何ということもない駅のホームに見えるかもしれません。
しかし、どこもここも改装されて、画一的な駅の姿になる中で、子どもの頃からほぼ変わらないこのホームは、とても愛着のある駅であり、ホームであります。
改札を通って前方へまっすぐに延びているホーム。
この姿は始発であり、終着でもある駅ならではの景色です。
今は駅舎の改装中で、その立派な姿を見ることはできません。出来上がりが楽しみです。
40数年前、大学受験の為に夜行列車に乗ったことを思い出します。まだ新幹線などない時代。夜行列車と急行列車を乗り継いでの旅です。
ちょうど2月の寒い夜。このホームからの出発です。座席のヒーターが効かずに寒かったのですが、一日がかりで新潟県の高田まで行きました。それは、高校の卒業式の前日のことです。もちろん、卒業式は欠席でした。
三月二日でしたが、雪。日本の広さを実感したものでした。
それから四年間は、年に二回程、この距離の往復がありましたが、夜行列車をよく利用しました。
ふと、そんなことが頭をよぎるこの駅の夜のホームです。