チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

Eat Well・Drink Well・Live Well
美味しく食べ、楽しく飲み、素敵に生きよう!

ヨーロッパの夏 デンマークの巻 その2

2014-08-23 | グルメ色な日記

昔デンマークに住んだ4ヶ月間で、ものすご~く太った。乳製品やハムなどはもちろん、デンマークの菓子パン、デニッシュがとんでもなく美味しかったから際限なく食べていたせい。当時は、売れ残ったデニッシュを売る自販機がパン屋の前にあった。飲みに行って小腹が空いた帰り道に、1クローネ玉(今のレートでは18円)を自販機に入れ、パンが一個ずつ収まっている小さなガラスドアを覗いてはデニッシュを選び、仲間とほおばりながら歩いたのが懐かしい思い出の一つだ。いつの間にか自販機は姿を消したらしく、今はもう存在しない。

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デニッシュは長いものやケーキのように大きいものもあり、半分だけ切り売りもしてくれる。カスタードクリームよりもマジパン、アーモンドクリームの入ったものが多い。そして季節の果物。朝食にまず白パンにハム、チーズ、ジャムをのせて食べ、次にデニッシュを食べる生活を10日も続けてしまって、今後悔してる。身体が重い!

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デンマーク、北欧の代表的な料理はオープンサンドのスモーブロー。どちらかというとお昼に食べる。トッピングの定番はスモークサーモン、マリネしたニシン、小エビなど。ニシンもカレー味やらシナモン味など色々とあり、その他ゆで卵、ピクルス、チーズ、ハム、などが盛り合わせで出てくる。ま、日本の手巻き寿司のようなものかな。各自好きなようにライ麦でできた黒パンや長方形の長いクラッカーにまずバターを塗り、好きなサイズにパンを切って具材をのせて食べる。
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農業国、そして豚肉王国の料理ははっきり言って田舎料理、シンプルなものばかりだ。豚のバラ肉の塊を皮ごとカリカリにローストしたフレスケスタイやハンバーグ風に焼いたフリッカデーラ。そして付け合わせは必ずポテトや酢漬けのキャベツ。
魚も薫製やマリネ以外は結局油で揚げてしまうのね。伝統的なヒラメ料理はレモンとパセリソースをかけて食べる。
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魚屋の中を覗くと、鮮魚よりも薫製やらマリネ、マヨネーズで和えたサラダものがたくさん!お惣菜屋さん並。

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伝統料理よりも、現代風の料理の方が美味しいかもしれない。↓ステーキバーガーもシフードの前菜もなかなか美味しかった。

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牛、豚、馬、七面鳥、各種鶏、犬、猫を飼っているおうちのBBQパーティーに招かれた。奥さんはベジタリアンなんだけど、ご主人と子供達はなんでも食べる。子供に肉を食べさせるなら、ちゃんとするところから見せるように、というのが奥さんの注文。この日は豚二匹をつぶしての豪快なBBQ。

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一匹は赤ワインやスパイスに漬け込んで布に包み、土の中で蒸し焼きにした。piggy in a blanket なんて可愛い名前つけてたけど、土の中から掘り出したものはリアル屍っぽい。我れ先に、と子供達が集まってきて肉をちぎって食べていた。なんて頼もしいんだろ。

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もう一匹はソースを塗り、自家製屋外オーブンでBBQ。こちらの方が美味だったな。

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↓こちらはペットの豚グロンダちゃん。後日聞いてビックリしたのだが、BBQされた二匹はグロンダ母さんの息子達だったそうだ!

