日間)から、いかにこのコースが難しいかは
分かると思います。
もしも、今年の大会が強風にさられた日が1日でもあったなら、トータルスコアはオーバーパーに
なっていたかも知れません。
1999年年には日本オープンがこのコースで開かれていますが、雨中の大会となった最終日は
全選手がスコアを落とし優勝をした尾崎直道選手は68・76・76・78の298ストローク(+10)
という大苦戦を強いられています。
それだけ難しいコースで17番、18番と連続バーディを取りー7ですでにプレーを終えていた、
笠選手に追いついたイ・ボミ選手はさすがとしか言いようがありません。
プレーオフで3連続優勝とニトリレディース2連覇を逃し残念とはいえ、2年連続賞金王の地位は
揺らぐことはないと思います。
韓国出身の選手が世界で女子ゴルフ界を席巻しているなか、強すぎる韓国勢には日本ゴルフツアー
機構(JGTO)には、男女の韓国系選手が優勝をすると、電話での”クレーム”が寄せられると聞いて
いますが、現段階ではいまの韓国女子選手に立ちはだかる日本人選手は見当たりません。
これは全米女子ゴルフツアー(LPGA)でも同様に、韓国旋風が吹き荒れているのですから、今の
若手が海外に進出をし揉まれる以外は無理でしょう。
また韓国選手というレッテル張りが一時はあったように思いますが、イ・ボミ選手やアン・ソンジュ
選手など韓国系選手には、日本人ギャラリーが数多く応援にまわっています。
昔にはなかった風景ですが、この現象はイ・ボミ選手の人気と実力のたまものではないでしょうか。
昨年オフには、ゴルフダイジェストの記者が、年末の韓国を訪れ単独インタビューをしていますが、
予告なしでのインタビューに快く応じてくれた姿勢には、ファンを大切にする選手の懐の広さを記者
は感じたそうです。
その時に妹さんがやっているサロンで撮った一枚がこの写真ですが、書かれた文字は日本語でした。
同じように日本ツアーに参戦している女子選手もそして男子選手も、日本に賞金を稼ぎに来る
のではなく、いかに実力を発揮してファンやギャラリーに喜んでもらえるかを考えていると聞きました。
外国人選手の活躍を歓迎できない空気が、日本には顕在化している面は否めないでしょうが、あくまでも
スポーツを楽しむうえで強い選手がいなければ、そのスポーツは凋落の一途を突き進みでしょう。
島国根性は捨て去り、グローバルな精神のもと外国選手を応援し、その中から国際的なスポーツ選手を
育成することが今のゴルフ界を含めスポーツ界の課題ではないでしょうか。
【 プーさんの眼 】
道産子女子選手はこの大会でも活躍が出来ませんでした
菊地絵理香選手は最終日に+4としてトータルスコア+6で27位タイに沈みました。
一方、期待の藤田光里選手は+7で予選を通過できませんでした。
北海道での試合では慣れているベント芝なのに結果が出ませんね。
一方、アマチュアの小祝選手はベストアマは勝選手にゆずったものの、44位(+10)と頑張りました。
将来が楽しみな高校生です。
来年はプロ試験に挑戦とのことですから、道民は応援をしましょうね。