海山の創作ノート

工房T 海山の書、印、絵、版画、工作、etc.日々の暮らしの中で出来た作品を紹介します。 さて、今日は何を作るかな。

No.260 線路

2007-10-22 | 写真


久しぶりに書の展覧会を見に行きました。
「棚田看山コレクション展」
棚田先生の集められた
下枝董村、仙涯、慈雲、三輪田米山、中林梧竹、巖谷一六
富岡鉄斎、日下部鳴鶴、南天棒、徳富蘇峰、比田井天来
大田垣蓮月、長三州、石橋犀水、横田不生、有馬蒼龍
などなど、挨拶文に曰く
「霊峰英彦山山系を要とし、北に向かって扇を拡げたように無数の谷が走る。
ここが京築地方。この気候風土に恵まれた我が郷土は幾多の人材を育み、
我が国の歴史・文化に大きな足跡を残した先人達をきら星のごとく輩出しています。
…中略…これらの遺墨から「生きる力」を感じ、
書学の「ビタミン」を吸収しています。…後略」

近世から現代までの、棚田先生に選び抜かれた逸品ばかり。
何より個人のコレクションを見せていただけるわけです。
しかも、無料です。
書を志す人には、是非見ていただきたいお勧めの展覧会。
場所は、みやこ町の「みどりの館」10月28日まで。

僕は、バスとJRを乗り継いで、行橋から平成筑豊鉄道に乗りました。
展覧会場は行橋から10分ほどの新豊津駅で降りて、そこから歩いて5分くらいです。
平成筑豊鉄道には、初めて行橋から乗ったのですが、
なんだかのんびりとして、気持ちがいいのです。
田園風景の中を、かわいい一両のワンマン列車が走るのです。
豊津の前の駅名は「いまがわかっぱ」でした。
雲も空もやっと秋らしくなって、すすきが風でゆれていたり、
小川に小魚が群れていたり、柿の木に実がなっていたりしているのを
眺めながら、カッパが出てきそうな気がしてきました。
そんな不思議な小旅行でした。
もちろん、展覧会もすばらしかったのですが、
この列車の旅が心に残りました。

そしてこの一枚。
ただ線路があるだけです。
でも、この線路がいろいろなものに繋がっているように思います。

(平成筑豊鉄道、新豊津駅から豊津駅方面)