ばぶちの仕事しながら司法試験を突破し弁護士になりました

仕事をしながら司法試験に合格したばぶち(babuchi)の試験勉強記録+その後です。

面会接見という言葉が出た判例

2006年08月16日 20時41分03秒 | 刑訴法
面会接見という言葉が出た判例

接見交通権の重要性を示していると思います。

http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=25052&hanreiKbn=01

弁護人から検察庁の庁舎内に居る被疑者との接見の申出を受けた検察官が同庁舎内に接見の場所が存在しないことを理由として接見の申出を拒否することができる場合
↓結論
拒否可
同庁舎内に
(1)部屋等を接見のためにも用い得ることを容易に想到することができ
また
(2)被疑者の逃亡、罪証の隠滅及び戒護上の支障の発生の防止の観点からの問題が生じないことを容易に判断し得るような部屋等が存しない場合
には、接見の申出を拒否することができる。


検察官が検察庁の庁舎内に接見の場所が存在しないことを理由として同庁舎内に居る被疑者との接見の申出を拒否したにもかかわらず弁護人が同庁舎内における即時の接見を求め即時に接見をする必要性が認められる場合に検察官が執るべき措置
↓結論
面会接見の特別配慮義務がある
接見を拒否したにもかかわらず、弁護人がなお即時の接見を求め、必要性が認められる場合には、捜査に顕著な支障が生ずる場合でない限り、秘密交通権が十分に保障されない
短時間の「接見」(面会接見)であってもよいかどうかという点につき、弁護人が面会接見であっても差し支えないとの意向を示したときは、面会接見ができるように特別の配慮をすべき義務がある。


弁護人から検察庁の庁舎内に居る被疑者との接見の申出を受けた検察官が同庁舎内に接見の場所が存在しないことを理由として接見の申出を拒否するに際し立会人の居る部屋でのごく短時間の「接見」であっても差し支えないかどうかなどの点についての弁護人の意向を確かめることをせず上記申出に対して何らの配慮もしなかったこと
↓結論
違法
被疑者との接見の申出を拒否されたのに対し、
(1)即時の接見を求めたこと、
(2)勾留場所が代用監獄から少年鑑別所に変更されたことをできる限り早く被疑者に伝えて元気づけようと考え、接見を急いでいたこと、
(3)ごく短時間の接見であれば、これを認めても捜査に顕著な支障が生ずるおそれがあったとまではいえないこと
検察官が、立会人の居る部屋でのごく短時間の「接見」(面会接見)であっても差し支えないかどうかなどの点についての弁護人の意向を確かめることをせず、上記申出に対して何らの配慮もしなかったことは、違法。