連休中に淡路島の南東沖に浮かぶ沼島(ぬしま)という小さな島に行ってきた。淡路は一番最初に日本が生まれた島、おのころアイランドと呼ばれているが、日本書紀に記されている国生みの島は実はハモで有名なこの沼島だとか。
ひどい渋滞で明石大橋を渡るのに3時間ほどかかった。でもさすが沼島へ渡る土生(はぶ)港へ近づく頃には車もなく、快晴の空には嘘みたいに美しい虹がかかっていた。
ところが港は駐車場から溢れた車が波止場中に二重、三重駐車してあって仰天。その謎は、島に渡ってようやく解けた。
この日は豊漁を願う春祭りの日だったのだ。ちょうど昼食タイムだったようで、地区ごとのだんじりの周りはお酒がまわってすっかり出来上がった島民だらけ。
私達も昼食を求めて歩くが、島には料理旅館、割烹料理店、そして漁師の食堂あさやまのがあるだけだった。閉店時間だったが、「シーズンに入ったハモは売り切れたけど、あじのフライでよければ」と親切にお昼を食べさせてもらえた。
抜群の鮮度の魚はもちろん、ひじき、タケノコ、蕗、全部島で採れたものだとか。素朴でとても美味しかった。
新鮮な生たこの天ぷらもジューシー。そして、ピッタリの額を払ったのに、端数はいらないからって140円を返してくれた!なんで?
食堂の窓からは、時間が止まったような心が洗われる眺め。
食堂から歩いて数分、竹林の横の長い階段を上るとイザナギ、イザナミを奉るおのころ神社がある。階段を上る間、迫力ある祭り太鼓の音がどんどん大きく背中に近づいくる。昔瀬戸内海で暴れた水軍が迫ってくる時ってこんなんだったのかも、って思ってしまった。
海辺に戻ると、お祭りもクライマックス。
だんじりを海に引っぱり入れ、八幡宮に集結。祭りの最後を飾る巫女たちの奉納舞いを観ることもでき、旅気分は最高。
帰り道、道ばたの産直屋台で初夏の淡路の名産、新玉ねぎを買った。車に積み込んでいたらおじさんが追いかけてきて、「これおまけ」って言いながら2個くれた。なんかいい島だな~、神戸から近いのにとっても遠くに来た気分。光り輝く海岸線を走っていると、まるで沖縄旅行の続きのような錯覚にも陥った。ゆ~っくり時間が流れている淡路島、いいね。再発見の旅だった。
翌日、明石の友人が「昨日は橋が渋滞でとってもきれいだったから写真撮ったよ」とメールしてきたのを見て思わず苦笑。「この中走ってたかも~」帰りも19キロの渋滞だったけど、行く価値あったよ。
昨日舞子のマリンピアから明石大橋に沈む夕日を眺めた。東からの写真もなかなか良いね。
連休明けには、ママ友たちと電車を使って伊勢神宮に行った。式年遷宮も終わり、参拝客もだいぶ少なくなっているようす。外宮(げくう)と内宮(ないくう)が離れている神宮は、まずは衣食住の神トヨウケビメを奉る外宮を参拝し、それから太陽の神アマテラスオオミカミを奉る内宮を参拝するのが正しい順序らしい。
外宮を参拝したあと、ご主人の実家が伊勢だという友人がオススメ予約してくれたイタリアンへ。神戸から来てわざわざイタリアンもないよな。でも伊勢うどんがそれほどおいしいわけでもないしな、ってわけでイタリアン。かゆい所に手が届かないサービスにはやきもきしたが、デザートがとても美味しかった。上はピスタチオプリン、下はナッツやドライフルーツの入ったチョコベースのクッキー、パンペパートで、ハチミツがかかっている。
新緑がとても美しい。昔の人が参拝前に身を清めたという五十鈴川が内宮の横を流れていて、その上に架かった宇治橋を歩いて内宮に入る。
樹齢数千年の杉に囲まれ、森林浴が気持ちよい境内。
そして内宮参拝後は、お楽しみのおかげ横町散策!300年前から続く伊勢名物赤福餅本店。
サザエのつぼ焼き派と、赤福もちの夏メニュー赤福氷派に分かれた。辛党の私は、水槽のアワビや伊勢エビを横目で見ながら、焼きたてのサザエをほおばる。甘党連中が食べていた氷、宇治氷の中に赤福餅がそのまんま入っているわけではなく、あんこと、冷たい氷の中でも固くならない工夫をされたお餅が入っていた。
意図しなかったのに、日本神話巡りの週になってしまった。アマテラスもトヨウケビメもイザナギ、イザナミの子だし、外宮の前で開催されていた楽市ではなんと淡路島が出店していて、頭に橋をのせた淡路のゆるキャラが来てたよ。(初めて見ました。。)
昨年のこの時期は神戸にいなかったから余計に新鮮に思うのか、以前よりも町中に花壇が随分と増えたように思う。頑張ってるね、神戸も。今週末は神戸まつり。花壇の後ろの旗が教えてくれた。