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ロシアの2022年のGDPが前年比で2.1%減少した。 欧米の経済制裁の影響で(2年ぶりの)マイナス成長となったが、(今年の2月か3月には経済崩壊が予測されてたが)落ち込みはずっとずっと小幅だった。
世界的な燃料価格の高騰を追い風に、石油や天然ガスなどエネルギーの輸出が堅調だった事が要因だとされる(時事通信)。
因みに、経済成長率でなら日本は1.7%で世界157位。 経済音痴とされる狂ったプーチン政権ですら3%。 にも関わらず、未だ経済大国神話に浮かれ、(アベ政権と同様に)世界中に血税を垂れ流す岸田。
一方で、仲裁を期待されてた中国がここに来てロシアに軍事兵器の供与を示唆したお陰で、プーチン不利の状況が一変しつつある。
つまり、ロシア=ウクライナ戦争や経済制裁によって追い詰められるのはロシアではなく、日本を含む西側諸国かもしれない。
あるブログには、”自由主義経済がグローバル化したお陰で繁栄してきた西側諸国なのに、経済制裁という愚策のせいで、自分たちが作り上げた自由主義経済をぶち壊した”とある。
つまり、西側のスタンダードに従う必要がなくなったロシアは、知的財産権などの縛りが無くなり、西側の商品をコピーし自前で作れるようになり、自由主義経済が破綻すると。
経済競争力では勝ち目がなくなった西側諸国が、独占的利益確保の為にと編み出したグローバルスタンダードだったが、経済制裁という愚策で葬ってしまった。
確かに、(アホ臭い)知的財産権という閉鎖性と(曖昧過ぎる)グローバル・・という開放性は明らかに相反する。それに、プライドと値段だけが高い西側諸国の凡庸な商品を買う(日本人みたいな)お人好しのバカは何処にもいない筈だ。
安ければそれだけでモノは売れる。ただそれだけの事だ。
一方で、アメリカの戦争が、いや経済制裁が通用したのは日本や北朝鮮やベトナムやイラクなどの確実に勝てる発展途上の弱小国までであった。やがてはアメリカ中心の自由主義経済もグローバルスタンダードも消え失せ、これからの経済市場を制するのは、豊富な資源や人口を持つ未知の大国なのかもしれない。
プーチンの復活?
「負けを活かす極意」でも書いた様に、西側諸国は敗北のシナリオも覚悟する時期に来ている。一方で、プーチン政権の懐の疲弊次第では、中国は掌を返すかもしれない。
経済制裁が万能ツールでなくなった今、グローバル何とか?という(名前だけはウケのいい)新規のツールも風化しつつある。
そういう事をぼんやりと考えて眠りに落ちた為か、威勢のいいプーチンが夢に出てきた。
薄暗い部屋だったが、そこには薪ストーブが焚かれていた。
プーチンと私はそこで何かを話していたように思う。
やがて、若き愛人らしきピチピチのロシア美人が現れ、紅茶を入れてくれた。
”私の新しい女房だ。すぐにお袋も来る”
プーチンはとても機嫌が良く、かつ自慢げだった。
”エエっ新しい妻って?新体操の女性と再婚してた事は知ってたが・・・”
私は敢えて、その事は口には出さなかった。
やがてプーチンのお袋が顔を見せ、私は軽く会釈をした。普通過ぎて、狂人の独裁者のゴッドマザーには似ても似つかない女性に思えた。
”悪は全てに通じるって?君は面白い事を言う人だ。”
プーチンは少し微笑んだ。
”いや、ゲーム理論では、悪は典型の強支配戦略なんですよ。囚人の・・って奴ですよ”
私も敢えて少し笑った。
”独裁者のジレンマと言ってもいいな。でも狂ってはいなかった”
プーチンは終始ご機嫌だった。
”世の中に善と悪の2つしかなかったとしたら、悪の方が絶対に勝つんです。一方で善はとても弱くて脆く、かつ曖昧ですね”
”私は国家の主として悪を選択した。そして悪は西側が言う正義に勝利し、今私はここにいる”
”かつて植民地時代のヨーロッパの列強やアメリカも同じ様な事をしてきました。人は追い詰められると絶対権力である悪に縋るんですよ”
”そういう君は悪に縋った事はないのかね?”
