ボタン;緋牡丹.白牡丹.黒牡丹.夕牡丹.牡丹キンポウゲ科:花言葉は、風格。中国原産の落葉低木。葉羽状複葉で、花弁は、紅紫色で八枚から十枚がふつうである。千年以上も前に薬用として中国から渡来、寺院の庭などに植えられた。徳川時代になり庭園も栽培して、広く鑑賞されるようになった。園芸によって改良された牡丹は、色も白色、薄紅、緋色、黄色などさまざま。濃い紫のものは黒牡丹と呼ばれている。五月、美しい花びらを重ねて大きな花を開くさまは、華麗な中にも気品があふれている。中国では花王ともてはやされ、わが国でも絵に描画枯れ、詩歌に詠まれて尊ばれてきた。名所は福島県須賀川の牡丹園、島根県大根島の牡丹もよい。また栽培方法により、真冬に咲く「寒牡丹」がある。奈良県の当麻寺、染寺、長谷寺などが、その塔や建物と相俟って有名である。「牡丹散て打ちかさなりぬ二三片 与謝野蕪村」「白牡丹といふといへねども紅ほのか 高浜虚子」「牡丹園田を鋤く音をまじかにす 松村蒼石「」過ぎ易し牡丹ともに在りし日は 安住 敦」「なめらはて剪る烈風の牡丹ゆえ 蕪村}「「牡丹花の眠るが如き入日かな 上田 敏」「白牡丹萼をあらはにくずれけり 飯田蛇笏」「ひるがへる葉に沈みたる牡丹かな 鷹の素十」「一日に蘂ゅルビたる牡丹かな 後藤夜半」「夕牡丹しずかに靄を加えけり 水原秋櫻子」「白牡丹地位太江ども紅ほのか 高浜虚子」「牡丹園田を鋤く音を間近にす 松村蒼石」「ためらはで剪る烈風の牡丹ゆえ 殿村菟絲子」「われ去らば夜がおほるべし白牡丹 佐野美知」。(牡丹花白よりいでし薄黄かな ケイスケ)。