トランプの動きがよく読めない。過去2回に渡り、”米朝会談”に関するブログを書いたが、全くのハズレに終わった。”中国崩壊”というより、”共産党バブル”とすればよかったかな。政治はこれだから予測不可能だ。
でも、第1回米朝会談では、本当に米朝が結束すると思った。しかし、2回目の会談ではまさに怪談に終わった。これで米朝は完全に決裂したと思った。事実そう思える事が少なからず起きていた。
第2回米朝怪談?
「米朝会談のシナリオ、その3」で、”第二回の会談の決裂は、人類にとっては微々たる後退だが、トランプと金正恩にとっては大きな致命傷だ”と、書く予定だった。
あの時大方の声は、金正恩がトランプの追い詰められた内情を見誤ったとされるが、トランプも金正恩政権の”核をどうしても手放せない”実情を見誤ったとあった。
米朝会談”その2”で述べた事が的中した形となったが。数学的に言えば、米朝との間には一般解はおろか、特殊解すら存在しないと思う。丁度ミュンヘン会談(1938)でのチェンバレンとは逆に、金正恩は自身の”名誉”を選択し、国家の安定と平和を切り捨てた形となったが。
勿論、核の一部を残した経済制裁の全面解除とは虫の良すぎる話ではあるが、それだけキム政権が切羽詰まってる事の裏返しか。でも行き詰まってるという点では、トランプも全く同じではある。
第一回の会談では、北朝鮮にとって大きな前進ではあったが。第二回の会談では、金正恩は世界を敵に回し、大きな後退となってしまった。
所詮、核はカネの掛かり過ぎる危険物に過ぎないし、世の中はカネの力で動く。核を作るにも莫大な資金が掛かる。核を捨て金を取った方が、近道じゃなかったのか。
ほんの些細な慾が全てをダメにする典型のような会談いや怪談、いや奇談でもあった。
ともあれ、キム政権はこれで終わったと思った。結局、無能が核で武装しても無能のままだと。
一方、金正恩を丸めこむ事の出来なかったトランプは、安易な妥協をしなかった事で、多少の評価は得られたかもだが。丸腰でゴタゴタ続きの内政に向う姿に、詫しさとある種の憐れさを感じた。
と、”その3”では書く予定だった。
しかしこれも全くのハズレで、今から思えば米朝どちらも痛くも痒くもなかった訳で。しかし、最悪アメリカの先制攻撃か!と論評するプロのコラマーもいた。
北朝鮮を内部分裂させる為の策謀?
第2回米朝会談の決裂で、キム政権内部ではアメリカの先制攻撃に備え、強硬派と穏健派に決裂する可能性は大いにあった筈だ。
事実、サイトを潜るとそういったコラムや論評が多く目立つ。北朝鮮の内部崩壊につけ込む中国とか、北は中国に消されるとか。北朝鮮の体制崩壊に中国軍増強?北朝鮮崩壊の予兆?北と南の同時崩壊?北朝鮮の転覆をFBIが支援?とか、数え上げればキリがない。
あえてトランプが強引に、政府内の反発や反対を押し切って、”世間知らず”の金正恩をおびき寄せる事で、北朝鮮の政府や軍内部の分裂を狙ったのでは?と思わなくもない。
まさにこれこそ”戦わずにして勝つ”戦法ではあるが。キム政権の中枢部もそういう事は当然?解りきってるであろう。金正恩はアホ?でも、側近のブレインは強かだろう。
トランプの奇策と狂策?
