【東南アジア原産、江戸時代に薬用・観賞用として渡来】
高さが2mにもなるタデ科イヌタデ属の大型一年草。東南アジア原産で、日本には江戸時代中期に薬用・観賞用として渡来した。イヌタデ属は畦道や空き地などでよく見かけるイヌタデをはじめ日本に約30種が自生するが、オオケダケがその中で最も大きい。やや湿った日当たりのいい場所を好み、農家の庭先などで栽培されていたものが逸出して各地で野生化している。
学名は「ペルシカリア・オリエンタリス」。属名の語源はラテン語で「モモ」から。葉の形がモモの葉に似ていることによる。種小名は「東方の」を意味する。和名が示すように茎や葉など全草に細かい毛が密生するのが特徴。太い茎の先が枝分かれして長い穂状花序を伸ばし、初秋に淡紅色の小花をびっしり付ける。米粒大ほどの小花には花弁がないが、萼(がく)が花弁状に5つに深く裂ける。
葉汁には解毒作用があるとされ、かつて虫刺されやかぶれ、腫れ物などの民間薬として利用されてきた。オオケタデには「オオタデ」「ホタルタデ」「オオベニタデ」などの別名があるが、ポルトガル語由来の「ハブテコブラ」という珍妙な異名もある。これはポルトガルの毒蛇解毒剤に用いられた薬用植物と混同されて付けられた呼び名らしい。「お祭のごとき門前大毛蓼」(星野恒彦)