昨日は夏至、一年で一番昼が長い日でしたが、真夏日でもありました。関電が関西地方の一般家庭や企業に夏場の15%節電を要請しているさなかの真夏日、我家は扇風機で頑張ったけれど、やはり暑かったですね。みんな日中は我慢をしていたのか、電力消費量は4時以降に急上昇したそうです。本番の夏が思いやられますね。
今頃になって節電、エコ、と大騒ぎしている日本は、海外生活が長かった私のような人間には、とても滑稽にみえます。日本に里帰りするたびに思っていたことは、なんて「もの」が溢れた国かということ。必要でないもの、言い返せば無駄なものを創り出して商品化し、消費者の購買意欲をくすぐる国、なんて過剰包装する国、なんて電力消費の多い国・・・
日本は、あらゆる分野の店で商品数が他国より圧倒的に多い、と言っても過言ではないと思います。日用品からはじまって、キャラクターグッズ、電化製品 etc.。アメリカの家電店を覗くと、冷蔵庫なんて数台しか置いてません。たぶん今でも携帯電話なんて黒かシルバー色しかなくて、選べるのは5種類ぐらいだろうし、ワンセグなんてついていないはず。そして、故障もしていないのに機種変更するなんて外国では考えられないこと!石原都知事が指摘する前から、自動販売機がこんなに多い国はない、って私も気づいてました。そして、自動切符販売機や自動改札機。NYで私の通勤駅に初めて自動切符販売機が設置された25年ほど前のこと。おっ、やったね、といそいそとお金を入れたら故障して切符が出てこない。窓口に言いに行くと、「なんで窓口で買わないんだ」、って反対に怒られた記憶が蘇ります。ややこしいことするからだ、みたいな顔されて。人間の方が確実ってことだったのか?
過剰包装については何度か環境を考える会などで海外事情として話をさせてもらったこともあるけれど、こんなにゴミが出る国はないと思います。特に食材がなんでもかんでもパックに入れられ、野菜はトレーにのせた上ラップをして、なんて売り方は他のどの国探してもないね。日本も今回のエコ開眼で、野菜を量り売りにしていく方向に、そう昔の日本に戻ればいいのに、と思います。
アメリカのスキー場で、アメリカ人が使っているスキー板やウェアの古さ、だささにびっくりしたのも思い出します。そしてその時、スキー板のモデルチェンジを毎年しているのは日本ぐらいだと知りました。日本では、新しいものを出すと売れるからだそうです。同じようにパソコン、デジカメ、家電、なんでもかんでも季節ごとに新モデルを出すのはもうやめたらどうでしょう。
先月我家に逗留していたアメリカ人の友人Katy も、日本ってなんでこんなに車種が多いの?とびっくりしていました。同じトヨタでも、アメリカじゃ車種は日本の半分以下だと思います。新しいものを出すとすぐに飛びつく日本人。必要かどうか、という基準で購買を判断する力を、これからは私達が子供達に教えていく番だと思います。日本にいるとなんにも気づかないわけだから、若者はどんどんと外に出て他の国と日本を比較する目、力を養っていってほしいと思います。
ところで、外国人が日本に来て必ず驚嘆するものの一つが、ウォシュレットです。温水洗浄だけでなく、暖かい便座、流水音が出る音姫に大感激して、必ず皆自宅に欲しいと言います。Katy とお姉さんのBarb も御多分に洩れず、行く先々のトイレで感激しては、やっぱり音姫付きがいいわ、なんて大受けしていました。昔は日本から買って帰った人もいたけれど、今では海外でも購入することができるようです。ウォシュレットこそ、どうしても必要とはいえない機能満載で電気の無駄使いなんだけど、なんとなく特別なサービスを受けてる気がするのだろうね。私は3年前に日本に戻ってきて新しいマンションに住むまではウォシュレットを使ったことがなくて、遅いデビュー。まだよく機能を把握してなくて、面倒くさくて温水洗浄以外は電源を切ったままです。
ついでに照明の話ですが、日本の家は照明が明るすぎ。アジア人は一般的に明るいのがお好きだけど、欧米人と同じく私も明るい照明と蛍光色はどうも落ち着きません。でもキッチンだけは明るくないと嫌な質で、シアトルでも他の部屋に比べてキッチンの照明は明るくしていました。遊びに来たシェフ友達が、「こんなに明るくて頭痛くならないの?」って言ったのだけど、それでも日本の普通の家のキッチンよりは暗かったんだけどな。。。
さて、何を書きたかったのか。
夜、三宮から諏訪山方面を見ると、ライトアップされた市章、錨が見えます。1907年(明治40年)に神戸港築港起工式を記念して、市章と錨をかたどって松の木が植樹されたのが始まりだそうで、それぞれ市章山、錨山、といいます。市章は1967年の神戸港開港100周年記念の年から、錨は1981年のポートピア博覧会以来、ライトアップされています。
その東に帆掛け船のイルミネーションもあるのですが、問題はこの船。毎晩リピングの窓から何気なく見ていたけど、気にも留めなかった。KOBE2011 の文字とかわりばんこにライトアップされていることは気づいていたけど、この船の帆が時間によって正面、左、右、と変化しているなんて知らなかった!これに気づいたのが、毎晩ワインを飲みながら夜景を見ていたBarb でした。それを聞いて、えっウソ?注意して観察すると、20分おきに変るじゃないですか。知らなかったの?と彼女は得意顔。今じゃ来客があると私が自慢気に教えています。
錨マークは普段は白色ですが、特別な日は青色になるそうです。ライトアップは毎日日没30分前から23時まで。さて、節電で、これも時間短縮になるのかな。
人間、見ているようで見えてないことって多いですよね。ということで、は~い今日のテーマは「眼を大きく開けよう!」にうまいこと落ち着きました。