”いや、勿論あります。好きになった時の女性を口説く時は悪を行使します。それが男ってもんです”
プーチンが思わず大笑いする。そして隣に座ってる美人の新妻も吹き出した。
”でもね。この人結構オクテなのよ。ケンカや戦争になると手は早いのに・・・”
プーチンは言い返す。
”いや、冷静に君の出方を伺ってたんだ。ケンカや戦争でも、オレは常に冷静さ”
私は、仲のいい2人の会話に同意するふりをし、終始黙ってるプーチンのお袋の様子を伺っていた。
”確かに、私は最初は貴方が狂ってると思った。でも国家の主が悪を選択する事はよくある事で、キューバ危機でもフルシチョフとケネディが共に悪を選択したら、旧ソ連もアメリカもヨーロッパも、そして地球の半分が丸焦げになってたでしょうね”
”でも今回は丸焦げは避けられた。ウクライナは妥協し、(アメリカのいや)ナチの傀儡政権は死滅した。私が狂ってなかった事は結果がいや歴史が証明した訳だ”
2つのご褒美
プーチンはそう言い残すと、隣にある書斎に向かい、2つのボーリングの玉ほどの大きさの石を持ってやってきた。
”2つとも君へのプレゼントだ。君は私に、常に冷静にタイムリーで適格なアドバイスを与えてくれた。そのささやかなご褒美だよ”
その2つの玉の中には、何か光るものが埋まっていた。まるで溶岩の様に明々と燃えている。
”いえいえ、私はロシアとウクライナ双方の危機を案じてただけですよ。どっちが味方だとかそうのじゃなく、地球規模の戦争を避けたかったんです”
”でも結果的には、自由主義経済もグローバルなんとかって奴も破綻し、西側諸国の経済力も地に堕ちた。アメリカ経済は疲弊しただけで、中国にも旨味を与えなかった”
”今まで世界経済を牛耳ってたアメリカを中心としたグローバル経済が破綻した。その為に、ロシアとウクライナ双方とも多大な犠牲者を出した。決して褒められる事ではないが、これ以上の犠牲を出す事は許される事ではありません”
”そういう意味では、欧米が仕掛けた経済制裁が結果的にロシア経済を支え、破綻を免れた。悪という意味で言えば、経済制裁も愚かな悪と言えるかもな”
”経済音痴と揶揄された貴方ですが、経済制裁のお陰で立ち直れた。これは偶然が与えたプレゼントと言えますね”
”正直、イランと軍事同盟を結んだ時は負けを覚悟した。しかし、ウクライナ経済がマイナス80%という数字を知らせてくれなかったら、無謀で無策な戦いは延々と続き、ロシアはウクライナと共に破綻してた”
”つまり、数字は全てを支配するんです。悪よりもずっと正確で絶対なんです”
私は独裁者のお袋の方を見た。頭を垂れ、未だ静まったままである。
私は続けた。
”ヨーロッパ経済が破綻し、アメリカは逃げ腰になり、それに頼るウクライナが折れてくれたお陰で、今貴方がここにいる”
”そうだ。お陰でウクライナは兄弟のままだ。両国の復興には時間と金が掛かるが、両国には豊富な資源がある。それに、日本が平和交渉の窓口になってくれたお陰で、国際世論のイメージも悪くはない”
私は2つの石の塊を、いや燻り続ける炎をずっと眺めていた。
石の中でふつふつと燃え尽くす炎にある種の復讐を感じた。
その時、建物が大きくグラついた。
モスクワが本土攻撃に見舞われたのだ。
”やはり、ロシアは崩壊するんだわ”
独裁者の、いや狂人のお袋が叫んだ。
その時、夢から覚めた。
最後に
夢の中でのプーチンとの会話では、プーチンの圧勝のようにも思えた。
それだけプーチンは上機嫌だった。
奥さんも超のつく美人だったし、お袋も狂った独裁者を生んだ女性には程遠く思えた。
しかし、終始彼女はうつむき、黙秘を続けてたのが唯一気がかりだった。
そして、建物がいきなりグラついた。彼女が危惧してた事が起きた瞬間だったのだろう。
私へのご褒美である筈の2つの石の燃える炎は、ウクライナのプーチンへの”復讐の炎”だったのかもしれない。
確かに、裏目に出た経済制裁は愚策と言えるかもしれない。しかし、プーチンの侵攻で犠牲になったウクライナ国民とロシア兵の2つの復讐の炎の魂は燃え尽きる事はなかった。
つまり彼ら彼女らは、一生プーチンを恨み続けるだろう。プーチンが私にプレゼントした2つの石の中の炎の様に・・・
多分、グローバルスタンダードに支えられた自由主義経済は死滅するだろう。やがて、世界を牽引してきたアメリカを中心とした西側諸国も大きく衰弱するだろう。
同じ様に、かつてはアメリカと覇権を争ったロシアも4等国家になり下がるだろう。
唯一、それだけがプーチンの功績だったのかもしれない。
キシダ、ウクライナ訪問。
本日、ゲンナリしたニュースです。
貴兄がおっしゃるとおり、懐具合も考えず血税をバラまくことでしょう。
裏では近い将来の軍事協力として、
日本人の血を差し出す密約を結ぶかもしれません。
僕は選挙で自公に投票していませんが、
愚策を連発する彼らに、
安定多数を与える大衆の気持ちがまったく分かりません。
また、習近平のモスクワ訪問も
ゲンナリしたニュースの1つ。
戦争は長引くかもしれませんね。
それは無駄遣いの極み。
ごく一部の階層が経済、権力という
実体のない利益を享受するだけ。
それらを除く人類には百害あって一利なし。
時々思います。
人類とは何と愚かな生き物だろうと。
では、また。
確かにです。
(最悪ですが)中露との全面戦争になった時の確約の保証なんでしょうか。
表面上は(従来通り)物資や医薬品の補給と復興時の援助などの取り決めらしいですが、単にお金じゃなく復興のテクノロジーを供与してほしいですよね。
前回のクリミア危機(2014)の時はG7の中で日本だけがロシアへの制裁に反対しました。
しかし、中国がロシアに接近するタイミングに合わせ、ウクライナに味方する姿勢を世界中に明確にしたかったんでしょうね。
言われる通り、こうしたニュースにはうんざりします。
いつもコメント有り難うです。
ただ言える事は
西側中心の経済圏が崩れ去るのは、高い確率で起こりうると思います。
ただ、習近平はプーチンの懐の疲弊次第では掌を返すでしょうか。両国の歴史を振り返っても、そこら辺の駆け引きは手抜かりがない筈です。
今は冷静に戦況を見守るしかないですね。