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映画、俺たちフィギュアスケーター

 涙を流すほどおかしいという言葉があるが、大爆笑、涙を流しながら大笑いした映画が「俺たちフィギュアスケーター」だ。2008年の最初に映画館で見た映画なのだが、これなら今年は良い年になりそうな気がする。 

 フィギュアスケートのチャンピオンを争っていた不倶戴天のライバルがチャズとジミー。彼らは世界選手権の表彰式で乱闘を起こし、金メダルを剥奪され、永久に男子シングルへの出場を禁止される。失意の二人に訪れたチャンスがペア種目に出場すること。この前代未聞の男子のペア・スケーティング、お馬鹿でお下品な話で一時間半、笑いっぱなしになる。

 チャズを演じているのはウィル・フェレル。テレビ出身のコメディアン。オースティンパワーズを見ていなく、まともに見たのは「奥様は魔女」だったのであまり期待していなかったのだが、この「俺たちフィギュアスケーター」の彼はとても良い。

 ジミーを演じているのがジョン・ヘダー。彼を見るのは初めてだが、役柄としてははまっている。劇中で日本人記者の日本語の質問に日本語で答える場面があるのだが、実はジョン・ヘダーはモルモン教の布教のため日本に2年間いたと言うことで上手な日本語を話す。劇中でもモルモン教徒らしく清廉な役柄になっているのだが、それだけに下品なウィル・フェレルとのやり取りが一層笑いを誘う。

 B級映画は予告編が一番面白いと言うことが多いが、この映画は製作にベン・スティラーが名前を連ねていたので有る程度の水準にはあるだろうとは思っていた。実際「ドッジボール」よりも笑えた。それにドリームワークスの作品なのでB級作品と言ってはいけないと思うのだが、この映画はまさしくB級風に作ってあり、その何でもありがすごい。

 カメオ出演もすごくて実際のスケート選手、サーシャ・コーエンやドロシー・ハミル、ナンシー・ケリガンなどが出ている。

 このナンシー・ケリガンだが実際彼女の選手時代、ライバルのトーニャ・ハーディングの前夫に雇われた人物に襲われてひざを怪我して、全米選手権を欠場に追い込まれたのだが、この事件もパロディーとして使われている。

 このようにパロディーがやたらに多いのだが、字幕では書ききれないところが残念だ。「ケニーG みたいに即興をするのはやめろ」などというのはすっかり字幕から落ちていて、字幕の翻訳者の判断かもしれないが、DVDにするときは修正してもらいたいものだ。

 東京では渋谷のGAGAと新宿のジョイシネマでしかやっていない。パンフレットも売っていないAB1級映画だが、「ドッジボール」を楽しめた人にはお勧めだ。でもこれって薦めていることになるのか自信は無いが、、、、、、




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