朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

「世界は分けてもわからない」書感

2009年11月20日 07時47分34秒 | 身の回り
「世界は分けてもわからない」(福岡伸一)読了。
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読みやすいエッセイ。
内容はあちこちに飛び回るのだが、後である程度収拾する。
本文の結論もタイトルも「分けてもわからない」なのだが、
最後のページを読むと
「にも関わらず、分けるしかない」が
筆者の現時点での到達点ではないか、と思う。

「分ける」「わかる」といった言葉が出てくると、
昔、枝雀がマクラで
「分かるとは(これとこれとが違う、と)分けられること」と
よく話していたことを思い出す。

このあたりを自分なりに少し整理すると、
分けてわかることを並べ、その間をさらに分けて…と
無限に間を埋めていくことでしか
正解には近付けないということなのでは、と感じた。
その中で並びの誤りに気付き、並べ変えていく。
そこで手を抜くと、本来並んでいないものが並んだ
誤った状態になる。

このエッセイの中で、ある「捏造」事件が詳細に紹介されている。
このような事件が頻発する原因はいくつかあるだろうが、
一つには上記営みが無限で、時間的・精神的に負担がかかるものであり、
間隙を幻のパーツでつなげたくなるからではないか、と思った。
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11月19日(木)のつぶやき

2009年11月20日 00時17分22秒 | つぶやき
05:46 from web
「『【懺・】さよなら絶望先生 絶望読本」またもや発売延期。もともと10月に出る予定だったのだが。大丈夫かな。http://nyontaka.net/archives/6308
06:16 from web
「群衆-モンスターの誕生」(今村仁司)読了。様々な群衆論の入り口として整理されていると思う。これを読んで、自慰史観の連中は群衆に阿り、群衆が喜ぶ「神話」を作っているのだな、と感じた。
06:31 from web
「野生の思考」(レヴィ=ストロース)を読み始めた。分厚い。頑張っていこう。
08:36 from web
裁判員裁判で、弁護側に対し「回りくどい」指摘。根本的に「弁護」の方が複雑で分かりにくく、ハンデがあるのかも知れない。http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/m20091118018.html
09:55 from web
児童ポルノ法。罪刑法定主義に至った歴史などを考えると、あまりにも危険過ぎる。法曹出身の国会議員は、精神を理解していない、ただの法技術者なのか?http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/9569a418e9fe92a7e2ca439d5c4688e7
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ベースとなる知識

2009年11月19日 06時29分17秒 | 社会
「核兵器のしくみ」(山田克哉)読了。
※画像をクリックすると「楽天」のページに飛びます


原爆による被害、放射線の種類など、
断片的な知識は持っているが、
なぜ原爆によってそれらの被害が発生するのか、はよく知らなかった。
そのあたり、核分裂の仕組などから説明されている本。
また水爆や中性子爆弾と原爆の違い、
原子力発電の仕組などもまとめられており、
断片的だったものが秩序立った感じがする。

この本でも書かれているが、
私たちはどうも「知識」のないまま議論しがちだな、と思う。
それはそれで全く無意味ではないが、
少なくとも何か妥当な結論を出そうとするときには
現実に見合った何らかの根拠が必要だと思う。
そうでなければ、議論のベースが固まらず、
結局声が大きい方・力が強い方・分かりやすい方が
勝つ状況になるのではないか。

私は、学問体系を文系/理系に分類するのは
しょせん入試のための手段であり、
あまり意味はないと思っているのだが、
議員や官僚も含めて「文系」と自己定義する人たちは、
物理学や生物学といった「理系」の学問やその観点からの意見を
忌避する傾向があるように感じる。
八ツ場ダムの建設の是非にしても、
ダム建設の効果などが論じられているとは思えない。

もちろん理科系学問とて、
政治的な意図から完全に解放されることはないだろうが。
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11月18日(水)のつぶやき

2009年11月19日 00時17分30秒 | つぶやき
08:19 from web
「さよなら絶望先生」OAD付19集が届いた。オープニングのクレジットに過多書きがついている。最初の「デモの意図」が少し長く感じられるが、あとはコンパクトにまとまっている感じ。もっと遊んでいても良かったかも。
19:52 from web
事業仕分けについて、自民党の評価は割れているという話。政策で集まっている集団ではないから仕方がないが、まだ民主党の受け皿と認識してもらえないだろう。http://www.asahi.com/politics/update/1117/TKY200911170460.html
20:19 from web
まだ勉強のリズムが掴めていない。とりあえず、前日テキストを読んで予習→講義→当日問題集→翌日テキストを読んで復習・問題集をもう1回、という流れでやってみるか。
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芦屋道満大内鑑

2009年11月18日 05時28分08秒 | 歌舞伎・文楽
昨日は文楽劇場昼の部「芦屋道満大内鑑」の通し。
実際には3段目が抜けているので完全な通しではないようだ。

着いてみるとやけにスーツ姿の男性が並んでいる。
団体鑑賞かと思ったら、天皇・皇后が来るらしい。
上で金属探知機・手荷物検査をするので
人数制限をして、エスカレーターでたらたら上がらされる。
こうと分かっていれば違う日にするのに。
上がってもSPがうようよしていて、
面白いけど少々うっとうしい。


