口に含めば、甘くあふれ出す君の名前。
見つけてしまった。
幾度も口ずさみ、
断ち切ることなく味わっていた。
それが合言葉のように、
唱え終えると夏がきていた。
〜文月悠光「夏の観測席」〜
花火
の
高揚感
も
さることながら
火花
の
消え行く
余韻
が
好き
たしかに
其処
に
在ったコト
を
たしかに
証明してくれる
まるで
首すじ
に
残る
愛しきモノ
の
残り香
に
似て
いて
ひとり
辿る道
の
ひっそり
と
照らす
月明かり
が
好き
ふたりして
浴びる
月光浴
の
片割れ
を
ちょうど
パン
でも
分かち合えた
時
の
ように
むしゃむしゃ
と
ひとり
頬張りながら
辿る
ひととき
すら
明日
へ
の
糧
と
なる
ようで
キミ
に
与えられし
キミ
に
気付かされし
すべて
の
コト
は
ボク
の
希望
と
なる
ちいさな
火花
も
仄かなる
月明かり
も
大いなる
着火材
と
なる