鈍い思考と
重い腰を
一瞬で
ふっと
軽くしてくれた
福岡市美術館にて
が
開催中で
憧れの
舟越桂さんの作品が
間近で観られると知ったから
静寂の中に
佇む
そのヒトは
よく来たね！
でも
どうして来たの？
でも
なく
ただ
そこに
意志と諦めを混ぜたら
きっとこんな趣になるんだろうなぁと
想わせる出立ちで
存在感を放っていた
あぁ
あれに似ている
手に掬い取った
清き水だ
掬った先から
零れ落ちていくけれど
その
ひんやりとした感覚
や
一瞬の口づけが
一生を
潤してくれるんじゃないかと
想わせてくれる
浸透性に満ちていたから
どれくらい立ち尽くしていただろうか
ふと吾にかえり
貧乏性なワタシは
他の展示も隈なく回覧する
このひとときでは足りぬ逢瀬だ
また
きっと
逢いに行く
一緒にするなと
咎められそうだけど
透析をした後のように
なんら浄化されたようで
清々しいココロモチに
微笑んだ
其の時
雷鳴が響いた
夏の終わりを知らせる合図
もう
言い訳は出来ないよ
躊躇するくらいなら
思考やら身体やら
動かしてみなさいな
そう
喝を入れられた気もした
日々
戸惑い
日々
決める
日々
気付かされ
日々
変わっていく
日々
焦がれ
日々
満たされていく