「大内の段」

何となく、良い側と悪い側がいる、ということは分かったくらい。
外題の「芦屋道満」というのは、安倍保名に対する側の人物なんやね。


「加茂館の段」

ここが前半のメインかな。
秘法を持つ男が亡くなり、
その娘(養女らしいが)榊の前と嫁(後添い)が対立する。
前者が善人、後者が悪人。後者が秘法を記した紙を盗み出す。
この榊の前と安倍保名(秘法の後継候補)が恋人同士で、
盗んだ濡れ衣を着せられて(後で晴れるのだが)
榊の前は自殺し、保名は狂ってしまう。
この「恋人同士」や「秘法」といったあたり、
何となく「菅原」の設定に近いものを感じる。


「保名物狂の段」

前段で狂った保名が野辺で榊の前の妹である葛の葉姫と出会い、
それが姉に似ているところから関係を持つ。
狐を助けたところ、その狐が化けた葛の葉姫に助けられて一緒になる。

この詞章は清元?でも舞踊になっている、けっこう有名な節だと思う。
嶋大夫で聞きたかったかな。
津駒大夫も悪くないのだが、あまり向かない気がする。

最初狐が出てきたとき文雀の独り使いで、
人間国宝に何をさせるんだ、と思ったのだが、
後でそのまま葛の葉姫を使うようになるんだな。


「葛の葉子別れの段」

ここがメイン。(天皇・皇后もこの段だけ)

「天神山」の元ネタというのは知っていたが、
「猫の忠信」の科白もここから採ったのか、と思われるところがあった。
「おれがあいつか、あいつがおれか」や
「あそこにも常やん、ここにも常やん」みたいなもの。

「阿倍野」や「松虫」といった地名が出てくる。
このあたりは今でも残っているので、また辿ってみようか。

切は嶋大夫で、もちろん悪くはないのだが、
やはり住大夫で聞きたかったなあ。
葛の葉が子どもに言い聞かせる場面が、若干長く感じられた。


「蘭菊の乱れ」

夫や子に別れた葛の葉(狐)の踊りといえば踊りなのだが、
うーん。よく分からん。


終わった後も階段は使えず、
人数制限をされつつエスカレーターで降りていった。
時間がかかって仕方がない。
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11月17日(火)のつぶやき

2009年11月18日 00時17分04秒 | つぶやき
19:02 from web
文楽に天皇・皇后が来られていた。それは構わないのだが、金属探知機やら手荷物検査やらが面倒くさい。手荷物検査もそこまで丁寧でもないので、本気で危害を加える気になればムダだと思う。
19:03 from web
かなり寒くなった。体調を崩さないようにしないと。
20:52 from web
これをきっかけに、今まで面倒事を避けて役人に依存していた市民が、社会に参加する意識を高めると、ちょうど良いと思う。http://news.goo.ne.jp/article/jiji/nation/jiji-091117X601.html
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エゴの克服

2009年11月17日 08時42分59秒 | 社会
「日本の食と農」(神門善久)読了。
※画像をクリックすると、楽天のページに飛びます


現代の食や農業の危機について、分析している本。
巷間マスコミなどで発信されている内容の誤謬や、
農水省の徒に複雑化・全体を不可視化する施策などを
過去から遡って挙げている。
ただ筆者の問題意識は、
そのような状況の元にあるのは国民の無関心や、
全て官僚のせいにする姿勢、
あるいは土地の権利を主張するといった「エゴ」にあり、
(マスコミもその意識を煽っている)
それを改めなければ結局変わらないのでは、というところにあるようだ。

具体的に、真面目に調査されており、
一読する価値があると思う。
ただ、この「エゴ」を挙げて「それを改めよ」と言ったところで、
具体的にどうすればいいんだろう、という疑問を持った。
農地の転用規制については
「制度をきちんと運用する」ことが提案されていたが、
これとてエゴで動く連中は受け入れない恐れがあるし、
それに迎合する農水省・マスコミも積極的に動かないだろう。

この「権利意識を抑える」議論は「官僚批判」と同様、
最近よく見聞きする話。
「モンスター・ペアレンツ」にしても「クレイマー」にしても、
結局は己のエゴを肥大させ、権利のみを主張する連中が「恥」の意識なく、
他人に迷惑を掛ける構造に違いはないだろう。
しかし、一度持ってしまった「権利のみを主張する」意識を抑えるのは難しい。
また、「権利のみを主張するな」などと言う連中は得てして
「昔は良かった」とか権威主義的、専制的な状態を理想化する
時代遅れの遺物だったりする。
自分の既得権は特別視することを求める右翼紙まである。

そんなことを考えつつ、
この本で書かれていた「住民自治」の中での権利の相互抑制は
現代に適合する一つの方向かな、とは思う。
そして国家は、その枠組を保障したり、
行き過ぎた抑制を監視する役割を担う形。
ただこれとて、一部の住民が
「自分のことはほっといてくれ、勝手にする」と思っていれば
実現しなくなってしまう、脆い仕組だろう。

