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談慶は談志の弟子。一度ワコールに就職し、その後談志の弟子になったので「立川ワコール」といっていた。
その後二つ目か真打か昇進時に慶応出身というところから「談慶」と改名。
というところまでは、読む前から知っていた。
同時期(同時?)に昇進している談笑は、「トンデモ落語の会」に通っていた時期もあったので
生でも何度も見ているしCDも持っているのだが、
談慶は全く見ていない。
この本はサラリーマンに必要な「力」と、
噺家として談志に求められていたものや落語の登場人物の持っている力は同じではないか、
というところから書かれているのだと思う。
本書は大きく、
「1.落語は、ビジネススキルをアップできる知恵の宝庫」
「2.人生の目的は人脈づくりにある」
「3.人生に役立つ「落語の底力」」
の3章に分かれている。
記述の枝葉が多く、時に読みにくいこともあるが、
まあ、「噺家らしく」シャレも混ぜて書こうとしているのだろう、と思う。
これはこれで悪くない。
1章はビジネスにおける様々なスキルを落語や登場人物、或いは師匠談志と比較しつつ説明する。
2章は談慶自身のサラリーマン時代の経験などから「人脈を作る・広げる」方法を紹介する。
3章は落語のネタ・登場人物から「必要な力」「有効な力」を挙げていく。
□向けられた課題を「無茶ぶり」と判断して即座にブレーキをかけてしまう前に、
「これは自分の限界を超えさせてくれるミッションだ」と思ってみてはどうか
□無茶ぶりを制御可能にする5つのポイント
・楽しい未来像を描く
・数値化してみる
・細分化してみる
・最悪の事態から想定してみる
・実践・そして途中検証
※逆に言えば、「無茶ぶり」させる側としてはこの5つのポイントが可能なように
「無茶ぶり」する必要がある、とも言えるだろう。
□マナー・礼儀とは第一印象でマイナスの印象を与えないような差配のことすべて。
身だしなみ、言葉づかい、物腰、態度など。
□会話はラリーである
ラリーを継続する4つのポイント
・共通言語を探る
・相手の言うことに基本的に同意する
・時折、ブレーキとアクセル
・(上級者編・イリュージョン会話をめざす)
□駆け引き=打算、或いは演出。
目的に対する効果的な振る舞い。
□人脈の作る上で重要なこと
・本業を大事にする
・非効率に訴える
・覚悟を決める
個人的には特に1章、そして2章は参考になるところもあった。
3章は、別になくても良いかな、という印象。