~みんな
だれかの
想ひ人
みんな
だれかを
想う人~
昨夜
閉店時間が
近づくころ
常連さんの
だいすきな
オンナノコが
やってきて
「珈琲の
テイクアウトを
したいの」
との
申し入れが・・
「あれ?
珈琲飲めないよね?
あら
恋人への
お土産?」
そう
茶化すと
凛々しくも
緊張感ある
彼女の口から
出た
コトバは
「術後の
親友のお見舞いに
何がいい?
って
尋ねたら
「美味しい珈琲が
飲みたい !」
そう
返事が
きたから・・」
胸が
グッと
詰まった
この街には
たくさんの
美味しい
珈琲ショップが
在るのに
そんな
貴重な一杯
なのに
わざわざ
バードモナミを
選んで
くれたんだね
しんみりする
ワタシの
横で
真剣ながらも
優雅に
早速
珈琲を
淹れる
マスターが
なんだか
ゴッドハンドを
持つ
名医に
見えたのは
何故だろう
想いには
想いで
還す
それを
体現して
いたからかな
お母さんから
任された
おつかいの
品を
大切に
抱える
ピュアな
子どもの
ように
病院へ
急ぐ
彼女の
背中も
なんだか
いつもより
逞しく
想えて
想う人に
想われるコトの
奇蹟に
うっとり
してしまった
その後
彼女づてに
ご友人から
とても
元気が出た
との
コトバを
いただき
みんなで
ニンマリ
ココロが
解れたの
でした
いつか
窓辺の
陽当たりのいい
あの席に
彼女たちが
今日の日を
振り返りながら
お茶でも
してくれたら
いいなぁ
想ひ人
それは
周りまで
あたたかくする
想ひ人
それは
明るい未来を
描かせてくれる
ココに
居て
よかった