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乳癌と診断されて、気持ちの整理と治療法の選択など感じたこと患者目線で書いていきます。
感じ方なので何が正しいということはありません。カテゴリーを乳癌にしました。
自分で選ぶということが大事だと思います。
病院選びをしっかりおこなって、素晴らしい医師と出会えたことを嬉しく思います。
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呉の病院で最初の診断、そして、土佐清水病院の院長が月に一度来られている岡山クリニックへ。
そして、こちらの希望通り、術前抗がん剤はせずに手術を目指します。
次に広島の病院で断られたものの次の病院でよい返事をいただきました。
次に行った先は、広島の横川にある槙殿順記念病院です。
実は、この癌が発覚する前までの一年間、僕は東京の日野晃先生が主催している医療従事者向けの対人関係の塾、明鏡塾に参加していました。
そこで、学ぶことは、
、一つは、人の相互関係。
一つは言葉や接触を通しての、直接的な関係。
一つは、人はみんな違う。
そして、本気は相手の響感を生むということです。
そのおかげで、患者として医師と真剣に向き合い話すことができたと思います。
槙殿順記念病院で、セカンドオピニオンであること(回った病院は4つ目ですが)
抗がん剤をせずに切除の手術を希望しているということで行きました。
対応していただいたのは院長先生です。
「乳がんの相談?そうか、ではまずこちらの話を聞いてください」
そして、乳がんとはひとつではなくいくつかの種類があり、その治療法など全体の考え方を説明していただきました。
これは、あなたの写真ではないよとレントゲンと同じような画像を灯りのあるボードにさして説明してくれます。
説明が終わると、
「それで、あなたはどうしたい?」
「抗がん剤をせずに切りたいのです」そういうと、まったく躊躇することもなく、即座に
「そうか、わかった!いいよ、切りましょう!切りたいんだろ?」
「では、スタッフと日程打ち合わせといて、僕はすぐ手術があるので」
というお話でし退出されました。テキパキと説明すべきことはする。
そして、患者の意向を聞いて、 よーし!そうしようじゃないかというスパっと自信をもった発言。
こんな医者がいるんだと感心しました。
はぁー、救われた~ というのがその時の感想です。力が抜けそうなのと涙が出そうなのと、
やっとたどり着けましたよ。
この後は、日を改めて、次は副医院長が対応と手術をしてくれます。
家族を集めてくださという指示がありました。それもできるだけ多くという話です。
もう一度、確認するように乳がんに対して、一般的な治療を説明して、
患者とその家族の意向を尊重します。ただ、それぞれがはっきりと後悔しないようにここで決定してくださいということです。
こうすればよかったという言葉が誰からも出るようではいけません。
本人たちはこれを望んでいます。それでみなさんもよろしいですか?一人でも反対があってはいけません。
皆さんが納得の上で、大事なことは何を選んでも後悔しないこと。それが大事です。
そんな話のあとスタッフが議事録をまとめた要点の書類を作成して署名することをします。
一般的には、この署名は病院が訴えられないことにつながるでしょう。
でも、感じたのはそれではありません。見守る家族も責任をもって今後どうするか決めることに参加するためのものです。
ここで、ひとつのゴールをむかえたような気になったものです。
こんな医師がいる。これは問題なく回復するだろうと希望を持てました。医師との対話、これがとても大切です。
習って記憶したマニュアルを話す医者もいれば、本気で医療に取り組んでいる医師がいる。
これはとても衝撃的でした。
土佐清水病院の丹羽先生。槙殿順記念病院の院長、副医院長。この出会いが
よし!いけるぞと治療と向き合うことができたのでした。