南の島の
カーラジオみたいに
スコールみたいな
激しい雨音と
規則正しい
ワイパーに
縁取られた
FMの
エンディングに
流れていた
角松敏生の
AUGUST RAIN
あの頃
よく聴いていたっけ
出逢いに
生かされている
なんて
まだまだ
実感などなかった
あの頃
この唄の世界を
いつか
噛み締めてみたい
と
まだまだ
知らないキモチ
だらけの
ただ
感受性を
持て余す
少女だったな
「もしも
あなたに
出逢わなければ
いまの
ぼくは
なかった
過ぎゆく夏は
大切なモノ
いつも
教えてくれる」
今なら
わかる
とても
この雨は
夏を
連れ去る
どうか
あなたまでも
連れ去らないで
どうか
そばに
いてください
変わらず
かならず