チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

Eat Well・Drink Well・Live Well
美味しく食べ、楽しく飲み、素敵に生きよう!

お・き・な・わ

2013-03-20 | グルメ色な日記

ジンベエザメの餌タイム@美ら海水族館

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一足早い初夏を楽しんできた。といっても、快晴になってくれたのは最終日だけで、気温は高くても曇り気味の沖縄だった。今回は北部のやんばるの森で自然と戯れるのがメインだったから、沖縄らしく海辺に立ったのは旅の後半、島を南下しはじめてからだった。

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やんばるの森に近い方が便利かな、と本部の水族館近くに宿を取ったのはいいけれど、かなり運転しないと食べ物屋がなさそうだった。ビールを飲みたかったから歩いて行けるとこ、って思って裏道を歩きまわり、「お食事処やまちゃん」の看板を見つけた。アグー豚の塩焼き、抜群に美味しかった!そして沖縄版お好み焼きのヒラヤーチーも。あーさーと白身魚の天ぷら、豆腐チャンプルー、ソーキのスペアリブ風煮込み、他にもなんか食べたよな。美味しくて、思い切り注文しちゃった。

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お腹一杯になって帰ろうとしたら、いい感じに酔いのまわった地元のおっちゃん達(オーナーのやまちゃんとそのゴルフ友達:村の教育委員長やら中学の校長先生もいた)に、これからカラオケするから残んなよ、と引きとめられた。島唄メドレーのオンパレードで、娘達は太鼓もおはやしも仕込まれて、すっかりしまんちゅー並に上手になっちゃった。

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おっちゃんの一人は、ガイドブックには必ずのってる、丘の上のピザ屋のオーナーで、娘に一目惚れしてしまったようす。二男は結婚してるけど、長男はまだだから嫁に来てくれと、?の目をしてずっと娘をみつめてた。そういえば、彼の店にその日食べに行こうと思ったら定休日だったから、やまちゃんに行くことになったんだった。

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数日後、やんばるの帰り、晩御飯に丘の上のピザ屋に行った。食べ物はミックスピザ一種類とサラダしかないのだけど、これが予想以上に美味しかった!絶景のロケーションで、海に沈む夕日の美しかったこと。古民家を移築したレストランの庭には、陶芸作家の友達に作ってもらったという可愛いシーサーがたくさん潜んでた。おっちゃんは、この日めちゃくちゃしらふで、包容力満点の典型的な沖縄のおばあって感じの、ぽっちゃりした奥さんが、「すみませんね~あの日は飲み過ぎたみたいでね~」って。万国共通、南の島の女は強くてあったかい。男は頭が上がんないんだよね。「うちの娘達の名前おぼえてるの?」って聞いたら、なんとか覚えてたわ。

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長男にも対面。思ったよりもずっとイケメンだったし、私も二女も沖縄にちょくちょく行きたいから、「沖縄でピザ屋の奥さんになったらいいやん!」ってすすめてたんだけど、残念ながら長女はいやなんだって。

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がじゅまる樹林がおいしげる大石林山。同じ亜熱帯雨林でも、この辺りと、少し南の森↓とでは地層が全く違うんだって。

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ガイドと一緒にやんばるの森歩き。左上はシリケンイモリ。

森で正体不明の虫に手を刺されたみたいで、翌日、私の手の甲はドラえもんの手のようにまんまるに腫れあがってしまった。読谷村の焼物の窯元の集まったやちむんの里で器を買いついでに皮膚科を教えてもらい、薬を処方してもらった。

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看護婦さん達に、「沖縄そば食べたいんだけど、この辺で美味しいお店ありませんか?」「こってりとさっぱり、どっちがいい?」「さっぱりがいいかな」。「ちょっと走るけど、番所亭(ばんじゅてい)が美味しいよ」、って。本当に美味しかった!おばあが一人でそばを打ってるみたい。「すごく美味しかったです。ごちそうさま」「ありがとね。また来てくださいね」「旅行中なんです」「あら、それは残念」

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よもぎの味が口一杯に広がる珍しいよもぎそば。ジューシーそばは、沖縄の炊き込みご飯、じゅーしー付き。この店は本当におすすめ。機会があれば、是非行ってみてね。

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沖縄最後の夜、滑り込みで那覇の牧志市場にたどりついた。市場からマコモとヘチマを送ってね、と兄嫁に頼まれてたけど、既に青果店は皆閉まってた。なのになぜ魚屋が午後8時まで開いているの?買った魚を二階の提携食堂で調理して食べてもらうためかな。お腹すいてないから、と国際通りでぶらぶらしたい長女と別れ、食べるの大好きな二女と二人、ワクワクで魚を選んだ。

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うし海老をフライにしてもらい、ふえふきだいは半身をガーリックバターソテー、残りの半身を魚汁にしてもらった。二階にはこんな食堂が、モールのレストラン街のように何店舗かあって、魚代とは別に場所代&調理代として食堂に一人500円払うことになってる。魚以外にもなんやかんや頼んじゃって、二人だからあんまり食べれないやって思ってたのに、また食った、食った!だった。

