象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

「町中華で飲ろうぜ」〜これぞ外食の王道だあ〜(20/7/2更新)

2019年06月12日 03時08分13秒 | 映画&ドラマ

 ”どの町の駅前にもある。メシがあり、ツマミもあり、酒も飲める、昭和な町中華。そんな一人でも大勢でも気楽な店「東京の各町の中華料理店」に、街呑み大好きな玉袋筋太郎がブラリと訪れる”

 TBS−BSが今年の4月から放送してる番組「町中華で飲ろうぜ」だ。同じTBS−BSの「吉田類の酒場放浪記」が食傷気味だったので(特に吉田さんのカツラみたいな帽子がどうも)、そろそろ”呑み屋”系も飽きてきたかなと思ってた矢先に、この番組の存在を知った。

 餃子やニラレバや中華丼や、日本全国何処にでもある様な、ありふれた中華メニューを紹介する。ああ昔ながらの中華食堂が個々にはある。 


我が田舎の中華屋の栄枯盛衰と

 そういう私の田舎にも今は閉店となったが、しばしお世話になってた「中華大門」という”中華屋”があった。いや中華食堂といった方がいいか。
 正直って美味くはなかった(笑)。値段相応の、いやそれ以下だったかもしれない(笑)。店内も外装もはっきり言って、無造作で汚らしく見えた。でも不思議と病みつきになった。
 メニューも最低限といった感じだったが、不思議と癖になる味だった。美味しくはないけど癖になる味と素っ気なさ過ぎる店内の雰囲気。この2つは”中華屋”にとっては、絶対不可欠なものかもしれない。

 都心の下町にあったら、恐ろしい程に繁盛してたろうか。「町中華で飲ろうぜ」を一目見た時、この「中華大門」という店がピンときた。

 一応サイトで、「中華大門」で検索したら、やはり我が柳川市の、矢加部店しかヒットしない。それも閉店してるから、アクセス出来ない。
 因みに同じタイプの中華屋で、駅前に移転した「中華よし」は結構繁盛してる。大衆中華もやはり”場所が命”という事か。


横浜中華街にはウンザリだ

 本格中華料理屋というと、横浜中華街を連想する人が殆どだろうか。少し贅沢をすれば軽く1万円を超える。我ら庶民にはとても手が出ない店ばかりだ。
 それでも我々は中華が食いたい。食べ慣れた餃子や焼売でいいから、腹一杯食いたいのだ。中華に品位や見た目はどうでもいい。安くて安心して食えるだけで、それだけでいい。中国3千年の歴史なんてどうでもいい。

 私の地元にも一応、本格中華の店はある。普段は高いから、バイキングの時にしか利用しないが。殆ど良い思い出はない。
 というのも、あの本格中華店のギラギラした雰囲気が好きになれない。真っ赤で統一されたわざとらしく、歪で派手な空間がどうも好きになれない。
 回転型のテーブルなんて邪魔なだけだ。メニューは全て漢字で書かれ、中華を強調し過ぎる所が気に食わない。


我が大衆中華屋の王道と

 中華屋には、場末の大衆食堂独特の雰囲気が不可欠だと思う。店に入った途端に感じる、ある種の”貧相さ”と”敷居の低さ”が必須だと思う。”腰の低い”老夫婦が淡々と、マイペースで力みなくやってる、あの雰囲気と空間が生命線だ。

 同じ食堂の雰囲気でも、目をギラギラ輝かせてるハングリー旺盛な、今風のラーメン屋は好きになれない。店主の延々と途切れない機敏な動きを見てると、こっちが疲れてくる。
 そしてあの超人的な記憶力と体力と精神力。客一人一人の注文を殆ど間違えずに、休みなく完璧に仕事をこなす。奴隷労働を思わせる、完全無欠のスタイルが好きになれないのだ。

 それに比べれば、大衆”中華屋”はのんびりとしたリラックスした空間に包まれてる。客は馴染みばかりで、皆ゆったりとしてる。
 客の回転とか店の売上とかは、最初から度外視してるから、味にもスタイルにも何にも拘らない。肩肘張らないあの純朴な雰囲気が病みつきになる。店の内装も外装も一切拘りがない大衆食堂を地で行く、そのまんまのスタイルが実に心地良い。

 最近の焼き鳥屋や居酒屋も創作系が増え、変に色気づいてきた。派手な看板に多彩なメニュー。一人でも多くの客を呼び込もうと、店長が血眼になってる雰囲気が、店外でも店内にもわざとらしく漂う。
 その過ぎた努力と力みが客に伝わるのだ。”オラこんな店いやだっべ”って叫びたくもなる。


今こそ、町中華で飲ろうぜ!

 グルメ系ドラマで人気がある「孤独のグルメ」(TV東京)や「深夜食堂」も、そういうキザな雰囲気が少しづつ出始めてると思う。
 勿論、お金を払って食べるんだから、安くて美味しい方が良いに決まってるし、店も汚いよりは綺麗な方が良いに決まってる。
 でもわざわざ洒落る必要はないし、食に色気や贅沢や多彩さを持ち込んでも、最後は飽きられるだけだ。

 そういう意味においても、「町中華で飲ろうぜ」は実に良いタイミングでの放映だと思う。”街”ではなく”町”、”呑もうぜ”ではなく”飲ろうぜ”というフレーズも実にハマる。
 因みにネタバレになるが、第一回は野菜餃子とチャーシュー。第二回は卵の素揚げとタン塩。第三回は肉丼の頭だけと麻婆餃子。昨日(6/10)は第11回のワンタンとレバニラ、第12回のワンタン麺とレバーの唐揚げ。

 特に、坂ノ上茜(写真)が紹介する、”サッポロの赤星”ビールのグイ飲みには、思わずヨダレが出そうになった。


追記〜コロナには負けるな

 今、新型コロナの影響で、町の大衆食堂が危機状態にある。先日、「町中華で飲ろうぜ」もコロナ自粛後の撮影が復活した。
 今や中華屋の”伝道師”となった坂ノ上茜嬢の飲みっぷりと食いっぷりは、相変わらず迫力がある。
 見てて、”イイな”ってつくづく思った。

 酷な言い方だが、如何わしい”夜の街”は消滅しても構わないが、”町の中華屋”だけは何とか残して欲しいもんだ。



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
中華大門 (tomas)
2019-06-12 05:52:20
来ましたね、中華食堂。
私も大好きです。あの飾らない生協的な雰囲気が。
でも今はそんな質素な食堂は少なくなりました。やたら看板やメニューだけがド派手になり、料理は冷凍モノってやつが。

全国にファミレスが展開してからですか、食堂からレストランに様変わりしたのは。でもレストランも悪くはないのですが、昔ながらの大衆食堂も残してほしいよ。

見た中では、肉丼のおかずだけというのが美味しそうでしたよ。豚肉に玉ねぎを沢山入れて,中華スープと片栗粉でとろみをつけて。

それに、坂ノ上茜ちゃんも可愛いね。呑みっぷりもいいし。
返信する
tomasさんへ (lemonwater2017)
2019-06-12 07:10:18
3連コメントどうもです。

肉丼の頭だけというのは、試す甲斐がありそうです。これぞ中華ですかね。

因みに、坂ノ上茜ちゃんは熊本出身だから、お酒には滅法強いんですね。ほんと美味しそうに呑んでますもの。「女酒場放浪記」のレギュラーでも務めれそうな勢いです。漢字あってますかな。
返信する

コメントを投稿