最近は、想定外?の有名人がよく登場する。
ギャル曽根に清原和博にと。
そして、昨々晩は安室奈美恵であった。
別に、好きでも嫌いでもない(どうでもええ)元アイドル歌手だが、夢で見た彼女はオバさんぽかった。大きめのサングラスで顔を隠してたから詳細は判断できないが、明らかにオバさんだった。
夢の中で私は、彼女が泊まるホテルに急に呼び出され、清掃員を任されていた。
勿論、彼女が泊まる部屋はVIP専用でとりわけデカい。
私は、その部屋のあるフロア一帯の清掃を任されていた。とはいっても掃除をする事は殆どなく、各部屋から出されたゴミや洗濯物を大型でワゴン付のダストボックスに入れ、ホテルの裏口に運ぶだけである。
夜12時出勤の3直という事で、ホテル内はガラーンとしていた。一仕事が終わり、フロント裏にある控室で時間を潰していると、玄関口のホール前が微妙にざわめいている。
”何かあったんだろうか?”
私は慌ててホールへと向かう。
するとそこには、安室奈美恵と若いホスト風の男がいた。
堂々の朝帰りである。
本人たちは極秘のつもりだが、裏口が閉まってたので、仕方なく表玄関から入ってきたのだろう。
暇を持て余していた従業員たちは目を丸くする。すぐに、彼女のマネージャーらしき男が間に入り、大事にしないようにと注意を促した。
しかし彼女には、往年の煌めきも輝きもなかった。そこにあるのは、哀れで萎れたケバい花である。
”既に彼女も終わったな”
そう思うと、私は最後の仕事に取り掛かった。
まずは玄関のホール内のゴミをダストボックスに入れ、各部屋を回っていく。表に出された洗濯物は多かったが、ゴミは週末にしては少なかった。
最後に、安室奈美恵が泊まるVIPルームを回るも、何も出されてはいない。
少し変だなと思い、ドアをノックするも何も反応はない。
ノブを回すとドアが開いた。本当は支配人の許可がないとVIPには入れないのだが、有名人の私生活を覗いてみたいという私欲が優っていた。
部屋の外に設置されてる筈の監視カメラの位置を確認し、恐る恐る中に入っていく。部屋は、真っ白な豪華絢爛の大理石作りのギリシャ風建築で、呆気ない程に何もなかった。
拍子抜けした私はそのまま部屋を出ようとしたその時、先程のマネージャー風の男が慌てて電話をしているのが目に入る。
私はクロゼットの影に隠れ、集中して聞き耳を立てたが、何を喋ってたのかはよくは聴き取れない。だが、とにかく男が慌ててたのは見て取れた。
安室奈美恵が失踪?
マネージャーの男は、すぐに部屋を飛び出した。一方で私は(仕事を忘れ)部屋の周りを注意深く散策した。
すると、リビングの一角に(ひと目で判るほどの)超高級な革製のバッグ類が1つ1つ緑色のビニールにくるまれ、(まるでこれから現場検証を行うかの様に)きちんと整理されているではないか。
興奮気味の私は、1つのビニール袋をあけて(一番高級そうな)純白の大きめのバッグの中身を覗き込んだ。シープ革?らしきの財布の中には、分厚い札束とゴールドカードが入っていた。
”しまった!指紋がついてしまった”
冷静さを失った私は、このまま逃げようとしたが、それでは証拠が残ってしまう。
多分、安室奈美恵は何らかの事件に巻き込まれ、既にここにはいない。それに彼女の専属の私立捜査官も、すでにこの部屋は調べ上げてる筈だ。
すぐにここを出ないと、警察がやってくるかもしれない。マネージャーが慌ててたのも”何かがあった”からだ。
私は(部屋の外に誰もいない事を)注意深く確認し、ビニールに包まれたバッグ類の全てをダストボックスに一気に放り込んだ。
私は何事もなかったかの様に裏口に周り、ダストボックスを引きずってホテルの外へ出る。
外に出ると、朝日が差し込みつつあった。まるで神様が私にプレゼントしてくれたような優雅な日差しであった。
社員専用駐車場に停めてた車をホテルの裏側に付け、(誰もいない事を確認し)トランクの中に全てを放り込んだ。車を元の所に停め、フロントに戻ると、ホテル内は大騒ぎになっている。
多くの捜査官や警官が屯し、現場検証を行っている。VIPルームには勿論、誰も入れない。部屋内ではマネージャーの悲痛の声が静かに響いていた。
私は(緊張のあまり)その場に立ち尽くし、只々その部屋の中の状況をいたずらに想像するだけである。捜査員たちはVIPルーム周辺の監視カメラの映像を確認していたが、(私を含め、怪しい人影は)何も映ってはいなかった。
私はほっと胸を撫でおろす。
”もし私が映ってたら、それこそ容疑者Xである”
しばらくして、支配人がやって来た。
”君たちはもう帰っていい。今回の事は他の連中には漏らさないで欲しい”とクギを刺す。
私は白々しく、支配人に訊ねる。
”一体何があったんですか?警察が来るような事ですよ”
支配人は冷静さを保つ。
”まだ何がどうなったのかは、我々には一切知らされてはいない。だから勝手に騒がれると、ホテルの信用問題にもなりかねない”
”私達はこれから何をしたらいいんでしょうか?警察もいろんな証言を集める必要があるでしょうから・・・”
支配人は強気に言い放つ。
”いや、その心配はない。全てはホテルの外で起きた事だから、我々ホテル側には何の関わりもない”
私は時計を見た。
”もうそろそろ、1直との引き継ぎの時間ですが?”
