Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

初めての日本の中学での学年保護者会~先生たちの生徒への思いに感動!

2008-12-11 | 日本の中学校
金曜日行われた上の息子が通う公立中学校の授業参観の後の学年保護者会を報告しよう。降りしきる雨の中、体育館で行われた。とてもなつかしいお母さん友達に7年ぶりに会い、再会を喜んだ私。

先生たちの話の生活面では、1学期の終わりに、この学年では、万引き、喫煙、飲酒が出てきて、とくに万引きがかなり多かったので心配したが、このところ沈静化したという。万引きをした生徒の親たちが真剣に子供と向き合い、その協力によって、子供たちも踏みとどまるようになったという。ある親が、お店の人に土下座をしてあやまる姿を見て、その子供も自分が悪かったことを感じたらしい。

そして、この学年で2ケタの数の不登校の生徒たちの問題についてふれられた。その話の最初に、この学校は、2部制だというので、夜間中学もあるのかと思ったら、その意味は、夜、不登校の生徒たちの家を先生たちが訪問し、学校で話し合う時間だという。昼に学校に来ている子供たちに支障がないようにやってきたという。先生たちの努力で、不登校の生徒の数も少しづつ減ってきているとのこと。

なんと大変なことだろう。日々の昼間の指導だけでも苦労されているだろうに。公立の中学の先生たちは、そこまでしてくれているのか!と驚いたと共に、「子供たちを見放さない」「子供たちを何とか救いたい」「非行をみのがさない」という先生たちの確固とした意思を持った態度と日々の行動に頭が下がった。話を聞いていて、テレビのドラマにでてくるような感じで、ジャーナリストとして、先生の一言一言に思わず身をのりだして、聞き入ってしまった。

勿論、多くの生徒たちは、2年生になって成長し、運動部の新人戦での活躍、素晴らしい歌声を聞かせてくれた合唱コンクールの成果、学校を委員長としてしきっている姿を紹介してくれた。息子の話を聞いていても、先生たちは一生懸命指導してくださっているようだ。一部の生徒たちの中学生としてあるまじき行動は、やはり各家庭の責任であるといえよう。どうして、そうなってしまったのか。

先日、シカゴ日本人学校全日校の中学部の先生にメールで連絡したときに、励ましのメールを私たちにくださった。シカゴと日本で生きていく駐在員親子にとって貴重な言葉だったのでここに紹介する。私の「シカゴ日本人学校(全日校)のような理想の学校を日本に存在させるのは、むつかしいのでしょうか」という問いに対する答えでもある。


「シカゴ日本人学校の生徒は、いい保護者に支えられたいい生徒ばかりです。それだけに、いつか日本に帰国したとき、学校生活になじめるのか、心配な面もあります。先週、校内暴力が過去最高だというニュースも聞きました。理由は様々でしょうが、多感な子供達の心が病んでいる、いや大人社会も含めて何かおかしくなっているような気がします。そんな、日本の中学校に編入または、高校へ入学するには、かなりのストレスがあることと思います。ですから、日本人学校にいるうちから少しでもたくましさを身につけてほしいと考えています。

正直、シカゴ日本人学校のような理想の学校を日本で存在させるのは、むつかしいと、私は思います。理由としては、保護者や生徒の特殊性があると思います。こんなに保護者が教育熱心で協力的な学校はあまりないと思います。また、こんなに意欲的に学習し、行事にも熱心に取り組む生徒たちも稀だと思います。こんな学校に勤務できることの幸せを改めて感じました。

ところで、Bくんは野球部に入部したんですね。アメリカと日本の部活動はたくさん違うところがあると思いますが、学習と両立させるよう頑張ってください。そして、学習では身につけることができない、仲間との友情や絆を大切にしてください。そして、アメリカと日本の良さを生かしてスケールの大きな人になって欲しいと思います。」


恩師からのサイコーの励ましの言葉であった。日本とシカゴにいる両方の生徒たちを熟知しておられる先生でなければ、実感できない言葉である。日本人学校の先生たちもいずれ日本にもどられたときに、そのギャップを改めて味わうことになるのだろう。シカゴでお世話になった先生たち、息子は先生たちの教えを胸に、こちらで精一杯頑張っています!日本で、いい先生たちに恵まれています。







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