Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

小学校英会話活動の研究発表の授業が終わった!~「どこでもドアで世界旅行をしよう!」

2009-12-05 | 日本の教育一般
昨日は私が勤務する小学校の英会話の授業の研究発表の日だった。
各地の小学校や中学校の先生方、教育委員会の方が見にこられ、かなり緊張した。

一緒に英会話の授業をやる担任の先生のレッスンプランがシンプルかつセンスのいい内容だったので、思ったよりスムーズに進行し、あっという間に終了。
無事に終わったので、ほっとした。

内容自体はかなり凝っていて、世界の国々の言語や文化を事前に子供たちが調べ学習し、各国のブースを設け、その国の人あるいは旅行者となり、その国の名所を聞き、パスポートにスタンプを押してもらう。
このアクティビティのタイトルが「どこでもドアで世界旅行をしよう!」で、子供たちは、世界旅行の疑似体験ができるとあって、見学者の目など気にせず、ワクワクしながら英語を使ってコミュニケーションを楽しんでいた。子供たちが調べた国の言葉で挨拶をかわし、書かれた時差時計で時差も確認する。

ALTは、出身のボリビアの名所を紹介。
私は、長年住んでいたアメリカの名所を紹介。
グランドキャニオン、マウントラシュモアなどを写真入りで紹介したら、みんな目がきらきら。

コミュニケーション活動の前は、ボリビア、アメリカ、日本の名所の写真を使ったカルタで、この日の表現、「What's popular in xxxx?」を繰り返し練習する。
この表現で、アクティビティでも各国の名所を聞く。
私たちもアメリカとボリビアのブースをもらって、子供たちと活発なコミュニケーション活動。
みんな私がアメリカの名所を答えると「Good!」とありったけの笑顔を返してくる。
普段、あまり英語活動に積極的でない子も一生懸命英語を話している。

パスポートは、担任の先生が本物そっくりに作って用意。
この手作りバスポートがニクイ!
表紙は先生がきれいにパスポートの日本国の部分の文字をレタリングし、中身も本物そっくりに書かれており、きちんと担任の先生の名前と「学級担任印」という見事な彫りの四角い印鑑まで押されている。
ここまですると、もう子供たちのハートをつかむのは容易である。
思わず私も「記念にこのパスポートをほしい」ともらってしまった。

調べ学習の掲示には、夜の時間の国と昼の時間の国を飾りやカーテンで表したりと担任の先生の細やかなアイディアがちりばめられ、わかりやすく、生き生きとした異文化体験の場となっていた。
自分たちで調べた国を紹介することも誇らしいのだろう。
「自信を持って紹介しているようだった」と後で見学者の方から指摘があった。

私はこの先生のお手伝いができ、子供たちと思い切り楽しめたのがよかった。
授業のあと、子供たちはパスポートを持って、サインをもらうため、ALTに群がる。
子供たちに大人気のALTオスカーである。
と思っていたら、「Kuni先生サインして!」とみんなこちらに群がってきた。
こんな瞬間、サイコーじゃない!
小学校の先生って大変だけど、やっぱり心の底から楽しいって思える。

この日、授業が始まる前、子供たちをリラックスさせるため、このクラスのオリジナルの歌を先生が先導してみんなで歌っていた。
みんなで創作したというその詩に、思わずジーンとしてしまった。
研究授業のことは一瞬忘れて、そんな感動の場の一部になれて幸せであった日だった。