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大麻合法化に見る、”壊れゆく”アメリカの未来”その1”

2019年06月13日 05時05分36秒 | 健康

 米イリノイ州では、嗜好品としてのマリファナ(大麻)合法化法案が可決された(現地時間5/31)。この結果、イリノイ州は娯楽用大麻合法化の11番目の州となった。
 このニュースを聞いて、少し驚きを隠せなかった。戦争の合法化の後は薬物の合法化である。
 因みにアメリカの隣国のカナダは完全合法化されたし、メキシコも個人仕様は認可されてる。ヨーロッパも実質合法な国が多い。

 しかし、日本的な厳しく硬い言い方をすれば、レイプ犯罪を減らす為にセクハラや痴漢を合法化するのと何ら変りはない。経常赤字解消の為に、戦争や紛争を捏造するのと原理的には変わりないと言えなくもない。
 そのアメリカでは、この大麻合法化が環境•健康•オーガニック志向と同列で考えられてるから口が塞がらない。健康志向という”Go Green”の流れに乗った、薬物合法化の真相と現状とは? 


大麻合法化とガレージの爆薬

 国家では一応違法とされる大麻だが。庶民レベルでは、日本でいう”ちょっと一杯”と同じ感覚なのだ。
 アメリカの大半の人は薬物経験者である。大麻は酒よりも害が低いと見なされてる。表面上は税収の増加と犯罪の低下を掲げてるが、耳にだけはよく響く。

 事実、先日(5/5)のサンディアゴ郊外にて、自宅で大麻濃縮物を製造しようと試みた結果、ガレージ内でブタンガスが大爆発した。
 アメリカでは大麻合法化の結果、こういった”笑えない”災害が立て続けに増えてるという。同州における大麻濃縮物関連の火災により2014年以降、少なく見積もっても19人が死亡、126人が負傷したとある。
 この濃縮物は”ハニーオイル”と呼ばれ、2018年9月時点で、全米の合法マリファナ市場103億ドル(約1.1兆円)の内、この濃縮物は1/3近くを占め、2015年から2倍に拡大した。
 それに”ハニーオイル”の生産は、自宅だけでなくヤミ市場でも急増する。最大90%のTHCを含有でき、これは通常のマリファナの4倍以上だと。この高濃度の濃縮大麻の価格は小瓶程で45ドル(ロイター)。

 こうしたハニーオイル製造による”ガレージの爆薬”は、次第に規模が膨らんでると。かつて密造でしか生産されなかった”爆発物”が、大麻合法化により気軽にガレージでも作れる様になった。そしてこのザマだ。 
 ”病変した”アメリカは、一体何処へ向かおうとしてるのか。”壊れゆくアメリカ”のカウントダウンは始まったばかりだ。 


税収を増やす為だけの大麻合法化?

 2020年1月1日より、21歳以上のイリノイ州居住者は30g以内の大麻花冠、5g以内の濃縮大麻、または500mg以内のテトラヒドロカンナビノール(THC)を含む大麻製品を購入および所有する事が法律で認められる。
 この法案には、30g以内の大麻が絡む、推定80万件の有罪判決を犯罪記録から抹消するとされる。30~500gの大麻絡みの有罪判決の場合、個人または州検事局が裁判所に上訴できる。
 課税に関しては、THC含有量が35%未満の大麻花冠の場合は税率10%、大麻含有製品は20%。THC含有量が35%以上の大麻製品は25%の税率が適用。
 合法大麻による収入の内、35%は州の一般歳入に、25%は新設されるコミュニティ復興費という形で分配される。また20%はメンタルヘルスおよび薬物依存治療費、10%は未払債務の補填、8%が警察のトレーニング補助金、残る2%は公衆麻薬教育に。

 合法化をめぐる議論では、自宅栽培に焦点がしぼられた。当初は、成人であれば1世帯当たり苗木5本までの栽培が認められてたが、現在は自宅栽培は認められない。少量の栽培であれば実質的に罪に問われないが、違反した場合、罰金200ドル以下の軽犯罪となる。
 結局、税収を増やす為だけの安易な合法化なのか?以上、ExciteNewsから抜粋でした。