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↓そして猟犬としてまだ修行前のペリーちゃん、3ヶ月。

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翌週は長女の誕生日だった。彼女がお世話になった人達を招待したいと企画、35人もの人達がパーティー来てくれた。場所は、友人の親友の牧場、製材所、林もあるなんとも広大なスペース。料理はどうするの?なんとかなるから大丈夫!そんなわけないだろ。結局予想通り私はほとんどキッチンにいたよ。

前日のキッチンでの作戦会議!? ↓この長テーブルは友人作。

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オーナーの案内で敷地内ツアー。

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↑元気な菜園。

↓この小屋は、馬と一緒に泊まれるペットホテル!下が馬、人間は上階。オープン間近だそうだ。

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雨が降り始めたので食事は屋内になってしまったが、盛況のうちに無事終了。食事は和洋中。写真はだ~れも撮ってくれていなくて、残念なことにない。↓このテーブルも友人の作品。

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北欧では、25歳の誕生日にまだ独身だったらシナモンをプレゼントされる、という風習が昔はあったらしい。断ち消えていたその風習が最近復活し、過激化している。若者達はシナモンを誕生日の子に大量にふりかけるだけじゃなく、よくくっつくようにまずバケツの水を頭からかける。前もって告知されていたから娘は汚いTシャツと短パンに着替えて勇敢に立ち向かい、シナモンの洗礼のあとはシャワーに飛び込んだ。

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泊まりたい若者達はワイルドな夜を明かし、友人と私達三人の大人は外で火をおこし、炎の音を聞きながらデンマーク最後の夜を静かに過ごした。

またいつか帰って来れるかな。

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ヨーロッパの夏 デンマークの巻 その1

2014-08-21 | グルメ色な日記

私の海外長期放浪の始まりは1982年、デンマーク4ヶ月滞在だった。その当時の友人とFace Bookがきっかけで昨年ロンドンで再会、縁あって長女が今彼の所にお世話になっている。そこで今回ロンドンに行く途中、32年ぶりにデンマークに寄ることにした。

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今回訪問したのはドイツと地続きのユトランド半島。酪農国デンマークの雰囲気を一番味わえる所だ。以前はコペンハーゲンのあるシェラン島、『ハムレット』の舞台となったクロンボー城のあるヘルシノアという街に住んでいたので、ユトランド半島は数日行ったことがあるだけで記憶もほとんどなかった。

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ユトランド半島にある国際空港ビルンBillund。レゴの本社がこの街にあるのだが、社長がコペンハーゲン空港までいちいち行くのが嫌で国際空港を造っちゃったそうだ。空港近くにはテーマパーク、レゴランドがある。空港内にはもちろんレゴの店や遊び場も。

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デ ンマークが風力発電では先駆的な国だったなんて、知らなかった。既に電力供給の半分近くが風力という素晴らしさ。2050年までには廃棄物発電、バイオガスなど再生エネルギー100%を政策目標に掲げているという。

イギリス同様地層が非常に古いので、山がない。走っても走っても平地が続く。その中に風車が立ち並んでいる景色はとっても美しい。そして遮るもののない大空。空ってこんなにも広かったのか、って思う。

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北欧はもう秋。家畜の冬用の餌、干し草作り真っ盛りだった。飛行機から見たユトランドはこの通り干し草色。

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8月の2週目から新学期が始まる。同時期に秋一番?が吹き、一挙に寒くなった。空模様はこの通り、晴れたり曇ったり、雨が降ったり。まずはホーセンズHorsens、ヴァイルVejle、リーベRibe、オーフスAarhus、シルケボーSilkeborg、コリンKodlingといった街の風景色々をご覧あれ。

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↑カニ釣り?

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↓リーベはユトランドで一番古い街。青いカートの中には傘をさした子供が二人!

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↑昔のリーベ川の増水記録を記した美しい柱。

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↑シルケボーの川沿いには木を削った現代風人魚姫の彫刻がいくつも。

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↑ヴァイルの街を流れる川にかかる橋は飛び込み自殺する人が多くて、ついにこのような自殺防止透明壁ができたそう。

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↑デンマークの乳母車はみ~んなこのでっかい昔ながらの形。ママ達のお茶にもすごい場所取るけど、ベイビー達はスヤスヤとっても気持ち良さそう。これも折り畳んで車のトランクに入るらしい。

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デンマークって聞いてみんなは何を思い浮かべる?アンデルセン、ヴァイキング、フィヨルド、家具、ポーク、デニッシュ、レゴ、最近日本に進出した雑貨屋のTIGERぐらい?

