月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

すぎひらたけ

2015-10-05 21:36:40 | キノコ
この日、やたら見かけたスギヒラタケ。

この山ではブナのほかにもモミの大木が並んでいる美しい場所があり、散策するだけでも心が洗われる思いがした。

「ふふふ……今後も有望な観察ポイントだな~」と満足して帰ったその日の日暮れごろ。

ツキヨタケって夜、光るんだよな~と、ふと思い出した。でも発光写真を撮るんだったら、夕方から現地に出張ってテントで泊まるくらいの覚悟と装備がないと……うん?待てよ?この条件なら行けるかも!?

なにせ自宅から1時間で行けるのだ。運が良いことに今回のツキヨタケは歩道沿いなので、林の中で見失う心配がない。しかも生育状態はベスト。

これは行かねばなりますまいて!

そう思うと居ても立ってもいられなくなった。電器屋さんに飛び込んで、頭につけるライトを購入。さすがに一人では心許ないので、ツキヨタケの発光を見たいとつねづね言っていた友人を急遽呼びつけた。

残る問題はアレだな。

待ち合わせ場所から遠く空を眺めると、そいつはまぶしいほどに煌々と輝いていた。満月。しかもよりによって今日はスーパームーンだ。月が明るすぎるとツキヨタケの発光はうまく撮れないと聞く。

まあでも、やるっきゃないか。

つきよたけ

2015-10-04 21:25:06 | キノコ
富士山の次は長野合宿!……の前に。

先日、以前から気になっていた地元のブナ林に行ってきた。地元のブナ林と言うと、一昨年行った場所も含めて、かなり登山しないといけない場所にあり、それなりの装備と心構えをしておかないといけなかったのだが、今回の場所は小規模な代わりに、わりと近くまでクルマで行けるという。

まともな舗装あるんだろうか……?

地図とにらめっこしながら、そんな不安も頭をよぎったが、とにもかくにも行ってみることにした。

……ハイ到着!

あまりにもあっさりと中腹の駐車場までたどり着いたので拍子抜けした。

道はチェーンで止められているので、そこからは歩く。

山の大半はスギ・ヒノキ林。キノコ的にはそんなにめぼしいものはない。時期的にも、キノコのピークは終わってる感じだから、あんまり期待はできないか……そう思って登山道のわきをふと見ると、白いテングタケと紫色のフウセンタケが目に入った。

おっ。ここならちょっとは見込みあるかも。そう思って茂みに入ったのだが、なんか気配を感じてふと後ろを振り向くと。木にデカいキノコが!ふたつ、みっつ、五つ、八つ、ううん?上にもズラズラっと!!

ツキヨタケだ!!

以前見たときはブヨブヨだったけど、今回のツキヨタケはコンディション完璧!!他に誰もいない(鹿を除く)のをいいことに、ハイテンションで撮りまくった。


オニフスベの歌

2015-10-03 19:47:09 | キノコ創作
オニフスベの歌  作:鳥居コデルマ
オニフス~ベ(Giant !)   オニフス~ベ(Puff ball!)
オニフス~ベ(Giant !)   オニフス~ベ(Puff ball!)
バレーボールじゃないのさ
ヘルメットじゃないのさ
恐竜タマゴじゃないのさ
頭蓋骨でもないのさ

野原に直径30センチ 新聞にも載る白いヤツ
そう それがジャイアントパフボール  オニフス~ベ


オニフス~ベ(Giant !)    オニフス~ベ(Puff ball!)
オニフス~ベ(Giant !)    オニフス~ベ(Puff ball!)
叩いて遊んじゃダメです
乗って遊んじゃダメです
蹴って遊んじゃダメです
バットで打ってもダメです

古くなったら大爆発 飛ばす胞子は兆単位
そう それがジャイアントパフボール  オニフス~ベ

オニフス~ベ(Giant !) オニフス~ベ(Puff ball!)
オニフス~ベ(Giant !) オニフス~ベ(Puff ball!)

図鑑に食えると書いてあるのに 食べてみたなら とってもマズい

おにふすべ

2015-10-01 20:29:06 | キノコ
くしくも富士山から帰る途中、オニフスベ発見の報が入った。今年はすでに一度見ているが、再び見られるとは!今度は別の場所に出てきたらしい。

前回と違い、今回はまだフレッシュな状態だそうだ。見に行きたい!しかし、これ以上休みがとれない……(/_;)
しかたない、最後の手段だ!
「昼休みダッシュ」
1時間の昼休憩をフルに生かし、ダッシュで目的地に直行、撮影して退却!という荒技だ。オニフスベポイントは職場からクルマで15分の場所……行けるハズ!

今回の発生地もまた川沿いの草地。オニフスベの胞子が川沿いの風に吹かれて流れ広がっていくさまが目に浮かぶようだ。しかし天候は雨!いやいや、真っ白なオニフスベのこと、明るすぎて色調がぶっとんでしまう直射日光よりもはるかにいい条件だ。レッツゴー!!

目的地に到着。傘をさして歩いて探索する。「とくに目印はないが、行けばわかる」みたいな話だったけど、ここってけっこう広い……どこよ??

誰もいない雨の野っぱらをさまようこと10分、白いカタマリが見えた!これだ!!


おお、素晴らしい、ふたつもある!一つは直径20センチのバレーボール大。もうひとつは小ぶりのハンドボール大。どちらも美しい状態で、まだ大きくなりそう。

雨がザンザカ降る中、カメラを濡らさないように撮影する。仕上がりを確認する余裕はない。ほぼ当てずっぽうに撮るだけ。アッ、時間!

残り20分しかない!間に合わねえ!慌てた私はショートカットで藪の中をつっきって退却した。


二日後。雨雲は三重を通過。青空のオニフスベを撮りたいという衝動が抑えられなくて、もう一度昼休みダッシュを仕掛けてみると、そこにはさらに巨大化したオニフスベが……ない!ない!! 2つとも!

誰かに採られた~(T_T)


これを採りたくなる気持ちはわかる!だが、食べるつもりならやめたまえ。オニフスベはとってもマズイからな!

失意のなか、それでもあきらめきれずウロウロしていると、ソフトボール大の味噌っかすオニフスベを見つけた。

「おまえは兄貴の分まで胞子を飛ばすんだぞ~」

歩道から見えないように念入りに草をかぶせて、その場を去った。