豌豆;グリーンピース;蚕豆;「はじき豆」はじきと地方によっては言うところがあるようだが、どの地方で使われているのか?私は知らない。「ひとづまに ゑんどうやはらかく 煮えぬ 桂 信子」「父よ夜の さやゑんどうの つるとりを 落合水尾」「ゑんどうを 剝くとき我は 賢夫人 林 朋子」「そら豆は まことに青き 味したり 細見綾子」「昭和の子 食うても食うても そらの豆 川崎展宏」「そら豆の ような顔して ゐる子かな 星野高士」。(ゑんどうの 花の香こぼす 紋白蝶 ケイスケ)
豌豆(マメ科)花言葉は、未来の喜び。一年グリーンピース」は実豌豆の実豌豆の未成熟果を食べるもので、豆が大きくなったら収穫する。最近は未成熟の豆と莢の両方を食べるスナック豌豆もある。実豌豆の成熟した豆は堅くなり、貯蔵できる。豆の色に青と赤があり、うぐいす豆や豆大福などに利用される。◎「摘む」「むく」「煮る」「食す」などの動作を通じて、日常生活がさりげなく詠まれている。蚕豆は同じマメ科の一年草でアフリカ原産。古代エジプトで栽培していたと言われる。日本には700年代に渡来。秋に種子蒔きすると、開花は翌年の春。「豆の花」はこの蚕豆を指し、春の季語である。花のあとに莢ができるが、莢が小さい時は蚕の形をしているので「蚕豆」と書き、莢が空を向いてつくので「空豆」とも書く。収穫は5~6月、空を向いて育っていた莢が下向きになった頃が収穫適期。豆は瑞々しい若緑色で平たい。塩ゆでして初夏の味覚を賞味する。煮物にもよい。