Kuniのウィンディ・シティへの手紙

シカゴ駐在生活を振り返りながら、帰国子女動向、日本の教育、アート、音楽、芸能、社会問題、日常生活等の情報を発信。

中学部活最後のシーズン、6月の「学総」へ向けて~野球部がんばれ!

2009-05-06 | 日本の中学軟式野球
日本に帰国して、6ヶ月たち、上の息子の公立中学の野球部は、中3最後のシーズンを迎えている。去年の11月半ばから野球部に入った息子は、アメリカで7年間なじんだ硬式野球から軟式野球へと慣れるのに苦心している。

まず、最初に大きな違いは、守備力。アメリカのリトルリーグは守備練習はほんのわずかで試合を迎え、プレーするシーズンも限られ、徹底的に守備練習で鍛えられた日本の中学の野球部のメンバーとは、大きな差ができている。おまけに、大きくバウンドしたり、送球がままならない軟式野球のボールに慣れるのも大変。いまだに息子は苦労している模様。「どうしても送球が思ったところに行かず、たたきつけてしまう!」と息子はぼやく。ピッチャーとしても、思ったところに球が行かないようで、打撃に専念することになった。こういう息子の話を聞くと、はたして、硬式のクラブ野球に入れたほうがよかったのではないかと思ってしまうほどだ。

しかし、中学校での野球部の仲間たちととても楽しそうに部活に専念したり、練習や試合後にみんなで遊びに出かけたりする息子の生き生きした姿を見ると、中学の部活を経験できて、いい仲間が見つかって本当によかったとつくづく思う。助けたり、助けられたり、いつも野球部の気のいい仲間たちと息子は行動しているため、外出しても私たちは安心して、ほっていられる。

6月上旬からの最後の公式戦、学年総合体育大会(略して「学総」というらしい)が始まるまで、土日祝日は、他校との練習試合は1日2試合。勝ち進むと、地区大会、県大会、地方大会、そして全国大会へと進み、全国大会まで勝ち進むと、7月まで続く。うちの中学の野球部は、そこそこ強いと評判だが、ここまで行くのは至難の業のよう。



このところ、暑くなってきたので、この連休はバテ気味だ。5月のはじめでこの調子だから、日本の夏のすさまじい暑さをのりきれるのだろうかと心配する。いつも1試合目は、レギュラーメンバー同士で試合。2試合目は、控えのメンバー中心。息子は、2試合目の先発で、レフトを守る。いくら打撃が良くても、守備ができていないと、日本の野球はレギュラーになれない。息子は、得意のバッティングがじょじょに軟式野球に慣れてきたせいか、このところ打順もクリーンアップとして、タイムリーヒットを出し続けている。おかげで、この休みの試合で、レギュラー中心の1試合目でも、ランナーがいる重要な場面で、初めて代打で使われた。残念ながら、結果はでなかったが、一歩前進だ。



この半年、日本で野球でも大きなカルチャーショックを味わいながらも、黙々と地味な練習にも励んできた。アメリカなら、いつでも活躍する機会が与えられ、勿論努力もしながら、すぐに結果に結びついた。しかし、その大きな違いにくさらず、淡々と受け止め、なんとか背番号をもらおうと努力している。公式戦にでれる背番号がもらえる3年生は全員ではないらしい。いまだに、チームのレギュラーのポジション争いも一部し烈な状態。はたから見ている親たちは、ドキドキであろう。この夏の公式戦で、中学の部活は終わり、夏休みからいよいよ受験シーズンが本格化する。日々部活で燃焼する息子は、「勉強する気が起きない」とのこと。息子が頑張っている姿を見ると、目くじら立てて、「受験生だから、勉強しろ!」と言いづらくなる。今は親も忍耐。

それにしても、毎朝、朝練のため、7時に家を出て行くときの息子の姿がすさまじい。バカでかいエナメルのバックに制服、野球の道具一式をつめ、かつぎ、学校のやたら思いスリーウエーバックを背にしょい、その上に、バットを佐々木小次郎の刀のようにさし、テクテク15分から20分ぐらい歩いて、中学をめざす。雨の日はこれにかさをさすわけだから、大変だ。アメリカだと、親が車で送り迎えをして、野球の試合を移動していたから、子供たちは何も持たなくてすんだ。せいぜい、駐車場からよいしょとバットやグローブを入れた軽いバッグを運ぶだけ。飲み物や食べ物だって、親が補給できた。雷や雨がひどいときは、すぐに車に待機させられた。その分、親は大変だった。日本の中学は、親は楽である。せいぜいお茶当番ぐらい。部活の顧問の先生は、休みも返上して、子供たちについていてくださる。アメリカでの親掛かりの日々を知っている私達は、日本の先生たちに感謝あるのみだ。



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