スサノヲがオホクニに言った言葉として
“宮柱布刀斯理<ミヤバシラ フトシリ>”、“ヒ椽多迦斯理<ヒギ タカシリ>”
と書かれておりますが、この「斯理(しり)」について、宣長は「しり」とは「知り」で、「敷立て」だ、と説明しております。即ち、宮殿の柱の非常に太くて高い木を用い、また、棟にあるヒ(「冫」+「氷」)椽、即ち、「千木」を、「多迦斯理」で、高天原まで届くように「高く」乗せた、堂々とした雅やかな宮殿を建てよと命令しております。
なお、この「ヒ椽」(千木)ですが、我が吉備津神社の屋根の両端にも、誠に立派なⅩ型の千木が聳えています。