私は土砂降りの雨に濡れながらも、何かを追いかけていた。
目的の前の駅で降り、あるお寺に駆け込んだ。そこにはどこかで見た事のある濃いブルー色の小さな傘がポツンっと置かれていた。
私はその傘を失敬すると、再びどこかへ向かった。
気がつくと、ある大きなバスの前に立っていた。
1人の女が降りてきた。
女は超ご機嫌のようで、濡れたまま傘も差さずに私に寄り添ってきた。
私は、お寺で失敬した小さな傘を彼女の方に広げた。
女はその小さな傘から抜け出し、バスから降りてくる友人一人一人に手を振って別れを告げていた。
女は日本人らしかったが、友人は皆外国の女だった。私は彼女たち一人一人とハグをし、軽く頬にキスを交わし、女と一緒にその場を後にした。
小さい傘だから、2人ともズブ濡れである。
それでも彼女はご機嫌だった。
”傘を買おう、これじゃ2人とも風邪を引く”
”いいじゃない、このままで。たまにはズブ濡れになるのも悪くはないわ”
私は突然尿意を催し、近くの公園のトイレに駆け込んだ。
何故わざわざ汚い公衆トイレを選んだのかわわからない。
”ちょっと用を足してくるからここで待ってて”とだけ言って、私はトイレに駆け込んだ。
私が用を足してると、彼女が横に立ち、おもむろにスカートを捲くりあげ、用を足す素振りをして、私を驚かせた。
”女は女子用のトイレで済ませるべきだ。ここは男性用で、女性が用を足せるようには出来ていない”
女は私のイ○モツを眺めるようにして、横に近づいた。
私は叫んだ。
”外で待っててくれ!ここは女性が出入りする所じゃない!”
女は笑いながら、飛び出していった。
私が用を足し終え、外に出ると、雨が上がっていた。
そして女もいなくなっていた。
その時、夢から覚めた。
傘がない
まるで、井上陽水の「傘がない」(1972)を地で行くような夢だった。
♫だけども問題は今日の雨、 傘がない
行かなくちゃ、君に逢いに行かなくちゃ
君の町に行かなくちゃ、雨にぬれ
・・・・・・・・・・・・
つめたい雨が、今日は心に浸みる
君の事以外は考えられなくなる・・・♫
しかし、女は今まで見た事のない、奇怪で珍しい女だった。
この夢は、今月初めの鬱陶しい梅雨の時期に見たものである。
どうも雨が続くと、私は鬱になり、頭が混乱する。
狂ったような夢を見るんですかね。
どうでもいいような夢でしたが
傘を差して走ってる自分を思い浮かべ、井上陽水の名曲を並べてみましたが
どう見てもミスマッチでした。
地元福岡は今とても暑いです。
”傘がない”どころか”陰がない”といった感じです。