ゴロラド州のケース

 全米でいち早く娯楽用大麻の合法化を実践したコロラド州だが(2014年1月)、2014年に年間7億ドル(約791億円)程だった大麻の売上は、2017年までに15億ドル(約1695億円)を超えた。今年はさらにそれを上回る勢いで、デンバーでも街中を歩けば、そこかしこで大麻の販売店が目につく。 
 医療用大麻合法化ならば、全米で30州(33州とも)もある。コロラドに移り住む魅力は、”娯楽用が解禁された地域では、質のいい大麻が安く手に入る”とされる。つまり、闇市で買うよりずっと安全で安価という訳だ。

 価格も下がってきた。2014年から17年にかけ、1g14ドル(約1580円)から5ドル(565円)へと65%も下落した。
 ”大麻といってもモノによって効果は変わるし、体質との相性もある。それを理解して使う事で安全性も高まる。色んな選択肢ができた事が、この5年の大きな変化だね”と、大麻ショップの経営者は胸を張る。

 事実アメリカでは、大麻に対する警戒感は殆どない。”アルコールの害に比べれば、大麻は安全だ。カナダの合法化(2018年10月)がうまくいけば、大麻がアルコールに代わる一大産業になる”と。日本人からすれば、全く信じられない話だが。
 合法化の前は、医師の処方を受けてない場合、違法な販売業者から麻薬を手に入れるしかなかった。つまり、それだけのお金が犯罪組織に流れ出ていた事になる。
 2014年時点では合法事業者経由での販売は大麻需要全体の約65%だったが、2017年にはほぼ100%になったという。つまり犯罪撲滅にも効果がはっきりと出た。

 それに大麻の販売には、15%の売上税などがかかる。お陰で州の税収は、2014年の7千万ドル(約79億円)足らずから、2017年には2億5千万ドル(約283億円)と3倍以上に伸びた。
 ”公共の安全の健康福祉に重点を置いて状況を注意深く見てるが、今のところ合法化は成功だ”と、コロラド州歳入局のグレイ氏は胸を張る。

 一方で慎重論も根強い。合法化に対しては”子どもが大麻に晒される危険が増える”といった声もある。合法化から5年たったコロラドではどうか?
 実は、合法化後の若者の大麻使用率は、合法化前から目立った変化はなく、ほぼ横ばいだ。 
 一方で、大人の大麻使用が目立って増えた。また大麻に関連した緊急治療室への訪問回数は35%増えたといったデータも。

 大麻合法化に慎重な市民団体はこう批判する。”マリファナに寛容な法律は関連産業を肥やしてるが、その本当の結果は数十年先にしか分からない”と。
 以上、「GLOBE+」から引用でした。 


娯楽用大麻の合法化の陰り

 一方で、コロラド州の成功をあざ笑うかの様な現象も起きてる。
 年内の合法化を目指していた東部ニュージャージー州は公共の安全への影響を不安視する声が高まり、法案の可決を断念した。これも未成年者による使用や運転への影響を懸念する声が高まった結果と言える。

 また”最大の消費地”とされるニューヨーク州でも年内解禁が暗礁に乗り上げた。
 州政府にとり、合法化による税収増が見込めるのは魅力だが、大麻解禁をめぐる議論は米国でも容易ではない事が浮き彫りとなった。
 ニューヨーク州の暗礁の理由として、警察や法執行機関や学校の保護者会などからの根強い反対に加え、合法化推進派の間で税収の使い道を巡り、対立が起きているのだ。
 同州が大麻合法化で見込む年間の税収は、約2億5000万~6億8000万ドル(約280億~750億円)。その使い道として、”黒人や中南米系などマイノリティーの地域社会に還元すべき”という主張と、”老朽化する地下鉄など公共交通の整備にあてたい”とする考えで真っ向から対立した。つまり、マイノリティーか?インフラか?
 この両州で審議が難航した背景には、すでに合法化に踏み切った各州での問題点が広く知れ渡り、反対派などとの協議がいっそう困難になったとの事情がある。 

