「今日は『ハウステンボスの植栽計画』について話すぞ!
ハウス君は此処、『ハウステンボス』という名前の意味を、知っておるかな?」
「オランダ語で『森の家』という意味でしょ?
此処には沢山の木が植えてあって、本当に森みたいだけど…一体、何本位の木が植えてあるのかなぁ?テンボス博士!」
「オープン当時、此処に約40万本もの木が植樹されたらしい。
しかも敢えて見栄えの良い、大きな木は持って来ず、苗木を中心にしたのじゃ。
街の成長に合せて木も成長して行くように、『育てる』緑化計画を立てた訳じゃな。」
「え!?此処に在る木の多くが、元は苗木だったなんて!
オープンから15年経って、こんなにも大きく育ったんだぁ!」
「そうじゃよ!
この街では緑地を、建物が集まる『市街地ゾーン』、街の『外周を囲むゾーン』、両ゾーンに挟まれた『中間ゾーン』の、3つに分けてあるのじゃ。
各ゾーンで求められる役割に合せて、種類を変えてあるのじゃよ。」
「ふーん…どんな役割に合せて変えてあるの?」
「よし!ゾーン毎に説明して行くぞ!
先ず『外周ゾーン』では、公道を走る車の騒音、排気ガス、ヘッドライトの直射、強風等の影響を常時緩和する、緩衝地帯としての役割が求められる。
故にこのゾーンは、クスやツバキ・アオキ等の、年中葉の落ちる事の無い常緑樹で主に構成しておる。
元々ハウステンボスは、建設以前からの常緑樹に覆われた丘を、そっくり保存しておったそうなんじゃよ。
外周と街との『中間ゾーン』には、外周から入って来る際、違和感無く街の雰囲気に溶け込める様に、常緑樹と落葉樹との混合林としたんじゃ。
暮しに身近な樹木を採り入れ、花を植えて彩りも添えたのじゃよ。
樹木景観の一部になっている『市街地』には、訪れた人が四季の移り変わりを実感出来る様に、フウやアキニレ・トチノキ等の落葉樹を選定したんじゃ。
お陰で夏場の暑い時期には木陰で涼む事が出来、冬の寒い時期には木漏れ日の中ベンチに座って日向ぼっこをする事が出来るのじゃよ。
また、落ちた枯葉は樹木の根の周りに集め、自然の肥料としても利用しておる。」
「へぇぇ…ただ植えてるだけじゃなくて、それぞれの木の種類に合せて、良く考えて構成されてるんだね!」
「最近『花粉症』という症状が巷で流行っとるが…ハウス君はどうだい?」
「うん、僕も毎年春頃になると、ちょっと酷いかなぁ…。」
「日本は昔、ブナ等の広葉樹林が、国土の多くを占めておったのじゃ。
しかし建材として用途の広いスギ等の針葉樹に、人間がどんどん植え替えて行ってしまったんじゃよ。
『花粉症』で多くの人が悩む様になったのは、それからの事なのじゃ。」
「ええ!?それじゃ『花粉症』の原因って、人間が作ってたの!?」
「残念じゃが、そういう事になるな。
自然は微妙なバランスの下で成り立っておる。
人間の都合の良い様、ちょこっと手を加えただけで、全体のバランスが崩れてしまう事だって起り得るのじゃ。
じゃから切り拓く時は、慎重に慎重にせねばいかんの。
この街の植栽計画は、将来人が手を加えなくても、樹木自ら成長出来る様な環境造りを目指してのものなのじゃ。」
「僕、緑の中に入ると、何故かほっとするんだ。
だから森を大切に守って行きたいなぁ。」
「人類最初の文明は森の中で興ったという説が有るんじゃ。
ひょっとしたら、その頃の記憶が遺伝子に残されていて…だから人は今でも森に入ると、故郷に戻ったかの様に、ほっと安らげるのかも知れんのう。
森は生物の吐き出す二酸化炭素を吸収して、生物が生きて行く為に必要な酸素を作る。
他にも強風や潮風を和らげたり、雨水を綺麗にして蓄えたり…森は全ての生物達にとって、大事な『生活の糧』なんじゃよ。」
…私は花粉症でないようなのですが、父親が酷い。
最近では春だけでなく、秋まで花粉症が引き続いたりする人も居るそうで…困りましたね。(汗)
写真はニュースタッド『テーマリウム』内に展示された、ハウステンボス全景のジオラマ。
照明使って朝~昼~夕~夜と、「ハウステンボスの1日」を演出。(BGM付)
これが実に綺麗!特に夕景…街が茜色に染まってる様に、良く表してると思うのだ。
ジオラマを作製された方…何方かは存じませんが、偉い!
【ハウステンボスと私の馴れ初め話その2】
ハウステンボスの存在を(何となく)知った私。
…知ったからと言って、特に行こうと考えた訳ではなかったのだが。
理由その1…長崎は遠い。
理由その2…当時流行ってた「外国村」の1つだと考えた。
理由その3…この頃はTDLに嵌ってたんで、何処か行く金が有るなら、そっちに使った方が良いな~と思った。
理由その4…要するにデータ不足。
しかし93年…JTB発行の『ハウステンボスガイド』を、本屋で偶然立読みしまして――
余談ですが、この93年版ガイドは、紹介記事が面白く書けてるわ、地図は詳細で綺麗だわで、未だに気に入ってるんですよ。
そんな訳で今でも手元に残してあったり。
――中々面白そうじゃないかと感じ、取敢えず購入した。
何より「エッシャー絵をモチーフにしたアミューズメント施設が在る」と言う記事は、自分の好奇心をかなり刺激した。(笑)
そういう遊園地なら、遊びに行っても良いかな~と、当時は考えた訳ですよ。(苦笑)
【続】
ハウス君は此処、『ハウステンボス』という名前の意味を、知っておるかな?」
「オランダ語で『森の家』という意味でしょ?
