私の町吉備津

岡山市吉備津に住んでいます。何にやかにやと・・・

「恨み」とは

2016-01-27 18:27:45 | 日記

 辞書によりますと、「恨む」とは「何かの仕打ちに対して、何時までも忘れずに、心に持ち続けること」とあります。すると、楊貴妃の「此恨綿々無絶期」という「恨み」は何でしょうか。馬嵬駅での事件でしょうか。それとも、安禄山の襲撃のことでしょうか。それとも、今までの楊貴妃自身の生き様総ての事に対する禍根でしょうか??

 白居易は、この人が誰でも持つであろう己の人生に対するその恨みを、楊貴妃に重ねて、人がこの世に存在するための苦しみが夫々の人の心の中に奥く深く潜んでおり、それを解決するための苦悩を「恨み」と呼び、その恨みをどうすることも出来ない人としての有形の宿命とはせずに、永久に消え去ることが出来ない無形な物質として捉えているのではないでしょうか。だからこそ白氏は、「無絶期」の前に、“天長地久有時尽”という詩を、特に、意図的に刺しこんだのではないかと思います

 今日は、少しばかり小理屈っぽく書き綴ってまいりましたが、どうでしょうかねが??????