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人の背を見て我が振り直せ

 1970年代の日本は先進工業国の背中を遠くに見つめ、必死の形相で追いかけていた。欧米の工業製品を改良し性能を格段に改善した製品、原価低減により価格を大幅に下げた製品は世界を征服していった。

 たとえば米国で開発された半導体メモリー。コンピュータに多量に使用されていて情報化社会に必須な部品であるが、技術改良と原価低減により日本のメーカは1980年代半ばには世界の90%のシェアを占めるようになった。

 この「世界に追いつき追い越せ」の原動力になったのは均一な訓練を受けた団塊の世代である。彼らの安価な労働力をふんだんに使うことが可能であったからこそだと言われている。目標を与えられたとき日本人は大きな力を発揮する。

 問題は追いかける背中が無くなった時であった。背中を追いかけることは得意だったのだが、自分が先頭に立ってしまったとき日本は迷走を始めた。現在メモリーの世界シェアは凋落し20%代を低迷している。

 いつも他人の背中を見ながら走ってきた団塊の世代、習い性と成るとはこのことだろう。カメラを片手に箱根駅伝を見物に出かけたのだが、撮れた写真がこれ。

箱根駅伝 国士大

 これも背中。

箱根駅伝 専大


 これも背中。

箱根駅伝 東海大

 さわやかな青春の一こまを切り取りに出かけたわけだが、、、、、、、背中ばかり。



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