先日、”総理がバカだと国が亡びる”で紹介した、「世界のニュース〜トトメス5世」さんのライブドアブログでは、今回の米朝会談についても、鋭くユニークな視点での記事が書かれてあった。お陰で国際情勢を見る目が少し変わった。
結果から言えば、トランプは”自身の人気(任期)取りの為には何でもする”という事だ。
”敵”と見なした奴は懲らしめるが、一度”仲間”と見るや極端に優遇する。中国がそのいい例だ。大統領就任時は大人し目だったが、2年目になるとガラリと変わった。
しかし金正恩に対しては、一貫して”お友達”のままだ。北朝鮮の核攻撃を人畜無害レベルと見下してるのか、何をやっても許される。
事実、金正恩とお友達になった事で、トランプの支持率は上昇した。自国の安全より自分の人気が大事なのだ。
つまり、トランプがやっているのは”外交”ではなく、自分の支持率や人気を上げる活動だ。何だか安倍に似てますな、外交ではなくバラマキ。
メルケル(独)や”リベラルな”欧州首脳、プーチン(露)やメイ(英)などは、トランプの仲間に入れてもらえない。
”トランプのポチ”である安倍だって、金正恩に比べると優先順位はずっと低い。
危機を起こせる人は、逆にその危機を解決する事もできる。しかし安倍首相は、アメリカにお金を差し出す事しかできない。
残念ながら、日本がアメリカに10兆円投資するより、トランプが命令する度に、北朝鮮がミサイル発射を停止してくれた方が、支持率も上がり、トランプのお気に入りにもなれる。
習金平は、トランプ外交では最も厄介な敵だ。トランプが反中国を叫び、中国を制裁する程に支持率が上昇し、中国が反発するともっと支持率が上昇する。勿論、その歪みや弊害も出始めてますが。
一方、トランプはイランに無人機を撃墜され、イランを攻撃しかけ、10分前に辞めた。これも高度な外交判断ではなく、イランとの戦争は、単に自分の人気を下げるだけだと判断したからだろう。
以上がトトメスさんの言い分だが。結局、”トランプ劇場”ではないが、やはり自作自演の線が強いと感じた。
アメリカ分裂のシナリオ?
これを話半分に聞いたとしても、トランプという人なりを知る上で、非常に大きい成果だと思える。今やアメリカの弱点はトランプの気紛れと欠陥なのだから。
各国政府や首脳は、このトランプの奇怪な性癖を逆利用しない手はない。トランプの再選にひたすら貢献するふりをし、アメリカを弱体化させる事も不可能じゃないと思いたい。
米中貿易戦争を長引かせ、米中両大国が弱体化すれば、これほど美味しいものはない。世界はそういう事に気付き始めてる。今やトランプの奇形は、アメリカの奇形でもある。トランプの危うさは、アメリカの危うさでもある。
トランプにとって、アメリカは過去の大陸なのか。白人にとってアメリカが過去の産物である様に。アメリカファストではなく、トランプファスト。
金正恩の無邪気な笑顔に下に隠されてたのは、トランプやトランプを取り巻く中枢が意外にも無邪気であるという事が、露呈したからであろうか。
”あのハゲを利用しない手はない。奴は思った以上に馬鹿だ。お陰で俺たちは助かった。一致団結してトランプに協力するふりをしようじゃないか。分前はタンマリとある筈だ”
もしこのままいけば、トランプは再選を果たし、アメリカは分裂し、ますます崩壊の道へ傾斜するであろうか?
中国経済は、長引き過ぎた米中貿易戦争で疲弊し、債務バブルがとうとう崩壊してしまうのか?
息を吹き返した北朝鮮は、その時どんな行動を起こすのか?かつての日本の様に無謀な軍国主義とアジア支配を掲げ、崩壊の道を辿るのか?
トランプよ!アンタは単なる詐欺師か?それとも気狂いピエロか?それとも最高の魔術師か?
ほんとアホらしくなってきますね。
肱雲さんのお兄さんは高名な政治学者なので、こういった情報はとても助かります。
政治はルールがないので、情報だけが頼りです。プロのコラムでもその殆どが推測です。
でも正直、少なくとも2度(2回と3回)の米朝会談が全くのヤラセだったとなると、やはり”ユーアSHOCK”ですね。
こうなったらケンシロウに登場してもらって、トランプも金正恩もイバンカも抹殺してもらいましょう。
”貴様はもうハゲでいる”
周りが思ってる以上に繊細なんです。
だから、簡単にアホに潰されます。全く勿体無い話です。
日本には天才や秀才をサポートする体制が、先進国にしては整ってないと思いますね。
ケンシロウの研究もブログで紹介して下さい。