なぜ相手のことを意識せず、己の権利のみを主張するのか。
それは、権利を持っている状態が当然であり、
それが与えられたもの、制約のあるものだ、と
認識していないためではないか、と感じる。
(「認識していない」という意識もない)
そして、権利が剥奪され、それを取り戻す経験をしなければ、
このあたりのエゴは変わらないのでは、と思う。

そのような経験が可能であり、適切なのかどうか。
例えば徴兵制とか、全員に集団生活をさせるとか。
まあ、「家庭のしつけ」とか「厳しい校則」とか言う人間もいるのだろうな。
個人的には、このあたりをお上が主導して下々の者が従うのは、
全体主義的で嫌なのだが。
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11月16日(月)のつぶやき

2009年11月17日 00時17分17秒 | つぶやき
04:03 from web
熱は36度丁度。咳もおさまったし、たぶん大丈夫だろう。
04:38 from web
普天間移設問題。「現行計画」「県外」でなく、「国外移転」とか言っちゃダメなのだろうか。http://bit.ly/1FhiA7
04:55 from web
効率的な組織を目指して民営化見直しをする訳ではないから、西川の批判はずれていると思う。あと、お手盛りで私利を貪った奴が「市場の規律」とか言うな。http://www.asahi.com/business/update/1115/TKY200911150205.html
19:15 from web
優待券があったので久し振りに「東方見聞録」に行ったのだが、ダメだなあ。売切れの商品は多いし、客は少ないし、バイトは話が通じないし。早く株を叩き売って二度と行かないようにしようか。
19:29 from web
成人年齢の見直し。併せて傍若無人でエゴでガキのような年寄りは「子どもと同じ」「成人扱いする価値なし」
として選挙権などを取り上げる制度も欲しいものだ。http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/m20091116007.html
20:07 from web
さすが覇権国家アメリカ、こんなことで騒ぎになるんやね。マッカーサーが敗戦国の最高責任者である昭和天皇と並んでいる写真を思い出した。http://bit.ly/1c7Uf1
20:12 from web
うだうだ言っているなあ。もう、潰してしまったらいいんじゃないの?別に必要不可欠な会社じゃないと思うんだけど。http://bit.ly/2YgWOj
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推理小説遍歴

2009年11月16日 06時36分19秒 | 身の回り
喜国雅彦「本棚探偵の回想」読了。

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私のイメージでは、喜国雅彦というと「悪魔のうたたね」の漫画家なのだが
(大学時代にスピリッツを読んでいたせい)
ミステリーの古本収集でもけっこう有名なんやね。
これは本、特に古本やその収集について書いているもの。
買い回る話などが面白い。
しかし、まあ、病膏肓に入ると言おうか、
傍から見ていると正気の沙汰とは思えない、と言おうか。
基本、私は本は読むものであり、
帯や函はどうでも良い、と思うのだが、
収集家にまた違う価値観があるのだなあ。

この本の中で「自分に関する覚書」てな章があり、
「初めて読んだミステリー」などが書かれていた。
他人の読書遍歴って、
どうでもいいと言えばどうでもいいことなのだが、
けっこう興味深いので自分のも思い出していた。

初めて読んだ推理小説はホームズものだった(「まだらの紐」など)が、
本格的に読むようになったのは
ポプラ社?の子ども向けのルパン・江戸川乱歩シリーズあたり。
このシリーズは、図書館で借りたりして全巻読んでいると思う。
アルザス・ロレーヌ地方が普仏戦争でプロシア領になって
第一次世界大戦後フランスに戻った、とか、
フランス語では頭のHは発音しない、とか、
この時読んだことは結構覚えている。

小学校高学年から中学にかけて
クイーン、クロフツといったところを読み始めた。
それ以来、あまり日本の推理小説って読まない。せいぜい乱歩くらい。
このあたりからはヴァン・ダインを数冊読み、
チェスタトンやガードナー、アシモフをつまみ、
エド・マクベインに逃げたりした。
クリスティは(あまり好きになれず)ほぼ読んでいない。
ディクスン・カーも少しくらい。

結局、推理小説を読んでいたのは中学の頃がメインで、
せいぜい高校までだったなあ。
高校になると社会科学や落語関係の本が多くなったように思う。
中学の頃、先生が「年をとると推理小説はしんどくなる」と言っていたが、
確かに、今や長時間集中して読めなくなっている。
ただこれも、一つの訓練だろう。
時間はあるので、集中して読書してみたい。
まあ、推理小説はもういいけど。
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11月15日(日)のつぶやき

2009年11月16日 00時17分17秒 | つぶやき
17:09 from web
簿記検定終了。2級より3級の方が取れていないかも知れない。ちゃんと勉強しないといけないな。2級が取れれば問題はないか。明日から社労士の勉強に入る。
17:14 from web
オバマは「核の傘」を維持するらしい。「核廃絶を目指す」こととの整合性がよく分からないのだが。http://bit.ly/2AMYpY
18:08 from web
関節が痛くて熱を測ると37度5分あった。単に疲れているだけであることを祈ろう。あまり暇でもないし、明後日は文楽のチケット買ってしまっているし。
by kkmaru on Twitter
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