私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

「悠悠生死」の意味は???

2016-01-05 14:07:33 | 日記

 「悠悠たり生死」をどのように訳したらいいか分からず、前後の関係から「ゆったりとして生や死を飛び越えた時間」と私流儀に翻訳していたのですが、どうもそれでも、後の「別経年」とぴったりと合致しないように思えてしかったがなかったのです。何か、もっと、この場に合った解釈はないだろうかと色々本を開いて見ました。その中の一つに、白居易には、この「長恨歌」の前に、漢の武帝の美人妃「李夫人」について歌っている[新楽府」という詩があると紹介していました。その中にでも何か、この「生死」とうまく結び付くようなヒントはないだろうかと読んでみました。すると、その最後の部分に、

   生亦惑  
   死亦惑  
   尤物惑人忘不得  
   人非木石皆有情  
   不如不遇傾城色

 「その人が生きている時も、又、死んでしまってからも人を惑わせる。そんな(尤物)美女は何時の世でも人を迷わせるのです。人は石や木ではありません。おろいろと感情を持っている動物ですからそれが当り前です。だから一番良いのは、そんな美人に合わない事だ」
 と、「そんなむちゃくちゃなことが・・・」と思えるような詩が見つかりました。

 この「生亦迷 死亦迷」は、今私が問題にしていると「悠悠生死」と、何か、相通じるものがあるように思えたのです。
  「悠悠」を「ゆったりとした状態」ではなく、この場合、「他のものには一切かかわりなく」と解釈して、『楊貴妃が生きていた時は、勿論、その死後も玄宗は楊貴妃のことのみで頭がいっぱいであった。でも、今では、別れて随分と年が経過てしまった。』とぐらいに解釈した方がいいのではないかと考え、余りその意味する処は違わないのですが、訂正しますがどうでしょうか。
       御意見を賜りませれば幸いに存じます。