この齢になると
わからないコトが
増えていく
成長しているのか
退化しているのか
達観したのか
諦めたのか
積み重ねているのか
切り抜いてるのか
泣きたいのか
それでも
笑っていたのか
いや
きっと
いつも
わからないコトだらけだった
どうしても
知りたいコトは
知る術を見つけるコトで
糸は解してきたし
わからないままでも
仕方のないコトは
気を逸らしたり
目線をずらすコトで
やり過ごしてきた
胸高鳴る前夜には
美しく爪を塗り上げるのに
少し伸びた爪には
死化粧など施さず
容赦無く
切り刻んでもきた
『影に影を重ねると
影は濃くなるのでしょうか？』
そのヒトは
訊ねた
『重ねてみましょう』
あのヒトは
応えた
そのヒトには
変わらなく映り
あのヒトは
『濃くならないなんておかしいですよ
何も変わらないなんて
そんなバカな話ないですよ。』
そう
笑った
重なる影も
そして
重ねる光も
重ねるという
安堵感は
増すけれど
どちらの
影も
どちらの
光も
どちらのモノでしか無い。
重ねる。
と
いうコトが
其れに
気付く術にしか
過ぎないコトを
知っていくだけでも
生きる意味は在って
出逢う理由とも成る
今日も
開け放ったカーテンの前で
小さく
背伸びをする
そして
たぶん
陽が落ちると
カーテンをソロソロと閉め
小さく
安堵するだろう
『この世界にはたくさんの世界がある。
つながっているようでつながっていない
世界がある。』
大丈夫
安心して
知りたいコトは
きっと
知っていくから
そして
また
知りたいコトは
止めどなく
溢れていくから
いつかは
閉じる人生なのに
無限の空。
を
未来。
なんてコトバに
重ねてしまうのは
何故だろう
自嘲する自身も
自賛する自身も
今を生きる証なら
労うように
讃えるように
そう
呟いてあげればいい
『IT'S A PERFECT DAYS』
