桜の時期に、草木たずいぶん戸惑ったようで、きじむしろが、ずっとおそくまで、さながら発光塗料でも塗ったように金色さらんたる五弁の花を見せてくれ、例年になく人目をひいた。だが特に、受難はなかったようだ。気の毒にも、その名ゆえに敬遠さるへびいちごに似ているというのでもなさそうだが、何にせよ同慶の至りである。この花に見惚れていたら野鳥が、羽音も荒く翔び立ったには、仰天した。うしろ姿は雌雄だったが、そうではなく、雉より小型の小綬鶏だった。付近は桜の花が満開に咲き春まじかを感じさせる昨日今日である。
(茅野の山荘では、朝方よく台所の奥の山際から雉が雑草をかき分けながら降りてくるのを見たた。20年くらい前の山荘での生活の思い出でした。
(茅野の山荘では、朝方よく台所の奥の山際から雉が雑草をかき分けながら降りてくるのを見たた。20年くらい前の山荘での生活の思い出でした。