時々、何気なく使っている言葉を見直したくなる機会はありませんか?
日本語 って なんて微妙なニュアンスを保有 しているんだろう!
いつ覚えたのかも覚えていないまま 普通に使っている言葉の中に、繊細な面白さを感 じます。
今回 気付かされたのは、「擬声語」(ぎせいご)。
最近よく耳にするようになった 「オノマトペ」(仏:onomatopee) という言葉 と 同様です。
擬声語 : 「擬音語」 と 「擬態語」の総称 と云われる。
擬音語 : 物が発する 音 (音響) や 声 (音声) を真似て 言語音や字句で描写 した語句。
擬態語 : 状態 (様子・動作) や 感情 など、音を発 しないものを
いかにもそれらしくたとえて 言語音や字句で模倣 した語句。
※ <擬> の意味 は <なぞらえる>、<本物 らしく似せる>、<もどき> など。
「擬声語」 を 「擬音語」 の一部 とする文献 があったり、
混同 しやすく 区分が 難 しいものがある上に、文字まで似ていて紛らわしい!
そのため 最近は日本でも すべてを ひっくるめて
「オノマトペ」 と呼ぶようになっているようです。
オノマトペ : 声や音、状態や様子 を 言語音で表わした語句。
ちなみに、オノマトペ の分類には 「擬情語」 や 「擬容語」 というのもあるようです。
擬情語 : 人の心理状態や変化、痛みなどの感覚 といったものを表す語句。
擬容語 : 生物の状態を表す語句。
大雪が降った 14日の月曜日。
〔 しと しと 〕 と降っていた雨が
〔 パラパラ 〕 と音を立て始めて いつしか 霙(みぞれ) に変わり、
すぐに 〔 ちらりちらり 〕、〔 はらりはらり 〕、 大粒の ぼたん雪 になって
あっという間に 〔 ちらちら 〕、〔 はらはら 〕。
雪は そのまま本降りとなり、 〔 こんこん 〕 と降り続きました。
雪の結晶 は 音を吸収 して 〔 しーん 〕 と静まり返ってた世界を創り出します。
〔 寒々(さむざむ) 〕、〔 冷え冷え 〕!
〔 しんしん 〕 と降る雪が、 〔 しんしん(深々) 〕 と身に沁みて、
体 が 〔 ゾクゾク 〕 と してきます。
降る雪に日の光が当たると 〔 きらきら 〕 と 眩 しく、
白銀 と化 した町は 別世界のように、〔 パーッ 〕 と 輝いて見えます。
踏みしめると 〔 ギシギシ 〕、〔 ザクザク 〕、〔 ギュッギュッ 〕 と音が して、
〔 カチカチ 〕、〔 ガチガチ 〕、〔 ガジガジ 〕 に凍った雪は、〔 ツルツル 〕 滑って 怖 い!
〔 はらはら 〕 しながら歩いたり、転びそうになって 〔 ドキッ 〕 と したり …!
冷えて凍った雪を掻くと 〔 カリカリ 〕、〔 ガリガリ 〕、〔 ザクッザクッ 〕。
〔 フワフワ 〕 のはずの雪が 〔 ずっしり 〕 と 重くて、腰が 〔 バキバキ 〕 に …!
降り続く雪に濡れて、頭や体は すぐに 〔 びっしょびしょ 〕!
手足は 〔 ジンジン 〕 してきます。
時々 屋根や木の枝から 〔 バサッ 〕、〔 ドサッ 〕 っという音と共に、
地面に 〔 ドカッ 〕 と雪が落ちて、 〔 ドキッ 〕 っとさせられることもありました。
凍った雪が解ける時には 〔 キュルキュル 〕 と音が して、
〔 スカスカ 〕 になった雪は シャーベットのように 〔 シャリシャリ 〕、〔 ジャリジャリ 〕。
雪解け水に足を取られて 〔 ビショビショ 〕、〔 ビシャビシャ 〕 になり、
思わず、 〔 きゃ~! 〕 と 声が出てしまいました。
「オノマトペ」、ちょっと思いついただけでも こんなにありました。
これらの中には <音> の描写である 「擬音語」 も、
<感情> や <様子> の表現である 「擬態語」 も 含まれています。
私達の生活は、こういったものを いくつも利用 しながら 維持されているんですね~!
同 じ単語を2度繰り返す(反復する) 「畳語」(じょうご) と呼ばれる俗語が多いことも
面白さのひとつです。
微妙な言葉の違いも、どこから どう生まれたものなのか!?
