朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

季節外れだが、良い「牡丹燈籠」

2007年10月21日 23時01分35秒 | 歌舞伎・文楽
今日は歌舞伎座へ行った。

昼から近所で飲んで(日本酒2合+ジョッキで梅酒サワー)いたし、
行きの電車でもほとんど寝ていたので、
芝居を見ながら寝やしないか、と心配をしつつ、有楽町から歩く。

新しい建物が建っている。人の流れがけっこう変わっていた。

着いてみると、どう見ても立ち見になる人数。
通しで2幕分見るつもりだったので、
幕見はやめて、チケットを買いに行く。
2等の臨時席が空いていた。場所は、1等席の後ろ。
椅子が良くない、ということで2等席よりも安くなっていた。
もうけもの。

「牡丹燈籠」。普通は、夏やる芝居だろう。
仁左衛門の伴蔵+玉三郎のお峰がメイン。

この2人のリズムが素晴らしい。
1幕目の借家でのやりとり、
2幕目の「他に女がいる」ことを巡っての会話。
玉三郎の世話物系統の芝居を見るのは初めてなのだが、
強弱や間など、かみ合って面白く聞けた。
少し声をいじり過ぎでは、と感じるところもあったが、
分かりやすくて良い。

そこにお国・源次郎の夫婦が絡んでくるのだが、
こちらはあまり満足できなかった。
お国の歩き方などが、女に見えない。
この2人に絡むところは、筋そのものがあまり良くないせいのかなあ。

あとは、吉之丞のお米(乳母?)が、雰囲気が出ていて良かった。
この世のものではない感じがする。

脚本は、圓朝(三津五郎)が一部筋を運ぶ形。
ちょっと卑怯な感じがする。
「運が次第に悪くなる」といったことを言うのだが、
それは芝居の中で、役者が感得させるものだと思うのだが。
まあ、圓朝と船頭、圓朝と馬方の早替りを見せる、という
目的なので、仕方がないのかも知れない。

全体に分かりやすく、全く寝ずに楽しむことができた。
コメント
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