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最終日はやっと沖縄らしく海を堪能。神の島、久高島に渡り、レンタサイクルで一周8キロ、人口200人足らずの島を回った。この島ではうみへび、イラブー釣りがさかんなようで、漁師の庭先にはイラブーを燻製にする大きなドラム缶のような、セメントでできた円柱型の燻製小屋が並んでた。

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「ぜんざい」っていうかき氷は、甘い金時豆の上にかき氷がのっかり、上に黒蜜をかけたもの。海風にあたりながら、帰りの船を待ちながら夢中で食べた。

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今回の旅は、朝はホテルのバイキング、昼はコンビニで買った沖縄風おにぎり、ポーク(スパム)&卵&ツナ、ってものを車の中でほおばり、夜はレストラン、ってパターンだったが、適当に行った夕食はうれしいほど全部あたりだった。

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島豚七輪焼の満味屋(名護市)では、初めて「おっぱい」や「豚足」の焼き肉を食べた。写真、左皿の奥がおっぱい、手前はとんとろ、右皿が豚足。豚足よりはおっぱいの方が美味しかった。

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スーパーに並ぶコンビーフやランチョンミートの山。本土よりずっと安い沖縄プライスにはびっくり。30年も昔、NYに住んでいたころ、富山県出身の役者の卵だった男友達がぼやいた言葉を思い出した。「田舎からおふくろが米とか食糧送ってくれるんだけどさ、スパム送ってくるのには参るよ」お母さん、スパムは日本の高級ハムと思ってたんだろうね、息子に貴重なタンパク源を送ってあげたかったんだよ。

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牛肉より豚肉好きのあたしんち。島豚のトンカツのうまさにも娘は目を見開き、我家はますます豚肉、沖縄好きになって帰ってきた。


洋食@豊中&神戸

2013-03-11 | 料理教室顛末記

やっと春めいてきたと思ったら、スギ花粉とpm25、その上に黄砂の飛来で空はどんよりとかすみ、マスク姿の人がやたらと多い関西です。東京は黄砂ではなく煙霧というほこり巻き上がりが発生したとかで、いずこもかすんでいるようですね。みなさん、万全の防御していますか?

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冬の最後を飾るレッスンは、あったか料理で締めくくりました。

  • じゃがいもと白ネギのスープ
  • ブロッコリーとチーズのキャセロール
  • 牛肉のきのこ巻き ~ピラフ添え
  • アップル・クランブル

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Dsc_3760_4キャセロールもメインの牛肉料理にも乳製品を使うので、スープには乳製品なしでもできる美味しいポタージュを紹介しました。白ネギを焦がさないよう、蒸し煮にして甘味を引き出すことが美味しさの秘訣。また、ピューレする時に具の1/3は固形のまま残して置くことも、歯ざわりよく美味しくする演出です。カイエンやタバスコをたらすとまた違った味が楽しめる、じゃがいもと白ネギのスープです。

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キャセロール casserole とは、フランス語で鍋という意味で、元々は仕留めた獲物などの固い肉や野菜をオーブンや暖炉でとろ火で調理したもののことでした。今では、耐熱容器に入れてオーブンで焼いた家庭料理の総称になっていて、グラタンなどもその仲間。20世紀初頭にアメリカで耐熱食器・容器が大量生産されるようになり、世界大戦中に食料節約が奨励されてキャンベルのクリームスープを使ったキャセロール料理などが紹介され、「キャセロール料理」の幅が広がっていったそうです。ともかく、耐熱容器をそのまま食卓に出すことができるからラクチンです。
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旬のブロッコリーとベーコンの上に、卵、生クリーム、チェダーチーズをたっぷり混ぜたタネを流しこんで焼くと、キッシュのようなキャセロール料理の出来上がり。今日はサラダがわりに、メインに添えました。

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ソテーした玉ねぎときのこ、茹で卵、ピクルスを刻み、それを牛肉の薄切りで巻き、煮込んだメイン。煮込むソースにもきのこはたっぷり。サワークリームで仕上げ、ピラフにかけて食べます。

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小さいようで食べ応えがあり、三本も食べるとお腹一杯になります。ビーフストロガノフに少し似ているけれど、ピクルスと卵がちょっとアクセント。東欧の味ですね。同じメニューのレッスンが何度かあると、写真は次のレッスンで撮ればいいか、って気持ちがゆるんでしまい、二回目は二回目で、先回撮ったよな、なんて思い込んでる。だから予想外に写真がなかった~!詰め物の写真も、調理前の巻いた牛肉の写真もないや。。

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デザートは究極のデザート、クランブル。Crumble は英語でボロボロに崩す、っていう意味で、果物の上に小麦粉、バター、砂糖を手でボロボロにしたものをのせてオーブンで焼いたデザートです。リンゴ以外にも桃やベリーなど、欧米では色々なフルーツのクランブルがあります。簡単にケーキに近いデザートが焼けるので、あちらでは市民権を獲得しているデザート。この簡単さに魅了されて、色んなフルーツでリピートしていただければ幸いです。

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Dsc_3774H さんが夙川、ミッシェル・バッハのロールケーキを持ってきてくださいました。クッキーが売り切れてたから~って。でも個人的にはクッキーよりこのとっても柔らかくてクリームの美味しいロールケーキの方が私は好きです。N さんも実家の松本から、味噌餡の入った珍しい洋風パイ、手前味噌をお土産に持ってきてくださいました。開封した写真がなくてごめんなさい!です。しつこくなくて、大変美味しかったです。どちらもごちそうさまでした!

