臨卭の修験者「方士」に楊貴妃の魂魄の行方を尋ねるよう依頼します。
その方士は、たちまちに、探す人を求めて天空に飛びます。それが
排雲馭氣奔如電
雲を排き 気を馭り 電の如くに奔り
升天入地求之偏
天に升、ノボ>り 地に入リて 之を求めること偏し 「偏」とは「広く残らず」という意味です
上窮碧落下黃泉
上は窮碧を窮め 下は黃泉に落つ 「磐落」とは「大空の果て」です。大空の果てから地獄の下までありとあらゆる処を探します
兩處茫茫皆不見
兩つの處は 茫茫として皆 不見
このように何処を探しても、ただ広く掴みどころがなく、訪ね人は「不見」、発見することができなかったのです。
どうなりましょうか。それでは道士としての役目を果たすことができません。さて、その解決方法として白居易は<忽ち>という言葉を使ってその続きを書き続けます。