
「やっぱりな・・」
雨音で
目が醒めた
思い込みの強さは
良くも悪くも
相当なモノ
ワタシが
クルマを
洗ったからだ。
珍しく。
だから
雨が
降ったんだ。
どうせ汚れるけど
洗いたかったんだ
どうしても
だれも居ない
洗車場で
星も出ていない
夜空の下で
もしかしたら
なんかの
願掛けみたいに
クルマを
慣れない手付きで
磨き上げたのは
夕べのコト
手許しか
見えない時がある
いまを越えるコトに
気を取られすぎる時がある
気付くのは
ずっと後
それよりも
達成感に
酔い痴れる
ちっぽけな
自己満足ノセカイ
この雨は
夜には
上がるかな
帰り道
フロントガラスに
微かに残った
不器用な
拭き上げの跡を
見つけては
笑おう
そんなふうにしか
いつも
痕跡を残せない
自分を
少し
笑って
少しだけ
泣こう