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数か月前からしか予約が取れない、ミシュランの二つ星をもらった神戸の和食店 「紀茂登」に今日ランチを食べに行ってきたのですが、若い店主の傲慢で天狗になっている言動にあきれて帰ってきました。確かに料理は美味しかったけれど、特に何かが際立っているわけでもなく、あの程度ならば必死で頑張ってもっと安くで提供している腰の低い和食店はいくらでもあると思いました。自分が気に入らない、帰ってほしい客の話を幾例か私達客の前でペラペラ話すなんてもってのほか。「気持ち良く仕事をしたいから、嫌な人にはお金をおいて帰ってください、ってはっきり言います」だって。それを言うなら、「お金はいらないから帰ってください、って言います」だろうが!そんな戯言を聞かされている私達客が嫌な気持ちになるのは分らないのかしら?あなたのお店をリピートしようって人はあんまりいないよ。もっと謙虚になってください。以前から、ミシュランは味よりも西洋人が理想としている和の美しさ、店のインテリア、ハード面での美を重視して採点しているとは思っていたけれど、この店でそれがはっきり分りました。がっかりでした。

明日から沖縄旅行。いや~な気持ちを払しょくしてきま~す。


2月25日& 3月1日の洋食@明石

2013-03-08 | 料理教室顛末記

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イカナゴ漁のシーズン真っ盛り。明石海峡にも毎日たくさん船が出ています。写真は1回目のレッスン終了後ののどかな瀬戸内風景。

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  • スペイン風ミートボールのスープ
  • スモークサーモンのサラダ
  • ツナと小海老入りバスタ
  • リコッタとミックスベリーのチーズケーキ

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アルボンディガス albondigas というスープを昔メキシコ料理店で食べて以来、いつかこれを作ってみようと思っていたのがやっと実現しました。ミンチ肉に生米を混ぜただけのスープですが、満腹感一杯になる、いわゆる英語でいう hearty soup 。本来はフレッシュミントを加えるのだけど、日本ではバジルの方が手に入りやすいので少し改良しました。このスープにパンとサラダがあれば十分なんだけど、今回のレッスンテーマは「リコッタチーズ」です。

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リコッタ ricotta は南イタリア原産のフレッシュチーズ。再び(ri) 煮た(cottta)という言葉通り、チーズ生成過程で生じたホエーを煮詰めて作ります。乳糖が多く、脂肪分が少ないのでほんのりと甘くてさっぱりとていて、食感は裏ごしした豆腐のようです。そのまま食べたりサラダ、パスタ料理、チーズケーキやカンノーロなどのお菓子に使われます。

今回はリコッタチーズケーキを作ろうと決めていたので、同じチーズを応用したパスタとサラダを組み合わせてみました。

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リコッタにパセリとディルを混ぜ込んでスモークサーモンにトッピングしたサラダにはレモンドレッシング。2回目のレッスンの時には、国産、なんと三重県産のマイヤーレモン meyer lemon を見つけたので、みんなに紹介したくてマイヤーレモンドレッシングにしました。みかん系とレモンの自然交雑で誕生したといいわれる品種で、皮は柔らかくてオレンジ色。酸味が弱いかわりに香りが良いので、欧米ではデザートによく使われます。

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リコッタ、オリーブオイル漬けツナ、小海老を使ったトマトソースベースのパスタには、貝殻の形をしたシェルパスタ、コンキリエ conchiglie を使いました。パルメジャンをたっぷり削ってオーブンに入れれば、とっても食べ応えのある一品の出来上がり。冷めても美味しいから、パーティ料理にもおすすめです。

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さてさて、みんなが知っているチーズケーキとは一味違ったリコッタチーズケーキです。ダイジェスティブクッキーを砕き、熱したバターと和えてベースを作るのが、しいていえば面倒なだけで、それも他のケーキ作りに比べたら比ではないね。あとのタネ作りの簡単さは、どうだ参ったか!ってなぐらい簡単だったでしょ。冷凍ミックスベリーも凍ったまま放り込めばよくてこんなにかわいいし、これはヒットじゃない?さっぱりしていて美味しかったでしょ。このケーキ、娘が持っていたイギリスのケーキ本からレシピを拝借、少し改良しました。常々みんなに言ってるけど、デザートはやっぱり欧米のレシピの方が断然簡単で美味しいんだよね。これはデザート文化の歴史の長さが違うからだと思います。

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2回目のレッスン日、3月1日の天気はだんだんと荒れ模様になり、嵐の中を漂流している船にいるような風の音と窓を叩きつける激しい雨音で耳が痛くなるほど。トップの写真とはうって変わり、海の景色もなかなかなもんでした。イカナゴ漁の船もあっという間に消えちゃいましたね。