此処には沢山の木が植えてあって、本当に森みたいだけど…一体、何本位の木が植えてあるのかなぁ?テンボス博士!」
「オープン当時、此処に約40万本もの木が植樹されたらしい。
しかも敢えて見栄えの良い、大きな木は持って来ず、苗木を中心にしたのじゃ。
街の成長に合せて木も成長して行くように、『育てる』緑化計画を立てた訳じゃな。」
「え!?此処に在る木の多くが、元は苗木だったなんて!
オープンから15年経って、こんなにも大きく育ったんだぁ!」
「そうじゃよ!
この街では緑地を、建物が集まる『市街地ゾーン』、街の『外周を囲むゾーン』、両ゾーンに挟まれた『中間ゾーン』の、3つに分けてあるのじゃ。
各ゾーンで求められる役割に合せて、種類を変えてあるのじゃよ。」
「ふーん…どんな役割に合せて変えてあるの?」
「よし!ゾーン毎に説明して行くぞ!
先ず『外周ゾーン』では、公道を走る車の騒音、排気ガス、ヘッドライトの直射、強風等の影響を常時緩和する、緩衝地帯としての役割が求められる。
故にこのゾーンは、クスやツバキ・アオキ等の、年中葉の落ちる事の無い常緑樹で主に構成しておる。
元々ハウステンボスは、建設以前からの常緑樹に覆われた丘を、そっくり保存しておったそうなんじゃよ。
外周と街との『中間ゾーン』には、外周から入って来る際、違和感無く街の雰囲気に溶け込める様に、常緑樹と落葉樹との混合林としたんじゃ。
暮しに身近な樹木を採り入れ、花を植えて彩りも添えたのじゃよ。
樹木景観の一部になっている『市街地』には、訪れた人が四季の移り変わりを実感出来る様に、フウやアキニレ・トチノキ等の落葉樹を選定したんじゃ。
お陰で夏場の暑い時期には木陰で涼む事が出来、冬の寒い時期には木漏れ日の中ベンチに座って日向ぼっこをする事が出来るのじゃよ。
また、落ちた枯葉は樹木の根の周りに集め、自然の肥料としても利用しておる。」
「へぇぇ…ただ植えてるだけじゃなくて、それぞれの木の種類に合せて、良く考えて構成されてるんだね!」
「最近『花粉症』という症状が巷で流行っとるが…ハウス君はどうだい?」
「うん、僕も毎年春頃になると、ちょっと酷いかなぁ…。」
「日本は昔、ブナ等の広葉樹林が、国土の多くを占めておったのじゃ。
しかし建材として用途の広いスギ等の針葉樹に、人間がどんどん植え替えて行ってしまったんじゃよ。
『花粉症』で多くの人が悩む様になったのは、それからの事なのじゃ。」
「ええ!?それじゃ『花粉症』の原因って、人間が作ってたの!?」
「残念じゃが、そういう事になるな。
自然は微妙なバランスの下で成り立っておる。
人間の都合の良い様、ちょこっと手を加えただけで、全体のバランスが崩れてしまう事だって起り得るのじゃ。
じゃから切り拓く時は、慎重に慎重にせねばいかんの。
この街の植栽計画は、将来人が手を加えなくても、樹木自ら成長出来る様な環境造りを目指してのものなのじゃ。」
「僕、緑の中に入ると、何故かほっとするんだ。
だから森を大切に守って行きたいなぁ。」
「人類最初の文明は森の中で興ったという説が有るんじゃ。
ひょっとしたら、その頃の記憶が遺伝子に残されていて…だから人は今でも森に入ると、故郷に戻ったかの様に、ほっと安らげるのかも知れんのう。
森は生物の吐き出す二酸化炭素を吸収して、生物が生きて行く為に必要な酸素を作る。
他にも強風や潮風を和らげたり、雨水を綺麗にして蓄えたり…森は全ての生物達にとって、大事な『生活の糧』なんじゃよ。」
…私は花粉症でないようなのですが、父親が酷い。
最近では春だけでなく、秋まで花粉症が引き続いたりする人も居るそうで…困りましたね。(汗)
写真はニュースタッド『テーマリウム』内に展示された、ハウステンボス全景のジオラマ。
照明使って朝~昼~夕~夜と、「ハウステンボスの1日」を演出。(BGM付)
これが実に綺麗!特に夕景…街が茜色に染まってる様に、良く表してると思うのだ。
ジオラマを作製された方…何方かは存じませんが、偉い!
【ハウステンボスと私の馴れ初め話その2】
ハウステンボスの存在を(何となく)知った私。
…知ったからと言って、特に行こうと考えた訳ではなかったのだが。
理由その1…長崎は遠い。
理由その2…当時流行ってた「外国村」の1つだと考えた。
理由その3…この頃はTDLに嵌ってたんで、何処か行く金が有るなら、そっちに使った方が良いな~と思った。
理由その4…要するにデータ不足。
しかし93年…JTB発行の『ハウステンボスガイド』を、本屋で偶然立読みしまして――
余談ですが、この93年版ガイドは、紹介記事が面白く書けてるわ、地図は詳細で綺麗だわで、未だに気に入ってるんですよ。
そんな訳で今でも手元に残してあったり。
――中々面白そうじゃないかと感じ、取敢えず購入した。
何より「エッシャー絵をモチーフにしたアミューズメント施設が在る」と言う記事は、自分の好奇心をかなり刺激した。(笑)
そういう遊園地なら、遊びに行っても良いかな~と、当時は考えた訳ですよ。(苦笑)
【続】