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乳癌と診断されて、気持ちの整理と治療法の選択など感じたこと患者目線で書いていきます。
感じ方なので何が正しいということはありません。カテゴリーを乳癌にしました。
自分で選ぶということが大事だと思います。
病院選びをしっかりおこなって、素晴らしい医師と出会えたことに感謝しています。
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2018年6月に乳がんステージ3Bの診断、リンパ節転移ありの診断を受けて、
術前抗がん剤から始める治療を勧められましたが、お断りして8月7日に全摘手術をしました。
7月から始めた土佐丹羽クリニックの生薬と術後のハーセプチンの治療をしていきました。
1年かかります。
そして、12月にCT検査を受けました。検査の結果が良くないようで、
家族で来てくださいと医師から話がありました。
全摘手術では取り切れるものは全てとったのですが、わきに新たながんらしいものが発見されたのです。
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そこで、槇殿順記念病院で、このケースの場合に標準治療として抗がん剤を使うことがいいと思うという説明と、
「あなた達の元々の意向もわかっています。どうしますか?」と話しがありました。
最初からとても信頼できる対応の先生なので、もう一度「先生ならどうしますか」と尋ねました。
「細胞を取ってみないとわからないグレーだけど、抗がん剤を4クールだけお勧めします。4クールだけです。」
ということでした。
もし、抗がん剤はしない選択をして、悪化した場合に、指示に従わなかったことで
その後の治療に不安を感じていると伝えると、
「どの治療法を選択されても、最後まで見捨てることはしません。」
「次の転移が脳だったり、もっと辛いこともあるかもしれないと考えてください」
ということでした。
少し時間をくださいとその時は帰りました。
当初の希望どおりにいかなくなったのと、この説明を聞いたがん患者当人の心境はどうなんだろう。
私は死ぬのかとよぎっているのではないだろうか。
ここで重要なのは、治療の選択ともうひとつ大事なことは、僕の対応です。
どう話を進めるか、ここまではリードしてきたのですが、前に出しゃばり過ぎても行けません。
かといって本人の意思を尊重すると言うと、本人任せで自分は何もできないと
引き下がったように見えます。
どちらでもなく、真横にいて支えねばなりません。
本人、家族、医師、この関係が正三角形が理想でしょう。
本人が医師、この2人だけがいて直線というのはどうかと思います。
最初から僕自身ががんの宣告を受けたかのように行動することが大事です。
極端なことを言うと、がんが何で治るかと言うと、家族の支えが半分ではないかと思います。
時間をくださいと言って、岡山クリニックの丹羽先生にも相談にいきました。
丹羽先生は「うーん、抗がん剤はいらんと思うけどなあ」とぼそっと、
血液検査の結果をじっと見て言いました。
「血液で見るデータで問題ないけどね。うちの薬は、昨年7月にふやもう一種類増やそう」と言うことになりました。
診察室をを出た後すぐに「先生が呼ばれています」と看護師さんが声をかけてきてきました。
カーテンを開けて中に入ろうとすると、丹羽先生は背中を向けたまま、
「怖かったら、 やつとけ」「それも早いうちにな」そう言ったのです。
素晴らしい先生です。京都大学で20数年抗がん剤を使う治療をして、自分の子供をがんで亡くした後、
研究を重ねて生薬を開発して、沢山の人を救っています。
抗がん剤は完全否定でもなく、使い方の間違いを説いています。
槇殿先生の「何を選ばれても最後まで見捨てることはしません」
丹羽先生の「怖かったら、やっとけ」
この言葉に救われました。
それが効くからではなく、恐怖心をなくそうという精神面のような気がしました。
槇殿先生が「結局、推奨する治療はあるけど、がんはわかっていないんですよ。
何が正解というものはない」
「後悔しないこと。ああしとけばよかったとならないようにね」
そして2月から4クールだけの抗がん剤投与をすることになりました。