こんな記事をネットで見つけて目が点…。
”落札額は3千万円! 柿本人麻呂ゆかりの茶道具盗む、母と長男を逮捕”
柿本人麻呂たぁ~大きく出たね(謎)
しかし、この文章、おかしいではないか。
柿本人麻呂の活躍していた年代(7世紀後半生まれ~8世紀初め頃没)と、
お茶が日本に入ってきた年代(9世紀はじめ)が違うのだから。
お茶の起源ということで云えば、
弘法大師空海が遣唐使として中国大陸へ渡ったとき、茶の種子を持ち帰って、
それを室生に蒔いて茶の栽培を始めたことにはじまるって~ってやつ。
(ソースは奈良検定のテキスト(笑))
それがいつかといえば、大同元年(806)だというのだから、やっぱり変だよ>柿本人麻呂。
事件の調査の方は警察の方にお任せするとして、
問題なのは、このニュース「文章」だ。
”捜査関係者によると、盗まれたのは「玄々斎好(げんげんさいごのみ)
筆柿香合(ふでがきこうごう)」と呼ばれるお香入れ。
裏千家の文化財を保存している茶道資料館(京都市)によると、
筆柿香合は第11代家元の玄々斎が幕末から明治初期にかけて、
柿本神社(兵庫県明石市)に人麻呂が植えたとされる柿の木の枝で作らせた。
ほかに3個しか確認されていないという。”
うーん。
柿本神社は、その名のとおり、ご祭神は柿本人麻呂だというらしいが。
そこには「人麻呂が植えたとされる柿の木」があり、
その枝で作らせたのが、盗まれたという茶道具らしいのだけど。
むーん。
柿本人麻呂ゆかり、って、いえば、ゆかりなのかもしれないけど。
それを人麻呂ゆかりの品って云っちゃっていいのか?
どちらかといえば、「裏千家のお宝」のうちの一つってことでの価値の方が高いと思う。
(別に人麻呂が使っていたとか、そうゆうもんじゃないし)
最近、キャッチで「うん?!」って目を引く記事って、
全体を読むと「はあ?」なことが多くて、
これもそのクチ。
それでも、笑ったからいっか。
久しぶりに奈良検定のテキストも開いてみたし(笑)
いいベンキョウになったわ。
ちなみに、モンダイの「筆柿香合」とは→こんな感じだそうで。
またまた一つ物知りになっちゃったわさ。
人生何ごとも勉強だ♪