たとえば、2度繰り返 していたものに 小さな 〔 ッ(っ) 〕 を付ければ、
繰り返さなくても使える言葉になったり します。
〔 しとっ 〕、〔 パラッ 〕、〔 ちらっ 〕、〔 ゾクッ 〕、〔 キラッ 〕、〔 かりっ 〕 など。
小さな 〔 ッ(っ) 〕 は、繰り返 したまま付けることも、どこかにひとつ付けることだってできます。
〔 カリッカリッ 〕、 〔 カッリカリ 〕、 〔 カリッカリ 〕、 〔 カリカリッ 〕 など。
また、小さな 〔 ッ(っ) 〕 の付いていたものは 〔 ッ(っ) 〕 を とって繰り返すこともできます。
〔 バサバサ 〕、〔 ドサドサ 〕、 〔 ドカドカ 〕、 〔 ドキドキ 〕 など。
2度使うことによって <何度も繰り返される> とか <より強調される> という効果が
得られることも多いので しょうが、1度のほうが強く感 じられる場合もあるように思うので
その時の使いかたや表現のしかたで変わってくるものと思われます。
〔 キラッ 〕 と輝く ダイヤ。 〔 キラキラ 〕 輝く ダイヤ。 ダイヤは 〔 キラキラッ 〕 と輝いた。
文字で書くより <言いかた次第> で、どのダイヤも 輝きは増 して感 じます。
この種類 の多さ、凄くないですか!?
かなり微妙なものもあるため、意識 せずに使っていることもあるかも しれませんが …
おせんべい を 食べる と 〔 カリカリ 〕、〔 カリッカリッ 〕、〔 カリカリッ 〕 と 音が します。
この おせんべい は 〔 カリッカリ 〕 の 堅焼き です。
こちらの おせんべい も 〔 カッリカリ 〕 の 堅焼き! (こちらのほうが硬い気が …。)
※ 1行目は <音> ですが、 2、3行目は <状態> も表 しています。
その違い、感 じますか?
※ 1200 種類 にも及ぶと言われている 日本の 「オノマトペ」。
350 種類 ほどだという英語との差は 3倍以上にもおよぶそうです。
理由は、動詞の種類が 細かく分類されている 英語 に対 して、
日本語の 動詞 ・ 副詞の種類が 少ないこと。
日本の 「オノマトペ」 は、それらを補うために 発達 したと推測され、
<状態> を表すものが非常に多いそうです。
さらに付け加えると、
韓国 には 日本の何倍もの 「オトマトぺ」 が存在 しているようで、
母音のシステムが日本語に近い スワヒリ語 などにも豊富に見られるようです。
同 じ言葉が 違う意味を有 している 「オノマトペ」 も あります。
〔 しんしん 〕 ・ 雨や雪などが盛んに降るさま。
・ あたりがひっそりと静まりかえっているさま。 (深々・森々)
・ 夜がふけてひっそりと静まりかえっているさま。 (沈々)
・ 寒さが身に沁み透るように感 じられるさま。 (深々・森々)
・ 樹木が高く生い茂っているさま。 (森々・深々)
・ 溢(あふ)れ出るさま。 次々と湧き出るさま。 (津々) etc
※ <深々> は <ふかぶか> と読むと <いかにも深く感 じられるさま> という意味になります。
雨の音に関する 〔 パラパラ 〕 〔 ポツポツ 〕 〔 ショボショボ 〕 〔 ザーザー 〕 などを
取り上げても すべて他の意味を持っており、そういった言葉は 案外たくさんあります。
そんな違いや複雑さも 面白いと思えます。
それは <物事を うまく伝達 したい> という 思いから生まれたもの!
そう思ってはみても、
<音> だけでなく、<情感> といったものまでを
言葉の中に自然に織り交ぜて、臨場感 のある描写 を表現できる って 素晴らしいことです。
〔 日本人 って 凄いな~! 〕
何気ない日常の中で、<何かに気付ける瞬間> を見い出せることも 素敵です。
〔 たまには そんなことを 〔 しみじみ 〕 と 感 じてみるのも いいものだな~! 〕
そんなことを思ったり しています。
言葉はその国 の文化 だと云われます。 大事にしていかなくっちゃ~!
動物の鳴き声などにも代表されるように、
多くの国々で、その国によっての表現方法 があるものと思われる 「オノマトペ」。
そんな 「オノマトペ」 は、調べるほどに 難 しく、奥深 いもののようです。
だからこそ 逆に、
区分 しなくて済むように まとめて 「オノマトペ」 って呼ぶようになった ってことなのでしょう。
言葉を大事にし、オノマトペを上手に使って、うまく伝えられたらいいわね~!
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この微妙なニュアンス、わかるかなぁ 伝わるかなぁ … ということで
1988(昭和63)年 3月 1日発売、アルバム収録曲
ちあきなおみ さん の 『伝わりますか』
(作詞 ・ 作曲 = ASKA さん)
「一人のために女は 時を旅 して 綺麗になる あなたの腕 のつよさは 消えない ぬくもり」
「伝わりますか 今夜は 悪 い女に なっています あなたの守る倖せ 消えてくださいな」
「今も たどれるものなら もう一度 もう一度 全てを無くす愛 なら あなた しかいない
さびしい夜は 娘心が 悪戯 します」
自分と同 じ思いを相手に求めて負担を感 じさせれば 別れが来て しまう!