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私は照明や椅子にものすごく興味がある。我が家のリビングの照明は二つとも偶然にもデンマークのもの。そして高くてまだ買えていないけれど、アルネ?ヤコブセンやハンス・ウェグナーなどの、なんとも言えないほど美しいデンマークの椅子が大好きだ。

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↑インテリアショップ巡りをしていたら、安藤忠雄がデンマークの椅子メーカーとコラボでデザインしたdream chairがあった。人間の身体が一番休まる形状らしい。確かに、座り心地最高だった。

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コリンの街にデザインミュージアムがあった。椅子だけのミュージアムだと思ったら世界中の有名ミュージシャンを専門に撮っていたデンマーク人カメラマンの60年代からの作品展もあったりして、とても面白かった。

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↓街のカフェの照明も目を奪われる素敵さ。

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↓空港の椅子までが、座り心地もデザインも世界で一番素敵じゃないかと思う。大体、こんなにたくさん椅子を置いている空港はないよ。普通は固定された長椅子にアームレストを間にはめ込み、横になれないようにしているのに。

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↑こちらの椅子、上の家具店で売ってるのと同じ椅子だった。

日本は猛暑、豪雨で大変だというのに、脳天気な話題で失礼しました。デンマークの夏は白夜で10時過ぎまで明るいけれど、反対に冬は昼の3時頃から暗くなる。長い夜を家の中で過ごすから家で使う家具、照明、キッチン、インテリア商品にデザイン性の高いものがたくさん生まれたそうな。

写真の整理ができない!ってわけで、お楽しみの食べ物の話は次回ね。


夏の中華@神戸&豊中

2014-08-04 | 料理教室顛末記

超蒸し暑い35℃前後の日が10日も続いた中、火を使わない中華を集めてみました。といっても煮込みがないぐらいで、揚げ物はしちゃったな。火を使わないっていうよりは、ビールのおつまみに最高の中華特集!でした。

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7月28,30日の神戸教室、8月1日の豊中教室のメニュー:

  • 海老の中華風唐揚げ
  • ゆで豚のニンニク醤油がけ
  • レモン鶏
  • さやいんげんのザーサイ炒め
  • サンラータン
  • 台湾風そうめん
  • マンゴープリン

小ぶりの有頭海老探しが意外に難しい時代になってるんだね。昨今は有頭海老など売れないらしく、昔ほど出回っていないと実感。初回レッスンには刺身用の甘海老を使ってみました。卵が一杯入っていたにもかかわらずうまく揚がって美味しい!ところが、次のレッスン前日は土曜の丑の日でそごうの鮮魚売り場はウナギの蒲焼きだらけ。目を皿のようにしてなめ渡すと、申し訳ないように隅っこに川津海老を発見。2,3回目のレッスンはこちらに変更しました。

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きれいに仕上げるためにキッチン鋏で海老の目より上の部分と足を切り取る、という少々手間のかかる作業をしました。ま、家では気になる人だけすればよいことで、ちゃんと処理して出せば客人に見栄えはよいし食感もよいし好感度アップってことね。ニンニク、ネギ、唐辛子で炒め、塩胡椒だけのシンプルさだけど、五香粉ウーシャンフェンをかけると中華の味が口一杯に広がります。

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雲白肉ウンパイローという、茹でた豚バラの塊を薄切りにしたものにニンニクだれをかけた料理があります。それをよりさっぱりと夏風にアレンジ。しゃぶしゃぶ肉を使い、水菜、セロリ、パプリカ、きゅうり、玉ねぎなどの野菜をたっぷりと巻き込みました。あっさりしているけれどニンニクだれのパンチが効いていて箸がすすむ一品です。

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油淋鶏よりずっとあっさりとしたレモン鶏。レモン汁とハチミツをベースにしたソースでこれも夏っぽく爽やかな味です。

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さやいんげんはそろそろ終わりかな。そこでニンニクの芽も加えてみました。干しえび、ザーサイ、生姜を刻んだだけでなく、仕上げに黒酢で絶妙な味が出ました。

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おなじみの辛くて酸っぱいスープ、サンラータン酢辣湯にトマトを加えてこれまた夏風。たっぷりの黒酢とニラは火を消してから入れることね。

