平日朝8チャンネルで放送される「よ~いドン!」は関西だけの番組なのかな?円弘志や月亭八光が街ブラしながら「となりの人間国宝さん」を見つけるこの番組のファンはかなり多いと思う。ツッコミに応戦する関西人ならではの素人のボケ具合や人間模様が面白くて、家にいれば私も家事をしながら必ず観ている。一昨日は明石に用事に行った帰り道、魚の棚商店街でロケ隊とばったり遭遇。ロザンの宇治原原くんも一緒だったから、もしかしたらよ~いドン!じゃなかったかな。イカナゴの新もので賑やかな商店街が大漁旗で一杯だった。
偶然このあと、数週間前によ~いドン!で取り上げられた喫茶店に兄嫁と行く約束をしていた。県庁近くに古い器でコーヒーを飲ませてくれる店があるらしいから行ってみようよ、と彼女に誘われていたのだ。
珈琲彩食?古陶のばく。外観はちょっと怪しい雰囲気だったが、中に入ってビックリ。奥の部屋には江戸~明治時代の伊万里のコレクションが壁二面にびっしり!
ちょうど一面を江戸時代のものに全部入れ替え最中だったオー ナーの手島隼人さんとおしゃべりしながら色々と教えてもらった。若い頃から古陶が大好きだった彼は、少し小遣いがたまると蕎麦猪口を1個ずつ買い集め、気づいたら家数軒分になるほどのお金を投じてしまっていたとか。自分のコレクションを一人でも多くの人、若者にも見てほしくて二年前にこの店をオープンしたそうだ。
これだけの数の蕎麦猪口や蓋付き椀が一堂に会しているのは見たことがないな~。それも私の大好きな藍の染め付けが一杯!
コーヒーは厨房横のこの棚↑から好きな器を選んで入れてもらう。私は藍、兄嫁は色絵。色絵は江戸時代にヨーロッパ向けに絵付けされて輸出されたものが時を経て日本に戻ってきたものだ。マイセンなんか当時の絵柄はアジアの真似が多いよね。
お酒が好きならと、味見に小さなお猪口にちょこっとにごり酒を入れて豆皿で出してくれた。そして美味しいあんみつ!
手島さんの本業は一体何なのか聞き忘れたが、12歳の時に自分の人生設計をし、その通りに78歳になった今を生きているそうだ。絵画も書道の腕もたいしたもので、短歌も詠み、テニスでは全国大会にも出場、今も現役でテニスをされているそうだ。作詞作曲をこなす音楽家でもあり、神戸の合唱団麦の会で40年近く指揮棒を振っている。昨年は、芸術?音楽分野で神戸市文化奨励賞を受賞したそうだ。コーラスする人を連れてきたらあんみつをごちそうするよ、って約束されちゃった。誰か連れて行くかな~、そうだ、えっちゃん唄ってたよね?
人間はやる気になればなんでもできるんだ、ということをみんなに知ってもらいたくって何にでも挑戦してきたし、どこまでできるかまだ挑戦してる、と言うマルチ人間。聞いてる私たちは、穴があったら入りたかった!
スーパーマンには引退はないようだ。でも何かの理由で断念したけど本当は役者になりたかったとか言ってたな。
売り物の明治の蕎麦猪口もどんどんまけてくれて、とっても安くしてもらえた。交渉次第で売り物じゃなくても売ってくれるかもしれないな。「器も縁で巡り合うのだから、気に入ったものを見つけたら迷わず買った方がいいよ」はい、その通りだと思います!