いくら好きでも、人に思いを伝える時には 相手への思いやりも持っていないと …!
オノマトペを使って やんわりと だったり、楽 しく だったり …、
わかってもらうための言葉伝達は 重くならないよう 上手に したいものだわね~!
(※ ブログ内容や 歌詞から、その時 感じたことを書いています。)
この曲はASKAさんが ちあきさんのために書き下ろ した楽曲で、
ちあきさんのオリジナルアルバム 「伝わりますか」 のラストに収録 されています。
彼女とASKAさんの出会いは 日本テレビの 「友よ」(1984(S.59)年) という ドラマだったそうで、
この時 ASKAさんは ドラマ初挑戦。 ちあきさんはすでに女優と しても活躍されておられました。
ここで 楽曲提供 のお話でも出たので しょうか!?
この時 滞在 していたホテルで作られたのが この曲であるとされています。
ちあきさんのアルバムが発売されて半年ほど経った頃、
ASKAさんも バラードを中心と したアルバム 「SCENE」 を発売 していらっしゃいます。
このアルバムは 半分以上が 他のアーティストに提供 した楽曲のセルフカバー というもの。
そんな中で 1番最初に収められているというのだから なんて、勝手な思い込みかもしれませんが
ちあきさんの最後収録と同様の思い入れを感 じたり しています。
ちあきさんの歌を聞 いていると、
ひとりが寂 しい夜、今も残る強い未練心に火が付いて、若かった頃の思いと重なって しまう!
過去と現在が入り混 じる 大人の女性の心情や 哀愁漂 う女心が ひしひしと感 じられて、
その艶っぽい歌に感動 します。
ASKAさんが歌う歌から感 じる女性のほうが 少し年齢が若いように思えるのは
切ないけれど甘さを感 じる、彼の特徴的 な声質や ちょっと粘っこい歌いかたのせいで しょうか。
どちらからも情感が伝わってきて 自分が今 それを体感 しているような気分になるようです。
だた、歌詞だから のめり込めるし、ひとりの人を思い続 ける気持ちも とても好きではあるのだけれど、
実際にこんな思いを抱 き続 けていたら重すぎて、自分にも相手にも いいことはなさそう!
曲のアレンジは まったく違うので どちらも楽 しめると思いますが、
ASKAさんのほうは 最初と最後がオルゴール音になっていて、特に最後の最後は
なるほど! と感 じさせる おしゃれな演出になっています。
昔はASKAさんのほうでも歌ったことはありましたが、
このくらいの年になると、やっぱり ちあきさんのほうが落ち着いて のめり込める(?)気が します。
歌詞を見て思い巡らせば、素敵な経験がたくさん出来そうね~!
お読みいただきましてありがとうございます。
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イラスト素材の一部は、下記を利用させていただいています。
「イラスト工房」 「イラスト市場」
1番の出だしと、2番の出だしをよく口ずさんでます。
とくに2番の
愛するくらい愛されたいと 思うこころが重荷でしたね
というフレーズが、とても好きです。素晴らしいと思います。
ちあきなおみさんの歌唱のほうが、その‘情感’を‘情念’と云い換えたくなるような、熱さを感じます。
ASKAさんのほうは、‘熱い’じゃなく‘温い’かな。
「いまもたどれるものなら」という思いが、ASKAさんのほうは(無理だろうけれど)と、あきらめが混じっているんだけれどそのあきらめの割合が少し多いような気がします。その分、切ないかなぁ。
云うならば、ASKAさんの歌唱のほうが‘女々しい’のかもしれません。
昔みたテレビドラマのなかに、飲み屋で「俺って女々しいね」とこぼすお客に対して女将さんが、
「『女々しい』って言葉はね、男のためにあるんだよ」
といった場面がありまして、いまそれを思い出しました…。
それじゃ、ホントにまた来ます(笑)!。
1番の出だしは
「♪ 淡い紅をかるくのせて 想い出追えば 娘にかえる」 でしたね。
私も2番の
「♪ 愛するくらい 愛されたいと 願う心が 重荷でしたね」 という このフレーズが大好きです。
こんな短い詞の中から伝わってくる心情、ちあきさんの ボソッとつぶやくような歌いかた、
忘れられません。
「愛するくらい 愛されたい」
<愛してる> という気持ちが とても強いから言える言葉ですね。
こんな熱さは、若さ でしょうね~!
相手を思いやれず、自分の気持ちばかりが強すぎて、
そんなことに気づくのは 後になってから …!
切ないですね!
ゴールデンボンバーの『女々しくて』という歌も流行っていますが、
<女々しい> は やっぱり 女性には使わない言葉だと思います。
私は、
少々 男化してきているような気がするので
もう少し 女々(おんなおんな)ってほうを取り戻さないといけなそう! (゜д^;)
歌好きなのが伝わってくるコメント。
久しぶりに仲間に会えたような気分を味わうことが出来て、とても嬉しかったです。
本当にありがとうございました。