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そうめんの美味しい季節到来!でも明けても暮れても冷やしそうめんっていうのも芸がないので、全く新しいそうめんの食べ方を紹介しました。台湾にもそうめんがあり、麺線ミーセンっていいます。茹でたそうめんに胡麻油や塩で味付けしたものは台湾人にとっては朝食、っていうかお茶漬けのようなもので、それにおかずをのっけて食べます。このかき込み丼料理?に絶対に欠かせないのが半熟目玉焼き。温泉卵でもいいかな?って思ったけど、やっぱり油で焼いた卵が合うように思うな。台湾ではよく胡麻油で卵を揚げたりします。そして豊中教室では遅刻してきたNさんに無理矢理とろっとろの半熟目玉焼き作りをみんなが押し付けたところ、その道の達人だということが判明、出来上がりに拍手喝采となりました。それに応えてのお辞儀もマエストロのように堂に入ったものでしたね~。

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今回は日本のだし醤油を使ったこの台湾風そうめん、みんなすごく気に入ってくれたから、手抜き料理の一つとしてリピート率が非常に高いように思うな。レッスンでは日本のそうめんと台湾のと両方を味見してもらいました。台湾ものの方がこしがあるからこの料理にはむくけれど、日本のものも普通よりも固めにゆがいてさっと味付けして食べるとなかなか美味しいよ。

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最近デザートにちょっと力が入っています。相変わらずあっという間にできる簡単さだけど、結果はとても美味しいものが出来上がっていると自分で思ってるんだな。市販のマンゴープリンは当たり外れがあると思う。だからあんまり食べないのだけど、自分で作ってみたらどうだろうか、という探究心で作ってみました。

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フレッシュマンゴーはとっても高いからピューレを使って。でも偶然初回レッスンの前日に宮崎マンゴーをお土産にもらったから、この日はそれも使って。便入りのフィリピンのピューレにはスライスが入っているので、それをトッピングに使って。プリンには生クリームを入れてなめらかな口当たりにし、ココナッツミルクと生クリームを使ったソースをかけてみました。マンゴーもマンゴープリンも嫌いな娘が、これは美味しい!と食べてくれたから、自信作だわ。市販のものよりずっと美味しかったでしょ?

前回のヨーグルト?パンナコッタが小さなお孫さんたちに大人気になって何度も作ったというヤナ、今度はマンゴープリンでチピたちを驚かせるわ、って言ってくれました。前回彼女がおとなしかった理由が判明。お嬢さんが一緒だったからなのよね~。そんなことにも気づかなかったとは不覚。そりゃ娘に冷た~く何か言われるの目に見えてるものね。今回はお嬢さんが欠席だったんで、すっかり羽を伸ばして大はしゃぎしておりましたよ。それでなくっちゃ。あ~楽しかった。

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明石のノブちゃんに畑のさやいんげんを頼んだら、ついでにきゅうり、トマト、ピーマン、カボチャ、そして羊羹スイカっていうとっても甘いスイカまで持って来てくれました。ごらんのように皮がものすごく薄いんだよ。

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今回もハワイのお土産や、珍しいお菓子をたくさん頂きました。箕面のかむろの黒糖かりんとうは、偶然にも前日エレベーターで一緒だった女性が見慣れない紙袋を提げていて、中に素敵な籠が見えたので観察してしまったものと同じだったから、嬉しかった~。

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8月2日はみなと神戸の海上花火大会。今年はトアロード沿いのマンションの14階に住む知人のおうちから鑑賞しました。ここからだと、大丸百貨店の上に花火が上がる、っていう位置関係になるんだね。朝からの雨が直前に止み、過去最大、1万発の花火が夜空を彩りました。

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明日からヨーロッパに出発します。向こうは寒そうだから、暑い夏も今日でおしまいと思うとちょっと寂しいな。ではみなさん、夏バテしないで Have a great summer! 旅先からのブログ更新、頑張ります。

次回のレッスン予定日:

  • 9月26日(金)  明石教室
  • 9月30日(月)  神戸教室
  • 10月2日(木)  豊中教室