”ああ、君たちはもう帰っていい。後は私の方から説明するから。とにかく何も心配しないでいい”
私は何も知らないふりをして、ホテルを後にした。(何も知る筈のない)メディアや野次馬らが混み合うホテル前の大通りを素知らぬ顔で通り抜け、(爽快な気分になった)私は自宅に近いスーパーのだだっ広い駐車場の隅に静かに車を止めた。
近くに誰もいない事を確かめ、車のトランクを開ける。とても高価そうな類が5、6個は入っていただろうか。
”バッグだけでもウン百万はするのかな?”
そんな心地良い気分に浸ってる時に、夢から覚めた。
最後に
続編が、ぜひとも見たい夢だった。
私は夢の中にいると泥棒になる悪い癖がある(笑)。きっと私の遠い祖先は泥棒だったに違いない。
夢に出た安室奈美恵には殆ど興味を覚えなかったが、彼女が所有する高級なバッグ類にはとても興味を覚えた。
宝石や永遠の美と並び、バッグは女性にとって永遠の宝物なんだろう。
そう思うと、なかなか布団から出たくはなかった。どうしても続編が見たかった。どんな傑作な北欧サスペンスよりも充実していたのだから。
気合を込めて布団に潜り込み(執念で)続編を追いかけたが、夢に出たのは思い出せないほどのガラクタに近いものであった。
夢の中で夢のまま終わるというのも不思議な話だが、これはこれで良しとしようじゃないか。
夢の続きって、思うようには中々見れないものです。
いっそ思いきって、アムロさんを架空の人物に置き換えて、フィクション小説か何かで創作で書いてみるとか?
でもVIPだから監視カメラを機密隠蔽のために作動させないよう予め忠告してたのかも・・・
今はあらゆる所に監視カメラが設置されてるというから
大半の秘密は漏れちゃうんだろうけど
でも有名人が誘拐されるというのを前提とすると
監視カメラを前もって弄ってた可能性はありますよね
だから映ってなくて正解でーす
普通なら私が彼女の失踪事件に巻き込まれ、彼女と共に逃亡者にってケースも考えられますが・・・
でも、既にバッグを盗んでるので、結末は見え透いてるような気もします(悲)。
コメント有り難うです。
バッグ類に関してはとてもゴージャスでした。
でも、安室奈美恵から高級バッグを取り去ったら、何が残るのだろ?って考えてました。
今頃は私はどうなってもいいから”バッグだけは返して”と叫んでるんでしょうか?
立て続けに”どーでもええ”有名人が夢に出るのですが、それはそれで悪い気はしないんですが・・・
監視カメラを意識したってのはウソで、あとから付け加えました。
夢の中では、VIPルームの豪華さと高級バッグのゴージャスさに只々見とれてましたね。
そして気がついたら、ホテルの裏側にいて、車のトランクの中のバッグ類を確認してるんです。
とても短い夢だったから記憶をたぐるのに苦労した。
言われる通り、普通ならいくら注意しても映りますよね。
部屋内のカメラは監視カメラではなく
人間がいるか否かを調べる赤外線式温度センサーだそうです。
ただ、ホテルの入口やホール(ロビー)や廊下に備え付けられてるのは、高精度カメラでしょうか。
最近はデリヘル嬢とか宿泊者以外の人が侵入するケースが多く、スタッフは神経を尖らせてると言います。
もし部外者だとバレた場合は人数分の宿泊費を請求されるらしく
ただ、シティホテルやラブホテルなんかは部屋内にも隠しカメラがある事もあるらしいのですが、経費や労力を考えると現実的でもないんですかね。
言われる通り、最近のホテルはデリヘルの溜り場ですもんね。衛生的にも汚いし、コロナウイルスの温床にもなる。
ますます外では遊べなくなった。
夢の中では、監視カメラのターゲットにはならんかったんですが、普通なら廊下のカメラに映ってアウトでした。
夢さまさまですね。