150年ぶりにエンジンが進化する?
考えてみれば、内燃エンジンは、1870~80年代にニコラウス・オットーやゴットリープ・ダイムラーといった発明家たちが設計を完成させて以来、150年近く基本的な仕組みは変わっていない。当初から大量のエネルギーが浪費されてきた。一般的なピストンエンジンの乗用車の場合、車両を動かすのに利用されるエネルギーは燃料タンク内の燃料が秘めるエネルギーの3分の1以下で、残りはほとんどが排熱として失われる。
米国のティレマン・ディック兄弟は、ピストン駆動のかわりに、目の虹彩(iris)のように拡大と収縮を繰り返す「内部的衝撃放射構造(IRIS:internally radiating impulse structure)」を開発。これまで、エンジンの熱エネルギーは、ピストンを動かすことだけに使われてきた。その結果、ピストンは上下に動かせるが、エンジンの壁面にいくら熱エネルギーを与えても、それは無駄になってしまっていた。これがピストンエンジンのエネルギー効率の限界だった。
IRISエンジンはここに着目。燃焼部分の熱を受ける壁面をすべて、ピストンのように稼働するしくみに変えてしまった。すなわち、壁面を6枚の板で囲み、中でガソリンが燃焼すると、壁面がカメラのシャッターのように開いたり閉じたりする。この動きを上下運動に変え、さらに回転運動に変えて車を走らせるしくみ。これまで、20~30%程度だったエネルギーの変換効率を50%に高められるという。これまでのエンジンのイメージが変わる。
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参考HP Wikipedia:IRISエンジン YouTube:The IRIS engine
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古濱庄一 | |
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