中華料理レッスンは次回9月までお休みなので、夏野菜をたっぷり使うメニューを考えました。スープも酸辣湯の予定だったのだけど、買出しに行って苦瓜と加賀きゅうりを目にした途端、そうだ、夏しか作れない蒸しスープがあったっけ、といつものように急遽メニュー変更しました。大正解!ビタミン色たっぷりのご馳走が出来上がりました。
- 蒸し茄子の冷菜
- 卵とトマトの炒めもの
- アスパラとイカの炒めもの
- エビチリ
- 苦瓜・胡瓜の肉詰めスープ
- パイナップルと豆腐花
夏野菜といえば、なすび、きゅうり、トマト、三度豆などなど。料理法もマンネリ化してきては家族にも嫌がられたり、と、長い夏を同じ野菜で乗り切るのは主婦には結構大変です。
油と相性の良いなすびですが、蒸すととってもたくさん食べることができます。この日は量が多かったので二段の蒸し器を使いましたが、それでも重ねて並べないといけなかったため、蒸し時間が結構かかりました。通常は10分はかかりませんからね。ニンニクだれは火を通さなくても良いのだけど、通した方がニンニク臭がきつくないかと思います。漬けこんで冷蔵庫に入れておけば、どんどん美味しくなりますよ。仕上げにもう一度ゴマ油をたらしてもいいですね。
熟したトマトのてっとり早い消費方法。ふんわりと半熟仕上げにした炒り卵を、炒めたトマトともう一度炒め合わせるだけです。刻み生姜とネギ、塩味だけでとても簡単においしいおかずができます。ポイントは、トマトから水分が出ないよう食べる直前に作ることと、切ったトマトから水分がたくさん出ている場合は調理前に水分を捨てておき、強火でサッと短時間で炒めることです。
三度豆を使ったメニューを考えていたのですが、まだ少し頼りない豆しかなかったのと、アスパラが旬でおいしそうだったので、イカと炒めることにしました。生姜と塩だけを使ったあっさり味が魅力です。それにしても日本のアスパラの高いこと!住んでいたワシントン州はアスパラの産地としても有名で、この季節、安くておいしいアスパラを馬鹿ほど食べていました。私が一番好きなアスパラ料理は、シンプルにオリーブ油をたっぷりかけて丸ままグリル鍋で焼き、最後に塩コショウだけで食べるものです。北海道に単身赴任中のご主人が朝採りのアスパラを送ってきたから、と偶然にもこの日、Fさんがみんなにおすそわけを持ってきてくれました。なんて気前のいい人!日本では高くてシアトル時代のように馬鹿食いできずにいるアスパラ、さっそく家に帰ってから思う存分グリルしていただきました。ご馳走さま、大満足でした!もう一つ簡単調理法は、オリーブ油で炒めたアスパラに卵を落とし(目玉焼きあるいは目玉をつぶして)、塩こしょう、そしてパルメザンチーズをかけるものです。試してみてね。そうそう、野生のアスパラが何千年も昔から生えていたワシントン州のワインには、かすかにアスパラの香りがするとわれているんですよ。
さて、本日のメインとなるエビチリ。いろんな作り方がありますが、一番手間をかけずに作る方法として、私は前もって下味をつけ片栗粉をまぶしておいたエビをニンニク、生姜、豆板醤と先に一緒に炒め、半生の時に合わせ調味料を全て入れて固めていきます。この日は下準備からかなり時間が経ってしまい、エビの片栗粉が大分とれてしまっていたのが痛恨のミス。期待通りにとろみがつかず焦りました。もう一度片栗粉をまぶすべきでしたね。豆板醤は好みでもっと入れて下さいね。
苦瓜が好きな子供っているの?と思うぐらい私もかなり大人になるまでゴーヤは大の苦手でした。かなり大人、というのは、つまり 20、30 歳代ではなかったということです。夏になると母がこの肉詰めスープをよく作っていましたが、絶対に食べなかったな。太いきゅうりで作った時には食べましたけど。この日は苦瓜と胡瓜版の二種類を作って味見してもらいました。干し椎茸や干しエビの戻し汁を使い、食卓に出す大きなスープボウルの中に直接スープをはって蒸すだけで、もてなし用のきれいなスープができます。中華ではきゅうりはウリ科の野菜同様、炒めたりスープにしたりします。先入観のある子供達は食べないだろうけど、大人の集まりで作ってみてくださいね。さっぱりした塩味だけど、肉や野菜の旨味が全部出た美味しいスープです。
杏のお酒、杏露酒(シンルチュウ)を入れてパイナップル・シャーベットを作ろうと思っていたのだけど、あまりに生で食べる方が美味しそうなパイナップルだったので、手抜きすることにしました。すると、上の階のYさんが、台湾出張の多いご主人のお土産のインスタント豆腐花(トーフーファー)があるからそれも作ろうよ、と持ってきてくれました。普通の料理教室なら考えられないよね~。先生のメニューを差し置いて勝手に鍋に水を入れて作り始めちゃってました。ま、私はおお、デザートが増えて大助かり~ってなもんですけど。豆乳デザート豆腐花は、上にかけた日本製の黒蜜が美味しくて、そっちにスポットがあたりました。ついでに、某台湾ホテルのパティシェによるお洒落なカシューナッツ・タルトもいただきましたが、これは美味しかった!台湾も最近はなかなかやるな~ってなシメでした。ごめん~また食べちゃってタルトの写真がないや。