月明かりを
たよりに
舟を
漕ぎ出そう
きっと
何処かへ
辿り着くため
ではなく
ただ
漂うだけの
ふたりで
いいじゃ
ないか
月明かりを
たよりに
舟を浮かべよう
すべてを
見ずとも
すべてを
受け容れる
覚悟で
月明かりを
たよりに
舟に
身を横たえて
ただ
流れに任せるのも
いいじゃないか
水音に
時間に
きみの
鼓動に
耳を
傾けて
足を
投げ出して
月の舟 ~池田 聡~
もしも涙 あふれたら
この胸に 押しあてて
二度と恋は 出来ないと
自分を憎まないで
思わず抱きしめて
鏡の様に
君だけの輝き
映してあげたい
夜を渡る 月の舟
このままさらわれて
心に降る 銀の糸
人を結ぶまで
髪を撫でた 指にさえ
想い出痛むくせに
無理にみせる 微笑みが
せつなく 僕を誘う
ふれてすぐ離れた
硝子のキスは
眩しくて 脆くて
胸を熱くする
愛に揺れる 月の舟
光の露に濡れ
みつめたまま 夢の鈴
優しく響くまで
夜を渡る 月の舟
このままさらわれて
心に降る 銀の糸
人を結ぶまで
愛に揺れる 月の舟
光の露に濡れ
みつめたまま 夢の鈴
優しく響くまで