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映画、幸せのレシピ

 9月29日封切りの「幸せのレシピ」を初日に見てきた。初日だから混んでいるだろうと思い前日にインターネットで入場券を買ったらよい席が買えた。ちょっとオヤッと思ったが、当日映画館に行ってみると席は半分も埋まっていない。そういえばテレビでもあまり宣伝してなかったしなあ。

 この映画は2002年に日本でも公開されたドイツ映画「マーサの幸せレシピ」のハリウッドによるリメークだ。当時もわざわざ新宿高島屋のテアトルシネマまで行った記憶、正確には記録、があるので、上映館は少なかったのかもしれない。

 ニューヨークの人気レストランのシェフ、ケイトが精神科医のカウンセリングを受けている場面から映画は始まる。オーナーに、街で二番目に腕が良いといわれている彼女は自分の料理に絶対の自信を持っている。そんな彼女は客にフォアグラが生だと言われれば客と喧嘩を始めてしまう。これがオーナーからカウンセリングを受けさせられている理由だ。

 ケイトの姉が亡くなったところから歯車が狂い始める。姉の8歳になる娘、ゾーイを引き取ったケイトはしばらくレストランを休むのだが、その間にオーナーはケイトの料理を崇拝しているという陽気なスーシェフ、ニックを雇ってしまう。ぴりぴりと張り詰めていた厨房の雰囲気が見る見る明るくなっていく。

 この映画はケイトの変化の物語だ。料理に対して、子供に対して、人間関係に対して彼女が変わって行く。この役をキャサリン・ゼタ=ジョーンズが上手に演じている。マスクオブゾロのころの明るくて気の強い美女という雰囲気ではなく、セラピーを受けているいつも暗い表情の、それでも気の強い女性を演じている。後半ケイトの表情が少しずつ変わっていくのが見ものだ。

 ニック役をアーロン・エッカートが演じている。彼はベティ・サイズモア、プレッジやエリン・ブロコビッチ、最近ではカンバセーションズに出ていて見ていたのだがあまり印象に残っていなかった。まあ主役ではないしね。

 姪のゾーイ役を演じるのはリトル・ミス・サンシャインでアカデミー助演女優賞にノミネートされたアビゲイル・ブレスリン。たしかに天才子役といわれているだけあってうまい。リトル・ミス・サンシャインは見損なったので、是非DVDで見てみようと思ったくらいだ。

 キャベツとソーセージしか食べないドイツで作られた料理の映画とはコンセプトに少々無理があるということでハリウッドでリメークされたのだと思う。舞台をニューヨークに移し、豪華な配役で作ればヒット間違い無しというところか。

 この映画はかなり原作に忠実にできている。それでもいくつかのエピソードは完全に違っていて、アメリカ人受けをするにはこうなるのかと思った。アメリカ版は何しろストレートでわかりやすい。

 マーサの幸せレシピをDVDで見直したが、やはりオリジナルの良さがある。イタリア人シェフ、マリオとニックを比べてみるのも面白いと思う。
 

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