 前述したコロラド州でも、大麻使用に絡む救急外来の件数が増加した事が明らかになった。
 同州のある病院を調査した所、2012年には大麻が原因とみられる救急外来数は約250件だったが、2016年には750件以上と約3倍に増えた。それにクッキーやキャンディーなどの”大麻入り食品”の危険性も報告されてる。
 実情と宣伝では、こうも隔たりがあるんですね。”コロラドお前もか”って感じで。

 また大麻の合法化で、薬物に関する犯罪防止と闇市場からの利益を防ぐ効用があると期待されたが。
 昨年合法化したカリフォルニア州の場合、現在も約8割の大麻が闇市場で流通してる。これは大麻販売を認めていない地域が多く、税金が高額で正規の取扱店が少ない事などが理由とされる。それに昨年は大麻からの税収が想定を下回ったとされ、合法化の意義が疑問視される。そして今回の”ハニーオイル”の大爆発だ。
 しかし一方、米国では若者を中心に大麻の合法化を求める声は大きい。米国人の62%が大麻の合法化を支持すると回答し、特に若い世代(1981~97年生れ)では74%に上ると。以上、YahooNEWSより。 


犯罪を減らす為の合法化?

 結局、税収を増やす事は出来たが。その税収の使い道で揉める。一方で、犯罪を減らす目的でも最初は上手くいってたが、闇ルートもバカじゃない。
 結果、THCの効果を増やす大麻の製造が盛んになり、結局は地下に潜ったと言われる。安価な大麻ではTHC含有が低く、気休めにもならないし、結局、皆高価なTHC含有の高いマリファナを追い求める。

 人間は正直な生き物だ。娯楽用大麻を合法化する事で、闇ルートが巨大化する事は考えなかったのか?アメリカ国民の6割を占める薬物大好きな自由な民が、より強い刺激を求め、より危険で高価な薬物を追い求めるのは、考えなかったのか?
 先日寄せられたコメントに、ひょっとしてアメリカは、敢えて”自国民をシャブ中にし、施設に入れ、奴隷化するのかも”とあった。

 戦争を捏造するのは、既に限界に来てる。万が一捏造できたとしても、慢性の経常赤字がチャラになるとは到底思えない。
 しかし、シャブ中で奴隷化した自国民を強制的に働かせれば、アメリカの疲弊した経済を救う事は不可能じゃない。これは単なる危険な推測に過ぎないが、全く有り得ない事でもないと思う。
 アメリカは、大量破壊兵器を平気で捏造する国である。今回の大麻合法化には、何か大きな裏が存在する様な気がしてならない。

 一体アメリカは、何処へ向かおうとしてるのか?このまま崩れ去ってしまうのか?



2 コメント

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やがて死に至る (paulkuroneko)
2019-06-15 03:10:06
沢木耕太郎サンの『深夜特急』でも紹介されてる様に、ハシシ(大麻の一種)はやり過ぎると身体がボロボロになると書かれてます。

最初は風邪の初期症状に似てて、中毒症状が激しくなると倦怠感と無気力が重なり、やがて死に至る。まさに猛の付く劇物です。
 
死体を燃やしても骨はピンク色に染まり、サラサラになって砕け散るそうです。

なんやかんや言っても毒物には変わりはない。こういう事をアメリカ人は理解してるんでしょうか。
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paulさんへ (lemonwater2017)
2019-06-15 04:43:53
ハシシで思い出したんですが。ブルースリーもマリファナ中毒で死んだと噂されましたが。実際は慢性的な薬物仕様によるアレルギーがピリン系劇物(頭痛薬)とショートして死に至ったとされます。

でも度が過ぎると大麻中毒だけで死んじゃうんですかね。

人間を芯からボロボロにする怖い薬物です。大半のアメリカ人はこういう最悪の結果を予想はしてないんでしょうか。

国民が病んでしまうと、国家まで病んでしまうの典型ですかね。
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