海山の創作ノート

工房T 海山の書、印、絵、版画、工作、etc.日々の暮らしの中で出来た作品を紹介します。 さて、今日は何を作るかな。

No.118 書  風に聞け

2007-01-24 | 

夏目漱石の句
風に聞け何れか先に散る木の葉

先日、お世話になった元の職場の同僚が亡くなりました。
58歳、現役。
面倒見のよい、誰でも包み込んでくれるような大きな人でした。
二年前にお会いしたときは、お元気でした。
とても残念です。

詳しいことは書きませんが、
この憤りをそのままにしてはおれなくて、
筆を執りました。
漱石は、人が生き延びたり、まさかと思った人が逝く、
吉凶禍福の微妙さを、こんな句にしたのです。

少々殴り書き。
まだまだですが、憤りの直接表現です。
書き下ろしたばかり、紙の折れ目が見えます。
上下は毛氈。

20×65センチ


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2 コメント

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Unknown (kifu-jji)
2007-01-24 22:41:25
一瞬どっきりしました。何時もと何か雰囲気が違うのを感じました。やはり何かいたたまれない気持ちはびんびん伝わってきました。こんなことを大事にしなければ作品が出来ないのだと思います。
私の周りも櫛の歯が抜けるように、一人又一人と、先に行く人が増えてきました。
淋しい限りです。

一枚の木の葉となりて昏睡す 朱鳥
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そうですね。 (kobottomo)
2007-01-25 09:14:29
淋しい限りです。

これはそんな気持ちをぶつけただけで、
まだ作品とは言い難いですね。
まだまだ未消化です。
でも、何かのヒントは隠れています。
それを探さなければならないでしょう。

ところで、野見山朱鳥
凄さまじい句を残していますね。
驚きました。

蝌蚪に打つ 小石天変地異となる 朱鳥
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