させぼ moonlight serenade

自身の取扱説明書です
きっと

死の淵

2014-01-07 22:09:00 | 日々のこと


重いタイトルだな


新年早々

極近いトコロで

訃報が相次いで届き

そんなコトバが

不意によぎった


年末に

宮本輝さんの小説

「錦繍」を

読んでいて

とても印象深かったコトバに


「生きるコトと死ぬコトは

同じコトなのかもしれない」


とあって

妙に納得した矢先であった


ヒトとヒトとの縁が

赤い糸なれば

ヒトが生きるというコトは

死の淵に

頼りない命綱ならぬ

命糸で

仮止めされているような

モノなのかな


至福の時にも

絶望の時にも

ヒトは瞬時

「死」を想う

今がずっと続かないコトを

憂いだり

祈ったり

深く底の見えぬ

漆黒の闇を

恐る恐る

覗いてみてしまう


「いつかは深い穴に落ちる」


そんな拭えぬ意識を

常に抱きながら

糸が出来るだけ

磨耗しないよう

ていねいに

ていねいに

今日を

そして明日を

迎えられる奇蹟に

身を委ねよう


死に向かい

生きているなれば

地に足をつけていられる

最期の時までは

熟練した綱渡り師のように

感覚を研ぎ澄まし

なんとか

バランスをとりながら

歩いていたい


死んだように生きる

なんて

無念は

御免だ







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