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京都府助産師会オフィシャルblog

【京都南部】H29年度 産前産後訪問支援員養成講座第2日目

2017年10月12日 | 報告

10月7日、連休初日、秋の行事でお忙しい中、小雨の降る中、たくさんの方が参加していただきました。

産前産後訪問支援員養成講座の2日目、前回とは違い京都アスニーでの開催となりました。場所がわかりにくご不自由をおかけしました。次回は1日目と同じ京都テルサでの開催となりますので、お間違いのないようにしてください。

二日目の講座は、支援員として必要となる知識やスキルを勉強する講座です。毎年、この講座の担当をさせてもらっていますが、講座の内容はバージョンアップされています。毎年、新しい内容も含めとても勉強になります。

講座の様子を報告させていただきます。

*なお、掲載している写真はすべて参加者の皆様の許可を得ています。

午前の講座は「妊娠・出産・産褥期の生理的な心と体の変化を知る」~女性の一生に寄り添う助産師の視点から~ 出張専門やすらぎの森 木村助産院 木村泰恵さんから講演をしていただきました。

妊娠中に体を整えることの重要性。冷えの予防。産ませてもらうのではなくて「自分で産む」という意識の大切さ。など妊娠中の過ごし方について丁寧なお話がありました。

皆さんには、胎児人形を手にとって抱っこしてもらいました。

赤ちゃんが骨盤を通ってくるお産の様子を、模型を使ってわかりやすく説明されました。

その後、自然な出産のDVDを視聴しました。感極まってくる内容でした。私も何回も見ていますが、毎回、涙がでてきます。お母さんが産む姿、寄り添う家族、助産師。その中で生まれてくる赤ちゃんのうぶ声が聞こえる瞬間なんとも言えない思いになります。

木村助産師が関わられたお産のエピソードを写真を交えて話されたときは、みなさん、見入るように聞いておられました。産後の休養の必要性。どのように過ごしたらいいのか?それをサポートする必要性。を感じました。

なぜ、産前産後の支援が必要なのか?誰もが生きやすい幸せな世界を実現するために。できることが日々考えて実践していきたいですね。

午後の講座は、

「支援者としてのコミュニケーション・スキルを学ぶ」~女性とその家族をエンパワーするために~ 親業訓練インストラクター出張開業助産師 中川淑子さんから講演をいただきました。

エゴグラム・セルフテストを各自実施しました。今の自分の心・特徴を知ることから始めます。自分の小さいときの体験からの影響もふまえて考える機会となりました。心の壁がなくなる聞き方とは?能動的な聞き方(くりかえす、言いかえる、気持ちをくむ)については、どのような言葉が具体的にあるか?宿題となりました。能動的なフレーズをたくさんもてるようになるといいですね。

こころのキャッチボール。相手が白いボールを投げてきたら、同じ白いボールでなげること。赤いボールで投げられたらどんな気持ちになるか?実際にペアでロールプレイしてみました。なるほど、こういう気持ちになるのか?と実感できました。その後のコミュニケーションが白いボールと赤いボールでは大きく違ってくるという気づきが多くみられました。

午後の最後の講座は、

「ハイリスク妊娠・出産・産褥期の疾患、合併症、治療について」 産科・婦人科江川クリニック医長 江川晴人先生から講演いただきました。

1時間があっという間にすぎてしまうほど、とてもユーモアに話していただき、楽しく勉強することができました。最新の情報をたくさん学ぶことができました。

お母さんのメンタルヘルスの重要性。妊娠関連自殺の問題、乳幼児虐待にも強く関連している点についてはとても興味深かったです。「赤ちゃんは大事、しかしながら、母親はもっと大事」最後の先生の言葉に、この産前産後訪問支援員が果たす重要性を感じました。

~参加者の皆様からのアンケートより~

・「妊婦さんの自主性」を大切に支援を考えていくことは、私自身の見直しにつながるとつくづく感じました。その方(妊婦さん)だけでなくその家族やその方のこれからにも影響を及ぼすという意味で行動一つ、言葉かけ一つ大切にしていけないと思いました。

・出産のビデオをみて感動。みんな無事に出産できればと思います。出産は大変なことであり、出産後の病気もあったり、何かお手伝いできることがあればと思います。

・コミュニケーションスキルについて知りたかったので学べてよかったと思います。自分のものにしていくには何回も繰り返して実践していくことだと思いました。

・日常でも白いボールに赤いボールを返していることが多いと思いました。丁寧に聞いたり話したりすることが大切だと思いました。

・医療の現状などをストレートに伝えていただいて驚くことがたくさんありました。

・支援者としていろいろな方面から学習しなければいけないと思いました。

 

助産師会(南支部)谷口貴子

 

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